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<ラグビー>リーグワン5月7日、8日、スーパーラグビーパシフィック5月6日、7日、8日のそれぞれの結果から

(どうでもよい枕話の続き。ラグビーに関係ないので、不要な場合は読み飛ばしてください。)

 先週は急な酷いめまいによる歩行困難で、救急車で搬送される事態になったが、たぶん海外から帰国した後の、めんどうな諸手続きが停滞している中、長い国内旅行に行った疲れ、さらに友人のガンによる入院治療、海外から帰国した勢いで日本のジャンクフードを食べまくったツケなど、様々な心身のストレスが溜まって、高血圧が進行したのが原因だったと思う。

 その後、トマト、らっきょう、ほうれん草、ブロッコリー、シナモンティー、日本茶、松葉茶の食事療法に加えて、以前医師から血液検査結果は脱水状態だと言われていたので、夜間トイレに起きるときに水筒から水を飲むようにしているが、以前より多く飲むようにした。

 これが良かったのか、日に日には血圧が下がってきて、以前の数値に近くなっている。しかし、めまいは身体からの危険信号だから、検査をするための病院通いを進めていくつもり。いくら隊員が親切でも、救急車に乗るのは絶対に避けたいし、あの歩くことのできないめまいには二度となりたくないから。

1.リーグワン

5月7日

ブラックラムズ東京(中止)レッドハリケーンズ大阪

 こちらは壮絶なディビジョン1生き残りを賭けたチーム同士による下位争い。意外と試合は盛り上がるかもしれない。

 こちらの期待感をあざ笑うように、この試合も新型コロナウイルス感染者が出たことで、当日の試合前になってから突然中止になった。感染者はレッドハリケーンズ側だったが、チームとリーグ運営側との間のコミュニケーションがうまくいかず、いったん試合開催を決めた後に中止へ覆ったようだ。

 そもそも新型コロナウイルス感染者発生だけで、試合中止にする必要はない。しかし、運営側の運営に粗忽さを感じてしまうのは、将来のリーグ運営に向けて心配の種がひとつ増えてしまったと言える。世間が連休中だからといって、週末にゲームが予定されている運営当局が休んでいる余裕はないと思うのだが・・・。

埼玉ワイルドナイツ35-14スピアーズ東京ベイ

 もしかするとスピアーズが勝つかもしれないが、順当ならワイルドナイツが完勝する。

 プレーオフに意識が言っているスピアーズと、馴れていつも通りにプレーするワイルドナイツ。そして、メンバー落ち状態はイーブンであれば、ワイルドナイツが順当に勝った。

 SO対決は、これも順当に山沢拓也が岸岡智樹に勝利。山沢は松田力也のバックアップとして、是非日本代表に選んで欲しいし、それだけの高い能力のある選手だ。

 スピアーズの74分の根塚、77分の岸岡の各選手のボーンヘッドは、将来良い選手になるための貴重な教訓になるだろう。また、それはチームとしての成長にもつながる。

 ワイルドナイツ堀江翔太は、もう日本ラグビー界の至宝ともいえる存在になってきた。日本代表にはコーチ兼任で招集してもらいたい。

 両チームは、プレーオフ準決勝で再戦する。誰がどうみてもワイルドナイツが有利だが、そうした慢心が落とし穴であることは、過去のオールブラックスが良い教訓となっている。日本版オールブラックスになった感があるワイルドナイツは、そうしたことを踏まえて、より一層世界で戦える良いチームに進化してもらいたいし、また優れたマネージメントチームがいることから、そうなると信じている。

トヨタヴェルブリッツ(中止)東京サンゴリアス

 ヴェルブリッツがプレーオフ4強を賭けて戦う試合だったが、ヴェルブリッツ側に新型コロナウイルス感染者が出て、中止。もう、そもそもの感染症の分類規定とか、マスクとか、行動規制とか、ワクチンとか、そんなものは一掃して欲しい!!

 ヴェルブリッツのプレーオフ進出はならなかったが、前オールブラックス監督スティーヴ・ハンセンの良いアドバイスを受けて、以前の大学生に負けてしまうような行き当たりばったりの、コーチングの存在が疑問になるようなチームから変化しつつある。もともと良い選手が多くいる上に、親会社はどこかの国の予算に匹敵するような巨大な資産を持つ世界的大企業だから、経済的理由でチームがなくなる心配は少ない。来シーズンへの進化を期待したい。

5月8日

横浜イーグルス26-14グリーンロケッツ東葛

 プレーオフ進出を逃したイーグルスと、ディビジョン1生き残りを賭けたグリーンロケッツで、モチベーションはグリーンロケッツにあるが、いかんせんチーム事情が課題。順当にイーグルスが来シーズンの準備をしてくると思う。

 前半が0-0であったように、グリーンロケッツがよく奮戦したというゲーム。一方のイーグルスは、モチベーションが難しい中で勝ち切ったことが、来シーズンにつながると思う。いくら優れたコーチでも、短期間で結果を出すのは無理だから、来シーズンのイーグルスは、さらに良いチームになると思う。

 なお、この結果グリーンロケッツのディビジョン2降格が決まった。グリーンロケッツには良い選手、良い指導者がいるのだから、来年一年かけて強いチームに成長して戻ってくることを楽しみにしている。

シャイニングアークス浦安34-74神戸スティーラー

 ここも生き残りを賭けたシャイニングアークスの方にモチベーションがある。そして、スティーラーズには今までの格上としての力が備わっていない。ここは接戦でシャニングアークスが勝つのでは?

