【無料】ただの賢さよりも分厚い人間力
笑いにおける年相応論。
『ファッションと笑いにおける因果関係』にまつわる記事と
『テレビもYouTubeもやれる特殊能力』にまつわる記事でも少し言及しましたが
人間が人間を笑わせる以上、ある程度の年相応論の話は避けて通れません。
年齢に伴って、知識や教養が必要とされてくる場面もあります。
「常識ある人がハミ出すから面白い」とはよく笑いの世界で言われますが、若い頃ならまだしも常識のない大人がハミ出したところで笑えない。
そこそこの年齢を重ねている人が、おバカキャラっぽく無知なことを売りにして笑いを取ろうとしてる様は…
正直見ていて辛い。個人的な好みもありますが。
ある程度のキャリアになれば、懐の深さや安心感も大切。
その上で、多少のインテリジェンスも必要。
しかし、ここで気をつけなければいけないのは…
賢い話だけをされても全く響かない。
話なんて全て内容次第なのでは…?
内容さえ良ければ入ってくるのでは?
昔はそう思っていた節がありましたが、それは間違いでした。
どれだけ賢そうなことを語られても…
どれだけ知識を存分に出されても…
どれだけ為になりそうな話だとしても…
なぜか、薄っぺらく聞こえるときがある。
なぜか、届いてこない。心に響かない。
ドライに物事を見極め、効率を重視し、データを頼りに様々分析されている方は、とても賢い話を早口でしてくれます。
「はあ、ほお、へえ、なるほど…」決して聞き応えがないわけではない。
賢く物事を分析されているのは理解できますし
マーケティング等々には強いのかもしれませんが
「うん。で?だからなに?」
そんな失礼な感想しか心に湧き出てこない。
自分でも不思議です。
賢い話をしているのは間違いないし、凄くためになる話なのかもしれない。
なのに、心の中に出てくる感想は
「それで?」
ようは、全く心に響いていない。
これは理屈にならない感情だと思っていましたが
最近、ようやく気づいたかもしれません。
語り手の人間力。
年相応というのは知識量や賢さだけじゃなく、人間力の要素も多分にあります。
いろんなことを経験し、いろんなことで苦しみ、真っ直ぐ生きてきた人が醸し出す空気。
それは絶対にごまかしがきかない。
決して賢い話を否定しているわけじゃありません。
賢い話は勉強になる場面もありますが、データ過多で論じられる話や効率の良さや実用的な話だけを語られたところで全く心には刺さらない。
ロボット違うんです。みんな。
最近、本物と偽物が明確に分かるようになりました。
私は本物と偽物を見極める目を持つべきだと度々記事の中でも言及しております。
その手のことを再三書いてきましたが、偽物は分かりやすいです。
一言で言うと、「偽物」は書いて字のごとく、「偽る人」のことです。
見る目のない人や経験不足の人に的を絞って欺いている人のことを私は偽物と呼んでおります。
ある程度経験値もあって、感性の鋭い大人なら偽物は簡単に見破れます。
周囲の人間と話をしていても、大多数の見る目ある大人は見破っていることが多いです。
だけど、本物の定義を言語化するのは難しい。
感覚と言えば感覚。説明は難しい。
ただ、強いて言えば
もしかすると、人間力にヒントが隠れているような気がします。
データや効率やマーケティングの話などは一旦置いといて、自分が本当にやりたいことを届けようとしているか?
自分にウソをついていないか?
生き方はブレていないか?
そして、何より1番大切なこと。
自分が何を評価されて今の立場にいるのか。
軸を見失わず、何が今の自分を作り上げてきたのか…?
そこを大切にされている生き様が確かな人間力を生み出しているのかもしれません。
結局、そういう心根を持つ人は裏切らないので、信用できるオーラに包まれています。志も透けて見える。
その上で能力が認められれば本物と呼ばれるのかもしれませんし、見る目のある大人たちはそういった空気を敏感に感じとります
売れているお笑い芸人さんにこんな質問をしているインタビューをたまに見かけます。
「なぜ、これだけ売れているのにまだ新ネタを作り続けるんですか?」
その問いに対し
「最初に評価してもらったのがネタだからです」
バシッとそう答えられる生き様の中に人間力の本質も隠されている。
これはお笑いに限った話ではありません。
過去の自分を振り返ったとき
何を評価してもらえて今の自分がいるのか?
何が自分の土台を作ったのか?
それらを無視する人は、人の痛みも無視する人になりがちです。
ある程度の年齢になれば、稚拙さが目立つより賢いほうがいいに決まっています。
でも、賢さより確かな人間力を持つ人のほうが圧倒的に魅力的です。
人を欺くテクニックより、人の心に寄り添う気持ち。
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