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<ラグビー>ダニエル・カーターのインタビューから

参考とした記事
https://www.allblacks.com/news/dan-carter-reflects-on-2020/

「All blacks.com」に,元オールブラックスSOで,史上最高のSOの一人であるダニエル・カーターが,フランスのミディ・オランピク紙のインタビューに答えた記事が掲載されているので,以下にご紹介する。「 」内は,全てカーターの発言記録の抄訳・意訳です。

「今は,妻と3人の子供と一緒にいる,NZでの時間を大切にしたい」
「NZは,COVID19による国境管理が厳しいので,海外でのプレーは考えていない」

「(先頃急逝した元フランス代表WTBクリストファー・ドミニシについて)彼は,最も尊敬する対戦相手の一人で,オールブラックスに何回も勝っている。彼が亡くなったことは,信じられない」
「自分にとっては,彼はフレンチフレアーを体現していた選手だった。またフランスラグビーをとても尊敬している上に,何回も負けを経験している。ドミニシは,グランドのどこからでもトライを取ってきたフランスラグビーを代表していたが,彼には,素早いサポート,センスの良いタイミング,本能的なプレーがあった」

「(今年のオールブラックスについて,先般アルゼンチンに38-0で勝利したが)これは,オールブラックスにとって必要なことだった。オールブラックスは,連敗するなど多くの課題を抱えていた。そして,特に2敗目のアルゼンチンに史上初めて負けたことは,チームに大きな契機となった」
「オールブラックスは,これによって自分たちの基盤を再確認できた。そして,見事な挽回をしてみせた」

「誰にとっても難しいシーズンだったが,オールブラックスも逃れることはできなかった。また,コーチ陣が入れ替わり,さらに若い選手が入ったきた時でもあった」
「オールブラックスの歴史からは,今年は成功したシーズンとは言えなかったが,オールブラックスは,未来に向けて,良い教訓を得たと信じている」

「(これまでで最も手強い相手となる選手は?の問いに対して)ラグビーのグランドで,誰かを恐れることなんてない」
「(南アフリカのLO,バッキース・ボタ,ヴィクター・マットフィールド,HOビスマルク・デュプレッシーの名前を挙げられたことに対して)彼らは,チームのエンジンであり,簡単に止めることはできなかった。対戦した時は,翌日から数日は身体が痛かった」

「(オールブラックスのFL兼キャプテンとして,同時期にプレーしたリッチー・マコウについて)2011年RWCでは,大会を通じて痛みを忘れるプレーをしていた。しかし,試合後の3日間は歩くこともできなかった。彼は,痛みと傷を隠していたが,毎週足を引きずっていた。それでも試合に出で,その後は同じことを繰り返す日々だった」
「彼の態度は驚異的だったが,皆には良い影響を与えてくれた。準々決勝に勝ち,準決勝と決勝も骨折した足でプレーした。この最後の3週間は,トレーニングできずに歩くだけだった。そして,試合の時は痛みを忘れたかのようだった」

「(NZの地元クラブである,サウスランドでプレーしていることについて)とてもリフレッシュしている。彼らとプレーするのは楽しい。彼らはプロではないが,ゲーム自体を楽しんでいる。火曜と木曜の寒い夜に,厳しい仕事の後であっても,情熱を持って練習している」
「彼らは,カンタベリー代表,クルセイダーズ,オールブラックスに呼ばれるかどうかは気にしていない。ただ,プレーしたいだけなんだ」

【個人的見解】
最後のクラブラグビーの下りは,ラグビーの根本的な精神を良く表していると思います。地区代表とか,オールブラックスとか,もちろん入れたらそれは素晴らしいことでしょうが,それによりもラグビーが好きだ,ラグビーをプレーしたい,そのことだけでクラブの練習に参加し,試合でプレーする。

こうしたラグビーの原点にカーターが触れられたことは,代表を引退してからの最良の経験になったのではないでしょうか。そして,これこそNZ=キーウィーです。

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