 両チーム合わせて16トライは、ノーガードの乱打戦以外のなにものでもないでしょう。結果としては、スティーラーズが大勝したものとなったが、こんなゲームをしているようでは、プレーオフ圏内に入るのは難しいと思う。せっかく、ウェイン・スミスやベン・スミスという「知恵伊豆」がいるのだから、本来持っていたもっと整備されたプレーを発揮するチームに成長して欲しい。

 シャイニングアークスは、良い選手もいるし、良いプレーもしているのに、不幸にも結果が伴わなかったという印象が強い。そのため、入れ替え戦でよもや負けることはないと思うが、ディフェンスについてはもっと勉強が必要な気がしている。

静岡ブルーレヴズ29-33ブレイブルーパス東京

 モチベーションから言えばプレーオフ入りを賭けたブレイブルーパスが上。さらに、実力及びFWの総合力でもブレイブルーパスが上なので、良いゲームで勝利すると思う。

 後半78分まで、ブレイブルーパスにシンビンが出たことも影響して、ブルーレヴズが29-19と10点差のリード。しかし、79分にブレイブルーパスがトライを挙げ29-26の3点差。そして、82分にブルーレヴズのクワッガ・スミスがチーム反則の繰り返しで痛恨のシンビン。ブルーレヴズも良く耐えたが、ついに87分、ブレイブルーパスが逆転トライを挙げて勝負を決めた。

 プレーオフに進めない下位チームと、序盤つまずいたが、その後持ち直してプレーオフに出るチームとの総合力の差が、そのまま得点差になったと思う。そして、こういうゲームを勝ち抜くことで、ブレイブルーパスは強くなる。サンゴリアスとの準決勝が、かなり楽しみになってきた。

2.スーパーラグビーパシフィック

5月6日

ブルーズ71-28レベルズ

 ここはブルーズが圧勝しないと・・・。

 キックオフ直後に自分たちのミスから2トライを連取されたが、期待どおりに前半だけで47-14とブルーズが圧倒的リード。後半も失速しないで最後まで圧倒できるか、と心配したが、ノーサイド直前に2トライを与えたものの、相手を終始圧倒して、期待通りの圧勝。SOボーデン・バレットが休養しているため、スティーヴン・ペロフェタがSOをプレーしたが、これも期待以上の大活躍。13番CTBリエコ・イオアネもハットトリックと、ブルーズにとって万々歳の勝利でした。

 個々の選手やプレーについて。最初のトライをアシストしたNO.8ホスキンス・ソツツの6番FLアキラ・イオアネへのパスは、BK経験のある選手の価値を実感させる良いプレーだった。次のアキラの2つ目のトライは、アキラのフィジカルの強さを良くアピールできていた。ぜひオールブラックスの6番にしたい。

 一方、11番WTBケイレブ・クラークが、キックオフレシーブから大きくリターンしたランは、最初に味方の選手に当たっているので、オブストラクションではないかと思われた。クラークは良い選手だが、どうも経験値に心配がある。安心なのは12番CTBロジャー・ツイヴァサシェクで、リーグのような良いオフロードを連発していて、このままテストマッチでも有効に使えると思う。

レッズ19-27ハイランダーズ

 ハイランダーズとしては正念場。ここで勝利すれば、これまでの負けも一掃される。

 心配はハイランダーズの2枚のシンビンに表れたが、前半をほぼイーブンで折り返すと、後半登場したSHフォラウ・ファカタヴァ(WTBスコット・グレゴリーへのバックフリップパス!)が大活躍。素晴らしいプレーでレッズを引き離し、ハイランダーズのみならずNZチームの実力の高さを見せつけた。完勝!

 レフェリングについてクレームを付けたくはないが、ハイランダーズの2枚、レッズの1枚の計3枚のシンビンについては、いずれもやりすぎ(厳しすぎ)に見えた。特にハイランダーズのNO.8マリア・ミカエレツウは、普通にタックルしているようにしか見えないし、レッズのLOラッカン・サラカイアロトのものも同様だ。このレフェリングが普通になったら、ラグビーからタックルが無くなってしまうかも知れないと、心配になる。

5月7日

モアラパシフィカ20-26ワラターズ

 モアラとしては勝負所。ワラターズに勝てれば自信になる。

 実際、17-0と幸先良いリードをしたが、その後反撃されて20-14になった。この後、不注意にもスピアータックルでシンビンになってしまい、その間に2トライされたのが致命傷となった。その後モアラにもトライチャンスがあったが、トライ!と思ったプレーが、惜しくも肘がインゴールタッチに触れていてノートライとなるなど、チーム及び選手としての未熟さで損をしている。コンバージョンの問題は残るが、このトライが認められていれば25-26になっていただけに、実に惜しいプレーだった。

