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少数派もROM専も。誰もが楽しめるコミュニティ運営で大切にしてること

株式会社すきだよを立ち上げて1年半。そのなかで、創業当初から大切にしてきた事業が「ふたりの教室」をはじめとする「パートナーシップのコミュニティ運営」です。

学校ではパートナーとの建設的な話し合いの方法なんて習わないですし、ライフイベントの乗り越え方も誰も教えてくれません。そんな中で、みんなで悩みを共有しながら、パートナーシップを楽しく学び合える場所があればいいなと思ったのがコミュニティを立ち上げたきっかけです。

これまで累計400名以上のメンバーが参加しており、95%以上が「心理的安全性が高い」「パートナーとの関係性構築に役立った」と回答しています。

最近はコミュニティ運営のコツについて聞かれることも増えてきたので、具体的な運営Tipsを書いてみようと思います。

新規メンバーに心理的安全性を感じてもらえるように

「ふたりの教室」でとにかく注力しているのが「新規メンバーに心理的安全性を感じてもらうこと」です。

友達や家族、職場の人にも言いづらいパートナーの悩みを、オンラインで会ったことのないメンバーに打ち明けるのってかなり勇気がいること。とにかく新メンバーが早く馴染み、発言しやすい雰囲気を作れるようにを心がけています。

▼理念浸透とオンボーディング

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まずは月並みですがオンボーディング資料。入会したメンバーが「入ったものの、どのように参加していけばよいかわからない……」とためらわないように、改めてビジョンを語り、入ってからすぐやること/どんなことを投稿したらいいか/ROM専でもいいかなど、楽しみ方を詳しく説明した資料を用意しています。

▼ウェルカムコメントのスピード

「ふたりの教室」では、コメントへのリアクションの早さにこだわっています。はじめてSlackに勇気を出して自己紹介を投稿したのに、数時間たっても誰からも反応がなかったら悲しいですよね。

「自己紹介投稿から数時間以内にコメントが必ず複数つくこと」「スタンプでもいいから早く反応すること」などを心がけています。

▼同期チャンネルで横のつながりを

誰も知り合いがいないと居場所が無いような気持ちになると思うので、同じ時期に入ったメンバーを集めた「同期チャンネル」を定期的に用意。横のつながりを作れるようにしています。

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▼同じ共通点を持つ人で繋がれるようにサポート

「ふたりの教室」では、パートナーがいない人から子育て中の方まで、幅広いライフステージのメンバーがいるのですが、似た境遇の人とだから共感したり相談したりしやすいこともあるはず。

子育て中のメンバーだったら子育てスレッド、遠距離中のメンバーだったら同じく遠距離中のメンバーにメンションをつけて会話が生まれるようにするなど、同じライフステージの人同士で繋がれるようなサポートをするようにしています。

ROM専門メンバーにも心地よい居場所にするために

「ふたりの教室」では「ROM専のメンバーも楽しく参加できる」ことも目指し、いろいろなツールを使っています。

▼アンケートツール「Polly」で、ROM専メンバーでも気軽に意思表示

パートナーシップに興味はあるけど、忙しくてSlackに投稿できない…という人のために、「ふたりの教室」ではアンケートツール「Polly」を使って、「同棲したい派?」「パートナーと違いを感じる時はどんな時?」など、ボタンを押すだけで議論に参加できるような工夫をしています。

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▼インタビューbot「Colla」で、投稿頻度が少ないメンバーでも馴染みやすく

また、「Colla(コラ)」というインタビューbotを導入し、毎日Collaがメンバーに自動でインタビューをしてくれるようにしています。Slack投稿を頻繁にしないメンバーも含め、意外な一面がわかったりして、メンバー同士の相互理解に役立っています。

