<ラグビー>スーパラグビートランスタスマン、第2週結果
ハリケーンズ35(5T5C)-レベルズ13(2T1P)
ハリケーンズのリザーブは,6人FW+2人BK。また,フランスへの移籍が決まっているCTBナガニ・ラウマフィーが先発に復帰している。また,先週の淡泊なディフェンスを修正したい。
前半,ハリケーンズ14(2T2C)-レベルズ3(1P)
後半,ハリケーンズ21(3T3C)-レベルズ10(2T)
ハリケーンズWTBジュリアン・サヴェア,CTBビリー・プロクター,CTBナガニ・ラウマフィー,FLデュプレッシー・キリフィが,それぞれ好調。しかし,ディフェンスの甘さは修正されていない模様。ハリケーンズのデビューとなった23番BKロラギ・ヴィシニアは,70分にレベルズ11番WTBマリカ・コロイベテにトライセービングタックルをしている。
フォース17(2T2C1P)-ハイランダーズ25(4T1C1P)
警察沙汰に巻き込まれたシャノン・フリッゼルが,ハイランダーズ6番FLに復帰した。また,怪我で欠場していたSOジョシュ・イオアネも22番に戻っている。日本代表の姫野和樹が,ローテーションにより20番のリザーブに下がった。新人のFBサム・ギルバートのさらなる活躍が期待されていたが,試合前に欠場となり,22番ジョシュ・イオアネが15番に入り,22番にはFW3列のジェイムズ・レンチースが入った。このため,ハイランダーズのリザーブは,FW6人+BK2人となった。
フォースの4番LOには元オールブラックス&ハリケーンズのジェレミー・スラッシュが先発していたが,試合前に19番ライアン・マコウレイーが4番に入り,19番にはオリー・カランが入った。14番WTBには,元オールブラックスのリチャード・カフイが先発している。チームの中心であるアルゼンチン代表SOドミンゴ・ミオッティは,ローテーションにより22番のリザーブに下がった。なお,アルゼンチン代表SHトマス・クベーリ,元アイルランド代表FBロブ・カーニーは,それぞれ9番,15番で先発している。
前半,フォース10(1T1C1P)-ハイランダーズ20(3T1C1P)
後半,フォース7(1T1C)-ハイランダーズ5(1T)
ハイランダーズ12番CTBスコット・グレゴリーがアタックで良い印象を残した模様。リザーブ20番の姫野和樹も,後半投入されてアタックに貢献している。また,SHアーロン・スミスは,引き続き良い仕事をしている。
トライ数は4対2なので,3つのコンバージョンを決めていれば,もっと点差が開いたゲーム。
ブルーズ48(7T5C1P)-ワラターズ21(3T3C)
第1戦で圧勝して優勝候補に挙げられたブルーズ。オーストラリア最下位相手に再び圧勝をしたい。
前半,ブルーズ22(3T2C1P)-ワラターズ14(2T2C)
後半,ブルーズ26(4T3C)-ワラターズ7(1T1C)
ちょっとトライを取られすぎた感もあるが,ダブルスコアで勝利しているので,圧勝と言える内容。このまま優勝まで突っ走れるか?