チーフス28-38ブランビーズ

 チーフスは、NZチームの対ブランビーズ連敗を止める大きな責任がある。また、それは十分可能だ。

 ホームのチーフスが勝てると思ったが、サム・ケーンの初めての子供を祝う勝利とならなかった。決して個々の選手が負けているわけではないが、ブランビーズのほぼワラビーズという陣容の方が、チームとしての熟練度、特にディフェンス面で高いように思う。このディフェンスを破る研究が、チーフスとしては不十分ではなかったか。

 ブランビーズは、SOノア・ロレシオが経験値を積んで良くなってきたし、SHニック・ホワイトも良い。このままワラビーズのHB団になる可能性もあるので、ブレディスローカップが益々楽しみになってきた。やはり、アンザック対決は競り合ってこそ、意味がある。

フォース15-53クルセイダーズ

 クルセイダーズは、先週の反省を踏まえた良いゲーム&勝利を挙げたい。

 前半は、フォースSHアイザック・ファインズレレイワサが、クルセイダーズSHブリン・ホールを圧倒するプレーで、良く対抗した。それでもイージーミスがあったりして、前半を8-18とするのが精いっぱいなのは、実力不足ということか。

 一方のクルセイダーズは、スクラムは良いがラインアウトはダメ。さらにSOリッチー・モウンガ(髪を伸ばし、もみあげとムスタッシュ)のゴールキックがお休みモード。さらに26分には、空中にある相手選手の下に入る(TMOにならない理由は良くわからなかったが、たぶん相手選手とは別の選手をタックルポイントにしていたのかも知れない)など、足をひっぱることが多かった。

 それでも、11番WTBレスター・ファインガアヌクは前半だけでハットトリックを取り、強烈に存在感をアピール。また、6番FLイーサン・ブラカッダーは、ブレイクダウンで良い仕事をしていた。

 後半に入ると、自由に動き回るFBウィル・ジョーダンがハットトリックをやすやすと達成。4番LOに入った本来3列のカレン・グレイスは良いランを見せ、20番FLトム・クリスティーがディフェンスで仕事をする。さらに、ベテランの5番LOサムエル・ホワイトロックが多い仕事量で献身とくれば、もうクルセイダーズの独擅場となった。

 後半交代で入った(スーパーラグビーのデビューの)16番HOジョージ・ベルは、ラインアウトの正確なスローと80分の自身初トライで、高い将来性を感じさせた。2023年RWCは無理としても、2027年RWCではオールブラックスとして活躍するかもしれない。

5月8日

ハリケーンズ67-5フィジードルア

 ハリケーンズは、普通にやっていれば先週のブランビーズに勝てたと思うが、今週のドルアも簡単には勝たせてくれない相手。課題となっているSOに、怪我のルーベン・ラヴが戻ってこない以上、ジャクソン・ガーデンバショップに頼るしかないが、アイデン・モーガンにも大いに期待したい。また、それができる逸材だと見ている。

 ハリケーンズらしい圧勝となり、もやもやしていた今シーズンの中で、大きな晴れ間が見えたゲームになった。個々の選手では、SOアイデン・モーガンが、ゴールキックを含めてアタックのラン&パスで良いプレーを見せ、ジャクソン・ガーデンバショップや怪我で欠場中のルーベン・ラヴを越える働きを見せた。また、13番CTBバイリン・サリヴァンは、トライを取りきる優れたランニングに加え、外側の選手をフリーにするオフロードパスに長けているので、2023年RWCは無理としても、将来オールブラックスのミッドフィルダーとして活躍しそうだ。

 そう考えてみると、2024年以降のオールブラックスのBKは、13番CTBリエコ・イオアネ、WTBウィル・ジョーダン、FBジョルディ・バレットの絶対に外せない選手以外は、主に世代交代で一新して、SHにフォラウ・ファカタヴァ(残念ながら、その次がまだ出ていない)、SOにアイデン・モーガン、ルーベン・ラヴ、スティーヴン・ペロフェタ、ファーガス・バーク、CTBにロジャー・ツイヴァサシェク、ビリー・プロクター、バイリン・サリヴァン、クイン・ツパエア、ブライドン・エンノー、WTBにコナー・ガーデンバショップ、レスター・ファインガアヌク、サレシ・ラヤシ、マーク・テレアらが争うようになっていくと思う。

 今週は、モアラを含めてNZチームが2敗してしまったが、ハイランダーズの勝利、ブルーズ、クルセイダーズ、ハリケーンズの圧勝で、先週よりは気分が良い。そして、ほぼワラビーズであるブランビーズ以外は、オーストラリアチームで強いところはないことがわかった。

 今後のテストマッチレベルでゲーム内容が異なってくることは、2020年や2021年の例でわかるが、やはりオールブラックスとワラビーズとの間には、確実に実力差があるように思う。そして、そうしたことも含めて、テストマッチが大いに楽しみだ。もちろん、オールブラックスの圧勝を楽しみにしているのだが。

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