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【絵本紹介】支援学級児童と楽しんだ絵本


今回は、教室の全員に対して読み聞かせをするというより、一人の子どもに読んだ絵本のご紹介です。


もちろん、全員に対して読んでも楽しめると思います。
私の運営している「絵本の部屋」(読み聞かせ絵本の情報交換グループ)では、いっとき「幼児絵本の活用」が話題になったこともあるくらいですから。


声を合わせて読んだり、動作化したり、同じ絵本を何回も繰り返して読んだり、ふだんの読み聞かせとは一味違った楽しみ方ができますよ(*^^*)





■ぴょーん(まつおかたつひで 作  ポプラ社)


かえるが……ぴょーん

こねこが……ぴょーん

いぬが……ぴょよよよーん!


これ、文字で書くと、なんてことない話になっちゃうんですけど、ページをめくるたびに、動物が体全体でジャンプしている、とっても楽しい絵本なんです。


何も言わなくても、子どもって自分から絵に合わせてジャンプするんです!
はい。私も一緒になってジャンプするのも楽しいです(*^^*)


まあ、教室の中で入り込みをしている時だと、おおっぴらにジャンプできませんけどね。
ジェスチャー止まり(笑)


「これ!」「もう一回」と何度もリクエストがかかる絵本の一冊です。






■ぺんぎんたいそう(齋藤 槙 作  福音館書店)



ぺんぎんたいそう はじめるよ

いきをすって~ はいて~
くびをのばして~ ちぢめて~
おなかと あたまを ぴったんこ!
……


2匹のぺんぎんが体操を始めます。
見ているだけで一緒に体操したくなっちゃう絵本です。


これも『ぴょーん』同様、教室の中で控えめに(笑)ペンギンの動きを真似て楽しんでいます。


絵本の動作を一緒にすることや、一緒に笑い合ったりすることで、お互いとてもいい時間を過ごせるんです( *´艸`)


……ところで絵本に登場するペンギン2匹。
大きさから、私はなんとなく「親子のペンギン」と思っていましたが、違いました。
左の小さい方がケープペンギン、右の大きい方がキングペンギンなんだそうですよ。
幼児絵本だから出てくるのは親子だなんて、どんだけステレオタイプな思い込み(^^;)

そもそも見た目もチガウやん!と自分に突っ込んだのでした。





■おいしいおと(三宮麻由子 作 ふくしまあさえ 絵  福音館書店)



いただきまーす
はるまきたべよう
カコッ ホッ カル カル カル カル カル

あぁ おいしい


とってもおいしそうな一皿の絵と、それを食べている音で構成されている絵本です。


絵もリアルでおいしそうなんだけど、食べている様子のオノマトペが魅力的なんです。
よくある「むしゃむしゃ」とか「ぱくぱく」じゃないんですよ。


作者の三宮麻由子さんは全盲で、4歳の時に失明されたんだそうです。
独特のオノマトペは、「体の中から聞こえる音」なのだという記述を読んだことがあります。
それだけ、感覚が研ぎ澄まされていらっしゃるんでしょうね。


とはいえ文字が読めなかったり、興味のなかったりする子も楽しんでいるこの絵本。
絵を見て楽しむのもよし、読み聞かせて楽しむのもよし、です(*^^*)





■ことばのべんきょう(かこさとし 作  福音館書店)



タイトルの通り、「ことば」がたくさん載っている絵本です。
主人公くまちゃんとその家族を舞台に、いろんなことばが登場します。
「いちにち」「いちねん」「あいさつ」「かいもの」とテーマが分かれていて、全4冊のペーパーバックです。


表紙を見ただけでも昭和感あふれるこの絵本。
平成初期生まれの我が子の子育て中に、「おすすめ絵本」として紹介されてポチっとしたのですが、あまりにも古っぽく、いえ、レトロ感を感じて、どこがおすすめなのかピンときませんでした。
「だまされたと思って買ってみよう」的な?(←言い方)


それがですね、我が子にはヒットしたのです。
4冊とっかえひっかえしては何度も「読んでー」と持って来ました。
読んで―と言われましても、絵を指しながら単語を読むだけなんですけど!


むむむ、「不易流行」ってこういうことを言うのかな、と思った思い出深い絵本です。


時代は令和になりましたが、1年生の支援の子どもに見せたところ、これまたヒットして、20年以上前と同じ光景が繰り返されました。
入り込みに行くたびに「読んで」と、その時その子の気分で4冊のどれかをリクエストしてくるのです。


いまどき、これ見ないよねーとか、この言い方もうしないよねー、というのも確かにあるのですが、それはそれでそのまま読んでいます。


私は4冊セットになったものを購入しましたが、気になったものからお試しするのもいいですね。





■あっちゃんあがつく(さいとうしのぶ 作  みねよう 原案  リーブル)


あっちゃん あがつく あいすくりーむ
いっちゃん いがつく いちごじゃむ
……


私の中では「殿堂入り」のこの一冊。


絵はかわいいし
おいしそうだし
読んでも語呂がいいし
楽しいし


子どもも喜ぶ、八方よしの絵本なんです!


上記の『ことばのべんきょう』が「知られざる名作」なら、こちらはもう「みんな知ってるベストセラー」ってとこかな。
(あくまでも個人的な見解です)


まあ、強いて言うなら「読みだしたら長い」という難点がありますかね。
50音だけでなく、濁点半濁点まで入っているので69音分読むことになります(笑)
さすがに子どもも飽きるのか、いつも途中から飛ばし読みになったり予告なく終わったり。
いやいっつも最初から読む必要ないやん、とも思うのですが、なぜかそこは最初からが心地よいようで、途中から読もうとすると、直されます(^^;)


かるたも出ていて、それで楽しむこともある、支援の必須アイテムの一冊です。




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電子書籍を出版しています。



子どもたちの心に種をまくように、ちょっと心に響いたり、何か行動してみようと思えたり、そんなきっかけになる絵本を紹介しています。




主に小学校の教科の学習の中で、関連づけて読み聞かせができる絵本を紹介しています。




それぞれの季節に合わせて読み聞かせできる絵本を紹介しています。




子どもたちにも人気の、読み聞かせで鉄板ともいえる絵本を紹介しています。
なぜ小学校で読み聞かせをするのがいいのか、学級づくりにどう役立つのか、そんなことも書いています。




2021年9月に出版した、初めての電子書籍です。
子育て中であり仕事にも忙しかった小学校の先生の私が、少しずつ意識を変え、生活を変え、夢を叶えていったお話を書いています。



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