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<ラグビー>オールブラックスの状況及びレフェリングの問題

参考とした記事
https://www.nzherald.co.nz/sport/bledisloe-cup-rugby-all-blacks-richie-mounga-takes-late-hits-on-the-chin/WSZI7FIKDBTZFBXVF4XZWJWIIU/

オールブラックスが,不覚にも16-16で引き分けたブレディスローカップ第1戦では,COVID19による厳格な国境管理のため,40年振りとなる中立国でないレフェリーを採用した。その結果,オールブラックスCTBリエコ・イオアネのインゴールノッコンはTMOで確認できたものの,リエコがタッチラインを踏んでいたケースや,オールブラックス交代LOツポウ・ヴァアイが,自陣ゴール前ラックでターンオーバーした時のオフサイドなど,見逃しが多く指摘されている。

その中でも,試合後のビデオで,オールブラックスSOリッチー・モウンガを狙い撃ちにした,ワラビーズ選手の多くの危険かつ違法なタックルが確認されている。とくに,ワラビーズFLウィル・ハリソンのレイトヒット(モウンガがパスしたのを承知でタックル)と,WTBフィリポ・ダウグヌのノーアームタックル(腕をバインドせずにぶち当たる危険なもの)は,試合の勝敗に影響した可能性を残すものとなった

これらに対して,オールブラックス監督のイアン・フォスターは,以下のようにコメントしている。
「モウンガは,4回もパスの後にタックルをされて,肩を痛めている。これを除けば,チームは皆大丈夫だ」
「モウンガは,ただ肩に痛みを感じているだけだ」

一方,違法なタックルをされたモウンガは,こうコメントしている。
「パスをした後,自分の胃が胸のあたりに来た」
「自分は吹っ飛ばれたが,彼(ハリソン)は良い選手だ」
「これらはゲームの一部だ。こうしたことは多々起きている。レフェリーが,ゲームをどう見ているかでこれらに対する判定は異なってくると思う」
「(レフェリングは)自分ではどうしようもない部分だ。自分としては,ただパスをして,前から来る選手を見ながら,できるだけ避けるだけだ」

オールブラックスは,モウンガが肩を痛めた以外の怪我人はいない模様。先週アキレス腱に軽度の痛みを感じたボーデン・バレットも,第2戦には出場する予定だが,ダミアン・マッケンジーに代わって先発FBとなるかは,モウンガの状態次第でSOに入る可能性もあるため,未定となっている。

なお,NO.8アーディ・サヴェアに第2子が生まれる予定となっているため,場合によってはサヴェアが欠場するかも知れない。
「今は,どうなるかわからない。私は赤ちゃんが生まれる時期についての専門家ではない」
「これは,次のゲームに向けての小さな心配事の一つでしかない。しかし,現時点ではサヴェアはプレーする方向で進めているため,出産予定は影響していない」とフォスター監督は述べている。

【個人的見解】
レフェリングの問題は頭が痛いですね。IF(もしも)という項目が,次々と出てしまうため,考え出したら切りがありませんが,2007年RWC準々決勝のウェイン・バーンズのような,極端にオールブラックスに不公平なレフェリングでない限りは,「これもゲームのうち」と理解するしかないと思います。

なお,モウンガのSO起用については,いろいろと意見もあり,ボーデンSO起用論が根強くあります。これからの試合のことを考慮すれば,第2戦ではボーデンをSOで先発させ,モウンガを22番のリザーブにすることも良いと思います。リエコ・イオアネは,反省の意味も込めてメンバー外になるでしょうから,13番にはアントン・リエナートブランが入るでしょう。そして,FBにはそのままマッケンジーが残りそうです。

クラークをWTBの先発に使うアイディアもあるでしょうが,ホッジがPG失敗したボールの処理ミスをしていたので,これはリエコのインゴールノッコン同様に,オールブラックスとしては絶対にしてはいけない凡ミスになります。いやしくもオールブラックスであれば,PGがミスする想定で,跳ね返りのボールを上手く生かしてカウンターアタックにつなげねばなりません。例えば,ベン・スミスがクラークの代わりにあの場所にいれば,空いているスペースを見つけてアタックをするでしょう。2015年RWCまでのチームであれば,確実に勝ち越しのトライに結びつけられた場面だったと思います。

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