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<ラグビー>南アフリカ対ブリティッシュアンドアイリッシュ・ライオンズ第2テスト,結果

南アフリカ27(2T1C5P)-9(3P)ブリティッシュアンドアイリッシュ・ライオンズ

南アフリカのディレクター・オブ・ラグビーのラッシー・エラスムスが,第1戦のオーストラリア人レフェリーのニック・ベリーを公然と批判したことを受けて,第2戦及び第3戦に際して関わりを持たないことにした。レフェリングについて,公然と批判することは許されることではないが,実際微妙なレフェリングが多くあったことは事実であった。しかし,試合ではウォーターボーイをして,選手とコーチとのコミュニケーションをサポートしていた。

4分,南アフリカ10番SOハンドレ・ポラードがPG,3-0。
9分,ライオンズ10番SOダン・ビガーがPG,3-3。
16分,ビガーがPG,3-6。
22分,南アフリカ7番FLピータースティフ・デュトイが肩の怪我で退場。交代で21番クワッガ・スミスが入ったが,デュトイのFW戦における存在感が大きいだけに,ゲームに大きく影響しそうだ。
23分,ライオンズ11番WTBデューハン・ファンデルメルヴァが南アフリカ14番WTBチェスリン・コルベに,足を引っかけて倒す反則をして,シンビン。通常は,レッドカードになっても良い悪質な反則。
24分,南アフリカ14番WTBチェスリン・コルベが,ボールをキャッチしようとしたライオンズ9番SHコナー・マリーに空中でタックルして,TMOの結果シンビン。コルベは,空中にいるマリーの足を刈っているため,マリーがバランスを崩してグランドに落下していることから,TMOが南アフリカのマリウス・ユンカーであることも考慮して,コルベはレッドカード=退場に相当するとの批判多し。
31分,ポラードがPG,6-6。
35分,ライオンズ12番CTBロビー・ヘンショウがゴール前のパントキックを取ってインゴールに入るが,TMOの結果,南アフリカ6番FLシヤ・コリシの腕がボールの下に入っていて,ノートライ。コリシのトライセービングタックル。
35分,ビガーがPG,6-9。

前半,南アフリカ6(2P)-ライオンズ9(3P)。
南アフリカは,ラインアウトが安定していない。第1戦同様に,FWバトル(南アフリカのエベン・エツベスとライオンズのアルンウィン・ジョーンズがやり合う場面あり)でライオンズが優勢に立っている。ライオンズとしては,ランニングゲームでトライを取りたい。南アフリカは,デュトイが退場した影響が出ている模様。スミスでは,第1戦同様にフィジカルバトルに勝てないため,反則も多くなってしまう。

45分,南アフリカ11番WTBマカゾレ・マピンピが,ポラードのキックパスからトライ。ポラードのコンバージョン失敗で,11-9。マピンピは,16テストマッチで15トライ目となった。
51分,ビガーがPG失敗。
60分,南アフリカ13番CTBルッカンヨ・アームが,ゴール前のパントキックを追って,ゴールエンドラインぎりぎりでタッチダウン。ボールをしっかりとタッチダウンしていない可能性があったが,TMOの結果トライ。ポラードのコンバージョン成功で,18-9。
70分,ポラードがPG,21-9。
74分,ポラードがPG,24-9。
80分,ポラードがPG,27-9。

後半,南アフリカ21(2T1C3P)-ライオンズ0
合計,南アフリカ27(2T1C5P)-ライオンズ9(3P)

南アフリカは,パントキックからのトライを連発して,逆転。リザーブから入ったLOルード・デヤーガーが良い働きをした。また,キッキングゲームで優勢に立ったことが結果につながった。これで,シリーズを1勝1敗のタイに戻し,来週の最終戦で勝ち越しを決めることとなった。

ライオンズWTBデューハン・ファンデルメルヴァ(スコットランド)は,フィジカルとスピードはあるが,空中戦に弱い。そのため,リアム・ウィリアムス(ウェールズ)を先発させるべきとの意見あり。ライオンズとしては,FW戦に勝利できるつもりだったが,後半圧倒できず,また空中戦の勝敗がスコアに影響した結果となった。また,トライを取れなかったことも大きな反省材料になるだろう。

このあいかわらずFW戦とキックだけの面白みが欠けるゲームの上に,南アフリカのエラスムスがクレームを付けたことも影響して,レフェリーのベン・オキーフが何度もTMOに諮る時間が増えてしまい,80分の試合時間が意味なく冗長になってしまった。単調なゲームの上に,TMOによる時間の浪費は,ラグビーの健全な発展を阻害するものとなるので,最後の第3戦に際しては,両チームがラグビーの魅力を世界に発信するものとなるように願いたい。特にそれは,南アフリカ側により責任があるように思われる。

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