結婚式を「人生で一番幸せな日」にしたくない、という話
来年の春に、結婚式を控えている。会場選びがようやく終わったところで、私は疲れていた。
「結婚式は、人生で一番幸せな日ですもんね」
「ふたりが一番輝ける日ですよ」
会場見学のたびにかけられる言葉にモヤっとして、結局はそんなことを一言も口にしなかったプランナーさんがいる恵比寿の会場を選んだ。
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結婚式を「人生で一番幸せな日」にだけは絶対したくないなあ、と思っている。
だって仮に結婚式の日がふたりにとって一番幸せな日だとすれば、ふたりの幸せのピークは20代や30代そこらで終わってしまうではないか。
人生100年時代と言われているのに、それはあまりにも悲しすぎる……とひねくれ者の私は思ってしまう。
私が理想とする幸せの曲線は、結婚した日をスタートにして、ゆるやかに右肩上がりになることだ。
(実際はこんなきれいな曲線になることはなくて、相手を嫌いになる日もあるだろうから、ガタガタとした折れ線が正しいのかもしれない。)
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結婚式は人生で一番幸せな日でも主役になれる日でもどちらでもなくて、あくまでスタート地点にしたいな、と思う。
「これからこういうビジョンで夫婦生活を営んでいきます」という発表の場と、これまでお世話になってきた方々に感謝を伝える場であって、会社でいう期初の決起会のようなものである。
結婚式は、「最高に楽しい夫婦生活を送るためのキックオフ飲み会」ぐらいの立ち位置が個人的にはしっくりくる。
人生最高の日は結婚式のような非日常なイベントではなく、ふだんの些細な生活の中で小さく更新し続けていきたいな、と思うのであった。
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