見出し画像

大中高連携の部活動運営の可能性①

奈良教育大学硬式野球部と奈良女子大学附属中等教育学校野球部でコーチをしている山口裕士です。

今回ヤキュイクさんに取り上げていただいた僕と兄が中心となって実践している「大中高が連携した部活動運営」について、何回かに分けて記事を書きたいと思います。
https://baseballking.jp/ns/263738(記事のURLです)


まずは、僕自身が女子大学付属での指導を通して学んだことについてです。この経験から大学生が中高生の指導に携わることの価値に気づくことが出来ました。

体育の授業のように野球を教える

今回の記事で取り上げていただいた活動は、奈良女子大学付属の前期課程(中学生)の顧問の先生から大学に直接指導のご依頼があったことがきっかけです。昨年から兄が同校の教員となり活動が拡大していきました。僕が指導に携わっている二年前からずっと大切にしていることは、顧問の先生からお願いされた「体育の授業のように野球を教えてあげてください」ということです。当時はなかなか理解できずに苦労しましたが、これが、現在でも僕の指導の幹になっています。さらに、この考え方はこれからの運動部活動の指導のベースになる考え方だと思っています。 
 実際の指導では、体育の授業で確保されているように、全員がスポーツを安心安全に楽しめる環境作りを大切にしていました。そのために、積極的にコミュニケーションを取り、対等な関係を築くようにしました。こうした場作りに最初はとても苦労しました。さらに、女子大学附属の野球部の半数以上が中学校から野球を始める初心者です。こうした選手に野球を教えるうえでは、まず野球の楽しさに気づいてもらい、野球を続けてもらうことが何より大切です。そのために、僕は「野球の楽しさってなんだろうか?」という問いを考え続けました。そうした問いを考え続けていると、いつの間にかドミニカ共和国に行ってました(笑)。さらに、楽しさだけでなく体育の授業で育む「知識・技能」「思考力・判断力・表現力等」「学びに向かう力、人間性等」を野球でどうすれば育めるのだろうかを考えて、指導案を書くかのように練習を考えていました。この経験は当時の大学の野球部の指導にも活きていましたし、現在でも野球を教える際の基礎になっています。このことに気づくことが出来たのは、顧問の先生が僕に思いを共有して任せてくれたことが大きかったです。
 この経験から僕は、大学生が中高生の指導に携わることにはとても価値があるので、選手の間に指導を経験してほしいという思いを持つようになりました。

今回は僕のことについてでしたが、後日
・大学生が中高の部活動を教えることの価値
・教員の働き方改革に1石を投じる可能性
・教育大学の部活動の新たな価値
・これからのビジョンについて

などこの活動の価値や可能性について記事で書いていただいたことを深堀りしていきたいと思っています!
もしよければ読んでください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?