チーフス40-19ブランビーズ
6番FLリアム・メッサムの活躍に期待したい。
4分,チーフス5番LOツポウ・ヴァアイがトライ。10番SOダミアン・マッケンジーのコンバージョン失敗で,5-0。
12分,ブランビーズ13番CTBレン・イキタウがトライ。10番SOノア・ロレシオのコンバージョン失敗で,5-5。
21分,チーフス8番NO.8ルーク・ジェイコブソンがトライ。マッケンジーのコンバージョン成功で,12-5。
27分,チーフス11番WTBジョナ・ロウがインゴールに入り,TMOの結果,前のプレーでノッコンが確認されてノートライ。
30分,チーフスNO.8ルーク・ジェイコブソンがトライ。マッケンジーのコンバージョン成功で,19-5。
前半,チーフス19(3T2C)-ブランビーズ5(1T)
チーフスが,スクラムでブランビーズを圧倒している。
45分,チーフス10番SOダミアン・マッケンジーがトライ&コンバージョン成功で,26-5。
51分,チーフス12番CTBアレックス・ナンキヴェルがトライ。マッケンジーのコンバージョン成功で,33-5。
58分,ブランビーズ22番BKバイレイ・クエンツィーがトライ。ロレシオのコンバージョン成功で,33-12。
65分,ブランビーズ4番LOダーシー・スワインがシンビン。
65分,チーフス13番CTBアントン・リエナートブラウンがトライ。マッケンジーのコンバージョン成功で,40-12。
80分,ブランビーズ8番NO.8ロブ・ヴァレティニがトライ。ロレシオのコンバージョン成功で,40-19。
後半,チーフス21(3T3C)-ブランビーズ14(2T2C)。合計,チーフス40(6T5C)-ブランビーズ19(3T2C)。
前後半ともにチーフスが圧倒。ブランビーズは,勝敗が決まってからの2トライで点差を縮めたが,実力差は埋めがたいものがあった。
レッズ29-63クルセイダーズ
一応頂上決戦。しかし,レッズはNZ勢に比べても実力が劣ると見られている。
6分,クルセイダーズ10番SOリッチー・モウンガがトライ&コンバージョン成功で,0-7。
12分,クルセイダーズ14番WTBセヴ・リースがトライ。モウンガのコンバージョン成功で,0-14。
15分,クルセイダーズ8番NO.8カレン・グレイスがトライ。モウンガのコンバージョン成功で,0-21。
29分,クルセイダーズSOモウンガが2つ目のトライ&コンバージョン成功で,0-28。
36分,レッズ9番SHテイト・マクダーモットがトライ。10番SOジェイムズ・オコナーのコンバージョン成功で,7-28。
前半,レッズ7(1T1C)-クルセイダーズ28(4T4C)。
予想以上の実力差。これが現実か。
44分,クルセイダーズ14番WTBセヴ・リースが2つ目のトライ。モウンガのコンバージョン成功で,7-35。
54分,クルセイダーズSOモウンガがハットトリックとなるトライ&コンバージョン成功で,7-42。
59分,クルセイダーズがペナルティートライ。7-49。
59分,レッズ17番PRハリー・フーパートがシンビン。
61分,レッズ8番NO.8ハリー・ウィルソンがトライ。オコナーのコンバージョン成功で,14-49。
64分,レッズ14番WTBスリアシ・ヴニヴァルがトライ。オコナーのコンバージョン成功で,21-49。
69分,クルセイダーズ17番PRタマイティ・ウィリアムズがトライ。モウンガのコンバージョン成功で,21-56。ただし,ビデオを見ると,レッズの選手がクルセイダーズの選手のタックルを妨害しているように見える箇所がある。レフェリーもTMOもスルーしているから良いと思うのだが。
75分,クルセイダーズ2番HOコーディ・テイラーがトライ。モウンガのコンバージョン成功で,21-63。
79分,クルセイダーズ15番FBウィル・ジョーダンがシンビン。
80分,レッズ2番HOブレンドン・パエンガアモサがトライ。オコナーのコンバージョン成功で,28-63。
後半,レッズ21(3T3C)-クルセイダーズ35(5T5C),合計,レッズ28(4T4C)-クルセイダーズ63(9T9C)。
クルセイダーズの圧勝。これがそのままオールブラックスとワラビーズの実力差に比例するような結果となった。
クルセイダーズSOリッチー・モウンガがハットトリックの大活躍だったが,モウンガが自由に動けた陰の功労者は,12番CTBデイヴィット・ハヴィリで,彼が正にセカンドファイヴエース=第2のSOとして,ディフェンスを釣る動きを良くやっている。クルセイダーズの活躍がそのままテストマッチレベルで通用するのであれば,オールブラックスの12番として最有力候補になると思う。
ハイレベルの試合が毎回続くアオテアロアを2シーズンやって,NZ勢はかなり強化された。一方,低レベルの国内リーグのみで,オーストラリア勢は弱体化したように見える。また,アルゼンチンともかなり厳しい戦いになりそうだ。そう考えると,テストマッチをせず国内リーグだけしかやっていないスプリングボクスは,7月のブリティッシュ&アイリッシュライオンズシリーズで負け越すかも知れない。ザラグビーチャンピオンシップでも,オールブラックスの優勢となる可能性が高い。
それから,この程度のレベルでオーストラリア勢が戦っているのであれば,日本のトップリーグから,サントリー,パナソニック,神戸製鋼の3チームがオーストラリアリーグに参加しても,十分戦えると思う。また,もうラグビーから引退になってしまうが,このオーストラリア勢が相手なら,日本の福岡堅樹選手はトライ王間違いなしだったのではないかと想像している。
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