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【絵本紹介】鬼の絵本~2000年以降の絵本編~


節分に因んで、前回は「鬼の絵本 ロングセラー編」をご紹介しました。


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今回は、2000年以降に発行された絵本の中から5冊をご紹介します。

もっとも、それだと10年以上経つ絵本もあって、それだってロングセラーやん!と言えるのですけどね(^^;)



■まゆとおに (富安 陽子 作  降矢 なな 絵  福音館書店)


ある日、まゆはとんでもなく大きな人(おに)に出会います。

おなかのすいているおには、まゆを食べたくて湯を沸かそうとするのですが、何も知らないまゆが手伝い始めて……。


「やまんばのむすめ まゆのおはなし」シリーズの最初の絵本です。

月刊誌「こどものとも」で発行されたのは1999年なので、厳密にいうと2000年以降にならないのですが、ハードカバーで出たのが2004年なので、良しとしましょう(^^;)


小さいながらも「やまんばのむすめ」だけあって、まゆはとんでもない力持ち。

まゆが手伝えば手伝うほどおにがたじたじとなっていって、それがなんとも楽しく面白い!


2年生はまず表紙を見て「知ってるー!」「これめっちゃ面白いねんで」と言っていて、まゆの豪快なふるまいを、とっても楽しそうに聞いていました!




■ふくはうちおにもうち(内田麟太郎 作  山本孝 絵  岩崎書店)


節分の夜、男が家でお酒を飲んでいると、外で声がします。

おにがいたことに男はびっくりしますが、おにたちを招き入れ、お酒をすすめ、宴会が始まります。

帰ってきた奥さんと子どもたちはびっくり仰天。

おにがいたのでは福の神が入ってこられないと抗議するのですが……。


気のいい男にみんなが巻き込まれていく、面白いストーリーです。

こんなふうに、嫌がられるはずのおにともフレンドリーにつき合えたら、それだけでもう家の中がハッピーになりそうなんですけどね(笑)




■オニじゃないよおにぎりだよ(シゲタ サヤカ 作  えほんの杜)


オニはおにぎりがだーいすき。

今日もいつものようにおにぎりを食べていると、オニを見かけた人間たちが大慌てで逃げて行ってしまいました。

時間が経って人間たちが置いて行ったおにぎりに気づいたオニたちは、喜んで食べますがあまりのまずさにびっくり仰天。

「これはひどすぎる!人間たちにうまいおにぎりをとどけてやる!」

とたくさんのおにぎりを積んで町に向かうのですが……。


おにぎりをこよなく愛するオニとあって、なんだか人間臭さを感じるのは私だけ?


食べものが登場するお話って、読んでいても読み聞かせても楽しいです。

オニは出てくるけれど、節分でなくても楽しめる絵本です。

 



■オニのサラリーマン(富安 陽子 作  大島 妙子 絵   福音館書店)


赤鬼のオニガワラ・ケンは、地獄勤めのサラリーマン。

今日も愛妻弁当を持って、満員のバスに揺られて、地獄に出勤です。

命じられたのは、血の池地獄の監視とあって、仲間には「らくちんやんか」と言われたけど……。


いやあ、人間の世界もオニの世界も大差ないんですねえ。

思わすそう感じてしまう、楽しい絵本です。

途中で居眠りしたオニが目覚めた時に血の池地獄に垂れてきた糸、ここは『蜘蛛の糸』を知っているとよけい楽しめるでしょうね。

シリーズが何冊か出ていて、どれも人気なのか、学校図書館ではよく借りられているそうですよ。




■オニのきもだめし(岡田 よしたか 作  小学館)


二人の赤オニが暗い夜道を歩いていました。

「いややなあ。おばけでそうやなあ」
「こら、オニがおばけこわがってどないすんねん」

そんなことを言いながら歩いていると、出てきたのは…。


オニといえば怖がられる存在だと思っていたら、まさかの「お化けが怖い」設定とは!

今年の節分は、こんな、ちょっと変わったオニの話はいかがでしょうか。

まあ「きもだめし」は夏の定番行事なので、季節外れといえばそうなんですけどね。

「オニ」「お化け」という怖いもの揃いのお話ですが、2年生は楽しそうに聞いていましたよ。




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【ワーク】

子どもたちに「節分」「福は内鬼は外」などの行事の謂れを話そう。





(取り組むことで自分の考えが整理されます。ご自分のノートでも、コメント欄でも、書いてみてくださいね)

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【質問】

伝えていきたいことは何ですか?




(ご自分に問いかけてみてくださいね。答えはすべて正解です)

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よかったら、手に取って読んでみてくださいね。



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