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メンバーの細かいニーズを拾い、改善し続けるために

▼100人100通りのニーズに答える

「ふたりの教室」では多様なライフステージのメンバーが参加しており、参加理由やニーズも人それぞれです。

コミュニティ運営では、「多数派だけでなく、少数派も大切にして施策を打つ」ということを大切にしています。

例えば「ふたりの教室」では、当初はパートナーがいるメンバーが多数派だったのですが、「今現在パートナーはいないけど、パートナーシップを学びたい」「次の恋愛に活かしたい」というフリーのメンバーも少しずつ参加してくれるようになりました。

そこで「少数派の人向けの施策は後回しでいいや」とするのではなく、

・「パートナーと出会い方」について話し合えるSlackチャンネルを用意
・フリーの方向けのオンラインイベントを毎月開催

など、フリーの人にも「参加してよかった」と思ってもらえるような場づくりを心がけました。結果、最近はフリーの人も増えてきて今ではフリーの人が25%を占めるまでになっています。

▼3ヶ月に1回の改善アンケート&ボトムアップでの意思決定

基本的に随時メンバーのやりたいことは発信してもらうようにしていますが、全ての声を拾えるわけではないので、3ヶ月に1回改善アンケートを実施し、メンバーから匿名で意見をもらうようにしています。

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単純にコミュニティ全体の満足度だけでなく、イベントの時間、イベント録画の有無、Slackの情報量など、改善しやすい具体的な項目も聞くようにしています。

アンケート結果は必ずメンバーに共有。そして改善要望に対しては、どんな対応策をとっているかを含めて必ず共有し、改善の過程を含めてオープンにするようにしています。

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▼KPI管理で週次で振り返り&改善

事業設計に強いメンバーが運営にジョインしてくれたので、最近はコミュニティ内の数字の見える化に注力し、週次で振り返り・改善を行なえるようにしています。

・Slack内のアクティブメンバーの割合
・イベント後のSNSハッシュタグ投稿数
・入会から1ヶ月以内に新規メンバーがイベントに参加した割合

などの指標から、「新メンバーが馴染めているか?」「コミュニティ内の活発さは保たれているか?」を確かめるようにし、改善サイクルを早く回せるようにしています。

泥臭いコミュニティ運営業務を、楽しく回すために

▼コミュニティ運営を4人のチーム体制に変更し、体制を強化

ここまで読んだ方はお気づきの通り、コミュニティ運営は地道で泥臭い業務が多いです。突発的な対応も多いですし、コミュニティマネージャー1人でやると負荷が高くて発狂しそうになります。

そこで今年から、『ふたりの教室』は誰か1人のコミュニティマネージャーを置くのではなく、コミュニティオーナー(あつた)+コミュニティマネージャー3人の合計4人チーム体制にして運営体制を強化しました。

チーム体制に変更して良かったことは大きく2つあると思っています。

・自分が苦手なことも誰かがカバーしてくれるので、ストレスがない
・誰かが忙しい時も、メンバー間で柔軟に調整できるので、クオリティを保ちやすい
・余裕ができ、攻めの施策ができる

役割分担をどうしているのかよく聞かれるのですが、基本的にはメンバーのやりたいこと・得意なことで割り振るスタイルです。入退会管理など細やかな業務が得意な人、イベントの司会が好きな人、事業の数字管理が得意な人など、それぞれの強みを活かしてくれていて、とても和やかにわいわい運営できています。

まとめ

というわけで、コミュニティの運営にあたっては

・コミュニティに対するニーズは100人100通り。どんな属性のメンバーも安心して所属できるコミュニティを目指し、そのためにできることは全てやる

・コミュニティ運営の答えはメンバーにあり。ボトムアップで意思決定&メンバーの声ベースに改善サイクルを回す

・運営側も楽しく!チーム体制でそれぞれの強みを活かす

あたりを大切にしているなと思いました。

結果的に、退会率が低く、満足度の高いコミュニティ運営ができていると思います。(まだ改善しがいはありますが…!)

つい最近、パートナーがいる・いないに関わらずパートナーシップを楽しく学べる『ふたりの教室』としてリニューアルオープンしたので、よかったら覗いてみてくださいね。


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あつたゆか@「共働きのすごい対話術」著書
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