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<閑話休題>我が家の整理

羽田まで愚息がレンタカーで迎えに来てくれて、「彼も成長したなあ・・・」なんて、親馬鹿のぬるま湯に浸かっていたのも、ほんの数分間限定でした。その時、既に地獄の扉は、私達老夫婦を待って開いていたのです。

息子の手慣れた運転の車から降り、車内から大きなスーツケース4個を下ろして、ガラガラと押しながらマンション内に入り、エレベーターから降りて玄関までは、まあ、普通の地上の世界でした。しかし、ドアを開けたら、そこは魑魅魍魎の世界に一変したのです。

なんで、玄関一杯に履物が散乱している?これじゃ、入れないよ!なんで、ここに大きな灯油缶がある?部屋の蛍光灯が切れている!風呂場の椅子全面に、水垢の上に洗剤の汚れがついていて、まるで岡本太郎の絵のよう(芸術は爆発だ!でもマンションの風呂場に芸術はいらん!)、キッチンのシンクの周囲には、郵便物、酒、文房具、酒、ゴミ、たぶん重要な書類、酒、いつつけたかわからない染み、汚れ・・・。

はい、その晩私は風呂に入りながら、必死に椅子を洗いました。右手と左手を交互に使い、手が腫れるくらいスポンジで必死にこすりましたよ。結果は、どうだ!椅子本来の色が見えてきたではないですか!

まあ、男の一人暮らしはこんなものです。さらに、最近ビールバーを始めたので、店を閉めてから自宅へ向かう終電まで時間がないということで、店近くにある彼女(!?)の家や、新宿周辺の友人宅に泊まらせてもらっているそうです。それで、自宅に帰るのは週に2~3回とか。これじゃ、そのうち猿が住み着いても文句は言えませんな。もっとも、この周辺に犬や猫はいても、猿はいませんけど。

その「息子の店の倉庫」と化した我が家で、これもどういう繋がりか知りませんが、「友人が店を閉めたのでもらってきた」という飲み残しのウイスキーが沢山飾ってありました。我が家はバーか?

祐斗ウィスキーバー

でも、私もそのおこぼれに預かり、アイリッシュやバーボンを楽しませていただいております。(出来た息子じゃねーか?ふん!)

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さて、我が家の季節外れの大掃除が終わったので、奥様から「日本の家は狭いから、荷物を整理して!要らないものは捨てて!」(はい、甲斐性なしの私の稼ぎでは、こんな程度の家しか買えません。申し訳ありません・・・)と、私の長い、長―い人生の思い出を捨て去るようなご命令です。さらに、「過ぎ去った過去なんて、皆忘れてしまえば良いのよ!」と、まるで演歌歌手のようなセリフを決めてくれました。

それで、すごすごと、「思い出の整理」に取り掛かります。

まず、ラグビージャージやラグビー関係の人形。これは、まだ駄目です。いや、恐らく私が死ぬまでダメでしょう。でも、墓場には持っていきません。

他に、マイアミ時代にオーランドのディズニーワールドで買ったディズニー人形や、他のテーマパークなどで買った人形がありました。

実は、実母の世話を姪にずっとお願いしていて、今回お礼をするのですが、姪には3人の女の子(小1、小5、中1)がいるので、海外からいろいろなお土産を買ってきたのに加えて、この人形たちをあげることにしたのでした。

我が家の記憶

左から、たぶんマイアミ動物園でかったテナガザル、南フロリダ大学マスコットのクマ、手前の緑のボールは不明、奥のハリネズミは押すと鳴くのですが、たぶんこれもマイアミ動物園、アメリカンフトボール・マイアミドルフィンズのクッションボール、グーフィー(愚息が好きだった)3体、南フロリダ大学のミニバスケットボール、カーミット(セサミストリート、ディズニーの屋台のゲームで愚息が当てた)、ディズニーワールドとESPNのロゴが入ったミニバスケットボール、グーフィーの耳が付いたクリスマスサンタクロース帽子、ミッキーの大きな手袋?

思えば、こういったものを、せっせせっせと溜め込んできたのですね。そして定年まで後1年半となった今、過去の楽しいことも、悲しいことも、皆まとめてリセットです。

アブラカタブラ(アラブ風の呪文?)

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