<閑話休題>ラグビーに関する、思い付きあれこれ
<閑話休題>シリーズでは、常にラグビーと違うものを話題にしてきたが、今回はラグビーについての思い付きをあれこれ述べてみた。
1.ラグビーと他のスポーツとの余興的イベント
ラグビーマガジン2024年9月号を読んでいたら、ファンサービスデーのイベントの一つとして「プロップ満員電車」というのがあって、とても面白いなと思った。これはまた、相撲取りでやっても面白そうだ。ただ、セクハラと言われないように注意しないといけないが。
この他に、ラグビーと相撲がタイアップしてやって欲しいものがある。それは、スクラム対決とモール対決だ。モールは相撲に負ける可能性はあるが、スクラムはラグビーが勝つのではないか。それと、レスリングとの対決もやって欲しい。縦15m横7mのグランドを作って、そこで1対1の抜き合いをして欲しい。レスリングのタックルにラグビーは叶わないが、ボールを持って走る形であれば、ちょっと違ってくるような気がする。
2.熊谷ラグビー場活性化案
熊谷ラグビー場は、パナソニックと熊谷市とのコラボレーションによって、日本のラグビークラブとしては理想的な環境を構築しており、その施設の充実度においては他のクラブの追随を許さない。しかし、唯一及び最大の欠点は、駅から遠い(約4km)ことだ。この距離は、徒歩1時間かかる距離であり、本数の少ないバスを利用する場合でもその不便さは変わらない。そして、ラグビー場の施設は素晴らしいのだが、周辺には商店や飲食店がなく、ラグビー以外に楽しめるものがない。
これを一気に解決する手段としては、やはり駅からラグビー場までの交通手段の多角化と周辺に商店及びレストランを設置することだろう。しかし、例えば多摩のようなモノレールを施設する案は、土地利用及び採算の問題があり難しい。また、駅からラグビー場までの間は、ラグビー関係者しか利用しないため、平日の利用客がいないという課題がある。それで、「平日でも利用客がいるようにし、またラグビー場までの交通機関と店を設置すれば良いではないか」というのが根本的な解決策になるので、以下のことを提案したい。
私の提案は、ラグビー場近くに、大規模な農業体験施設を作ることだ。そこでは、農業研究、農業体験、個人用の農園貸出し、農家による希少作物の育成。また可能なら、牛や羊の牧場も作りたい。そうすれば、施設関係者及び平日でも訪れる利用者によって、交通機関の採算が取れるようになるだろう。また、施設内であれば、商店やレストランの設置をできるので、ラグビー場に来た人たちが、ラグビーの前後に利用できる。そして、こうした風景は、まるでNZのラグビー場とその周辺のような雰囲気になるから、観光施設としての魅力も発揮できると思う。現実的な案としては、パナソニックと商社が企業グループを作って、商業モールのように運営できないだろうか。
3.新秩父宮ラグビー場に付けて欲しいもの
いろいろと(明治神宮が所有する外苑再整備に関する)政治的な思惑も絡んでしまった、新秩父宮ラグビー場建設計画だが、当初批判されていた理由が、情報不足によるものであったことが判明した途端、それまでの「騒音」が止んだように見える。もともと、(政治的な)批判のための批判という側面があったので、合理的な建設計画であれば、文句をつけようがないのではないか。そもそも、「雨が降っても槍が降ってもやるのがラグビー!」、「ラグビー場で金儲けするな!」という主張は、旧陸軍の「食料弾薬の補給はないが、精神力で勝て!」と同様の文字通りナンセンスでしかない。
それで、新秩父宮ラグビー場は、総合的な商業施設としての機能を併せもつ、例えばプロ野球日本ハムのホームスタジアムのようなものになりそうなので、観客目線に限定して是非設置して欲しいものを勝手に並べさせていただく。
(1)ラグビー観戦できるレストラン
全ての座席をグランドが見えるように設置する他、食事はフィッシュアンドチップス、ラムシチュー、ローストビーフを用意し、パブロヴァのようなデザート、そしてフランス・イタリア・アルゼンチン・オーストラリア・NZ・ジョージアのワインを取りそろえる。ビールは、ギネスは必須。ラグビー開催日以外でも、ディナータイムのみ営業して、利益を上げたい。
(2)ラグビー観戦できるラグジュアリーな個室
貴賓室にも使える部屋が1室、貸し切りで楽しめる部屋を4室用意したい。飲食は、(1)のレストランからデリバリーする。また、室内にはグランドと同じモニターに加え、衛星放送が視聴できるものを備え付ける。
(3)トウィッケナムのようなラグビーミュージアム
