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【実践ワーク】人にイライラするときに根本から解決する方法

今回は特定の人に対してイライラを感じたときに、なるべくすぐに読んでいただきたい内容になっています。特に、イライラした心で人と接すると、望んでもないことを言ってしまったり、思ってもいないことを口にしてしまったり、表情や態度などの非言語が変に伝わってしまうことがあります。とってももったいないし、豊かではないです。

今日は、未然に防ぐためにも「あ、濁ってるかも」「感情的に人を見ているかも」と少しでも感じたら、この記事を読んで濁りをとって、スッキリした状態で日常に戻っていただければと思います。

抑圧と投影

結論、人と接した時に感じる心の濁りは、自分の中にある「相手が当然すべきことをしてくれない」という敵意です。

冷静さを奪うほどの敵意、その裏側にあるのが「抑圧」の存在です。

抑圧している感情に気づいているものは抑圧とは言いません。抑圧とは、本人が気づいていない、意識と無意識が合っていない状態のことを指します。意識と無意識が一致していない状態が続くと、無意識が投影された日常を過ごすことになります。そもそも、人は複数名で同じ場所で同じことをしていても、それぞれ感じ方や見え方、気づく箇所が全く違うように、全人類全員がそれぞれ、無意識が投影された世界を生きています。ちなみに投影にも良い投影と悪い投影があり、自分が目指していきたい姿を鮮明にイメージし、無意識が書き換わるほどのGOALを設定し、その無意識が投影された日常を過ごすことは今まで気づかなかった発見や出会いが生まれたりしますが、抑圧による意識と無意識の不一致が投影する日常は、特に仕事や家庭のような自分にとって重要性が高いと感じる人間関係においてはコミュニケーション事故につながりやすいです。

例えば、自由奔放で無計画に柔軟性高く生きていた自分らしさを、社会人になってから上司に「これではだめだ」と強く矯正された人がいたとします。その時は社会的にも成功したいと思って頑張っていたし、その上司を尊敬していたため、人一倍の努力で「計画性のある人間」「論理的に物事を考えられる人間」として活躍した結果、無計画な人や論理的ではない人に対して、やたらイライラして、注意するような場面では無意識が自己正当化しようと、無計画である危険性や、論理的に説明できないデメリットを必要以上に口にしてしまったりします。その人は家庭内でも、パートナーの同じようなところにばかり感情が向くようになり、そう言う人だと思いこみ始めます。そのため、パートナーもそのシーンばかりを切り取られて話題に出されるので、イライラします。でも抑圧している方からすると「自分はこんなに感情抑えて話しているのに、やばい人なんじゃないか…」と、収集がつかない感情のやりとりが行われます。このように、今までの人生のどこかで、何かをきっかけに抑圧をかけてしまうということはよくあることです。そして本当は自分がそうありたかった姿に対して、無意識が「こうあるべきだ」「これは間違っている」「ここを直すべきだ」と強く反応するようになります。これがまさに敵意です。

自分が抑圧していることを平気でやってる=敵意
しかもなんか上手くいってる、ふざけんな=敵意

今すぐに「よし!では本音でコミュニケーションを取ろう!」「透明な心を持って人と接しよう!」と思って、相手のペースも考えずにぶつかっていっても事故るだけなので、セルフで実施できる「抑圧からの解放ワーク」へ取り組み、変わらない相手を変えようとするのではなく、まずはご自身からアップデートさし、偏ったアングルで物事を認知していることに気づき、物事をフラットに見れる状態をつくっていきましょう。

実践ワークショップ

ここからはセルフで取り組めるワークをご紹介します。ワークの問いを見て、考えてから書き出すまで時間がかかってしまうことはとても良いことです。即答できないということは、今まで考えたことがなかったことを考えられている証拠なので、たっぷり時間をかけて取り組んでいきましょう。

実践ワーク①

とにかく書けるだけ書き出しちゃいましょう。ここは変に我慢するところではありません。「いやいや、一切ありませんよ」と頑なに言う人ほど、無意識と意識の不一致(抑圧)が起きている可能性があり、その場合この先どこかでコントロール不可能な感情が溢れ出す瞬間がきます。

そして結末を先に伝えてしまうと、ワーク①で書き出した内容は全て、自分の抑圧による投影(それを相手に見出す行為)だったということなので完全にブーメランで返ってきます。それがわかりながらいろんな感情になりながらも書き出すというのが「自分に向き合う」ということなので頑張ってください。5つの実践ワークで導き出したい最終的な状態はハッピーエンドなので、信じて本気でワークへ取り組んでみてください。