日本ラグビーの殿堂に相応しいように、ジャージ・写真・スパイク・ボールなどを展示する。また、ビデオ映像で過去のゲームが視聴できるものを複数台用意する。書籍も充実させ、ここに来れば、ラグビー関係の研究用文献が全て揃うようにしたい。
(4)パブのようなバーカウンター
メインスタンド及びバックスタンドに一つずつ、英国パブのようなバーカウンターを設置する。ここでは、常時ビール・ワイン・ウィスキー・ジン(カクテルは無し)を販売し、さらに軽食として、チップス(フライドポテト)、タコス、オリーブ、枝豆、唐揚げ、揚げ(ウィンナ)ソーセージ、コロッケ、サンドウィッチ、ホットドッグ、焼きそば、カレーライス、カップ麺各種を用意する。
(5)子供が遊べるラグビーゲームコーナー
ラグビーの試合に飽きてしまう子供のために、ラグビーゲームのコーナーを設置する。ビデオゲーム形式の外に、ボール投げゲーム、キックゲームなどの体験型も用意する。ラグビー以外のエンターテイメント開催時にでも、こうしたラグビー関係の遊び場所があることで、ラグビーを多くの人に知ってもらえる。
4.高校ラグビー全国大会改革案
夏の高校野球全国大会に対して、熱中症対策を中心に改善案が検討されている。高校ラグビーの全国大会も、少子化に伴うラグビー人口の減少等を考慮して、合同チームでの出場以外にももっとやるべきことがあると思う。
(1)実力別の二部制の実施
過去の実績から、実力別の二部制にする。一部はプレミアー、二部はチャンピオンと称して、トーナメント戦を行うが、敗者同士での対戦も組む。そうすれば、最低2試合はできる。また、この結果試合数が増加し、グランドやレフェリーのやりくりが大変になるので、参加チーム数は、一部及び二部ともに16校ずつの32校に抑えたい。出場校は、予選参加チームの数により、参加チームが少ない県同士で代表決定戦を行って数を調整する。
(2)春の選抜は、セブンズに限定
セブンズはオリンピック種目になっているように、近年重要度が増している。できれば、日本選手権も15人制からセブンズに代えても良いと思っているくらいだ。そのため、卒業及び入学で部員が少なくなる春の選抜大会は、セブンズとして開催する。部員数の多い強豪校は2チームまで登録可能とすれば、多くの部員に公式戦を経験させられる。開催期間を4~5日間としても、セブンズなら十分やりくりできる。なお、試合は15人制同様に実力で分けた二部制で行う。
5.ラグビーを含む少年スポーツ改革案
少子化に伴いラグビーを筆頭に、スポーツをする子供人口が減少している。そして、スポーツのできる子供を、多種多様なスポーツが奪い合うことが生じている。また、子供にスポーツを真剣にやらせようとすれば、かなりの費用がかかり、両親の経済的負担は大きなものになる。
やはり少年スポーツは、誰もが気軽にいつでも簡単に楽しくできるようにしたい。そして、両親の経済面を含めた負担を軽減したい。強豪クラブ(学校部活)のように、常時両親が経済的な負担に加え、炊き出しやマネージメントのサポートをするようなことは、子供からスポーツを遠ざけるだけにしかならない。
そこで提案したいのは、地域ごとのスポーツクラブ制だ。各地にあるスポーツジムを中心に、総合スポーツクラブを作るのだ。既に、これに似たものがポツポツとできているが、これを国民のスポーツ振興と健康増進をお題目にして、スポーツ庁が毎年一定の予算を獲得し、行政が常時支援するのだ。
また、このスポーツクラブ設立に伴って必要となるものは、金、土地、施設、コーチ、運営スタッフだが、これらを一挙に解決するには、各地にある公立学校を拠点にして、専任のスポーツ担当教員=コーチを育成し、行政が人事を運用することで対応したい。コーチの成り手は、各地に体育専門大学や専門学校があるので、卒業後の就職先とすれば一定の人材が確保できる。そして、拠点となる公立学校の場所と施設を行政によって充実させる一方、スポーツクラブとしての機能を持たせれば、利用者としての両親の経済的及び身体的負担は相当に軽減できる。
<私とラグビーとの長いつきあいを、大学から定年退職までの実人生と併せて記した本を、アマゾンのキンドル及び紙バージョンで発売しています。大学ラグビー、息子の高校ラグビー、自分が世界の様々なところで経験したラグビー、歴代RWC大会の他、私が仕事で関係した9・11テロやインド洋大津波などの歴史的事件・災害などの経験も書いています。歴史的事件・災害の末端にいた者の記録としても、良い参考になると思います。宜しくお願いします。>
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?