書き出せましたか?解説しながら進めていくと、書き出した内容は、無意識的に相手に期待している行動が書き出されています。前半でも説明したように、抑圧による投影がされた自分からの目線が、本来存在しない期待を生み出します。では抑圧を取り除きましょうと簡単言っても、自分の中にあるのに認められていないのが抑圧なので、ワークを進めながら抑圧を認知し、解放していきましょう。

実践ワーク②

まず、実践ワーク①(例)のリストから選んだ行動の、特に何が気になるのかを考えてみましょう。例えば「誤字脱字や小さなミスが多い」=その詰めの甘さが気になる、「計画性の無さにイライラする」=計画性を持って行動できないことがストレス、のように「気になる行動→敵意を持っている特性」のように考えてみてください。本題は、今までの人生で自分もそう思われていた可能性が高いシチュエーションとその被害者たちを書き出すことです。直感は嫌がりますし、脳も考えることを最初は拒むと思いますが、最後はハッピーエンドなので頑張って!このワークは、目に付く特性が、実は同じくらい自分に備わっていたということが分かるまでやることが重要です。もともと持っていた自分の特性の1つにしか過ぎない話が、過去のどこかでその特性を強く抑圧した瞬間、きっかけがあり、その抑圧が生み出す投影により無意識の感情が過剰に人に対して反応してしまっていることがわかります。抑圧したことを平気でやっていることがむかつく=敵意、なんでそれでうまくいってるんだふざけるな=敵意、冷静に考えれば大したことないことも、日常の中で明らかに感情の高まり方がおかしいときは、抑圧が隠れていると思ってください。そして、その怒っている反対の概念が自分にとってのWant to(最高価値)だったりします。

実践ワーク③

相手が自分に対してその行動をしたときに、デメリットが多いと感じているから敵意になるわけですが、逆にメリットがあるとしたらどんなことがあるでしょうか。クリエイティブに頭を使って、あらゆる方向から考えてみてください。怒りっぽい人=情熱的な人、自分の意見がない人=協調性のある人、というように物の見方を変える技術をリフレーミングと呼びますが、このワークでも同じような柔軟な思考を使って書き出してみましょう。

実践ワーク④

続いて、ワーク②の「今までの人生で自分もそう思われていた可能性が高いシチュエーションとその被害者たち」で書き出したシチュエーションで、その人物たちにとってのメリットを書き出してみましょう。これは可能性を数学的に書き出していくことがやってほしいことなので、真実であることの確認は重要ではありません。その特性自体を忌み嫌う必要がなくなってくるまで、書き出していきましょう。

実践ワーク⑤

人に「変わってほしい」と言いつつ、こういったワークを正しい順序で実施し、内省を深めると、変わった時のデメリットが自分にとってあまりに大きいことに気づいてしまいます。もしくは、「いつもこういう特性がある」「いつもこういう行動をする」と思っていたことが、そういう時と、そうでない時のどちらもあったことに気づきます。もう絶対に変わらないでほしい、というところまで書き出しましょう。この気持ちでその相手と話したらうまくコミュニケーションが取れます。その相手との対話なく、関係の質が変わります。より良い人間関係をつくるには、自分の抑圧と投影を無くし、敵意を消滅させたフラットな状態でコミュニケーションを始めること。理想を言えば、そのステークホルダーにいる全員が同じワークを実施し、この状態が作れたら、本当の心理的安全性が実現します。

全ては真実の一部である

自身の過去かけた抑圧を意識に上げることで、「全ては真実の一部である」ということに気づくことが重要です。でなければ、本当の意味で他人を応援なんかできません。偏った認知をフラットにすることで、これを読むあなたの未来は、より一層、マイペースで最もパフォーマンスの高い人生になるでしょう。

おわりに

これからの時代を生きる上で、VUCAという造語ができるほど変化が大きくなっていく時代であることは避けられない事実です。ただし、その変化が大きい時代であるという事実を「生きづらい時代だな」と認知するか「面白い時代だな」と認知するかは自由です。このnoteも、抑圧を認知し、自らを解放していくきっかけにしてください。

家族や仲間に、そういう生き方をしてほしいと願うなら、まず自らがそういう生き方をしていこう。

それが今回1番伝えたいことです。
少しでも役に立てたら、嬉しいです。


小島有史|株式会社ウェルネスエイト

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