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好きな写真について #30

FUJIFILM X100Ⅵ通常版の購入を見送ることにした。現行機を所有しているボクは、限定版で撮れることがX100Ⅵに求めていたものであり、通常版ではそれを満たすことができない。高画素になったといっても、GFXや他社のフルサイズ機にも劣る。高画素機を手にするなら、1億画素以上という強い思いがある。そして、何より今撮りたい写真はX100Vで撮れるし、これで撮れない写真のことを考える気にもならない。それくらいいいカメラなんだ、X100Vは。

歩道橋から雲の中へ溶けるように消えてく太陽を見送ったあとに出会った菜の花

ISOを1000まで上げているから等倍で見れば粗もあるが、この写真を撮れて嬉しかった。数年前には、早朝に中望遠で菜の花だけを撮った記憶もある。X100Vのファインダーには、ボクが両眼で見る世界より少し狭い世界が広がっている。もう一歩下がりたいと思うことも多い。だけどそのお陰で、撮りたい被写体をど真ん中でしっかり捉えられる。菜の花の写真も中央部の花に露出を合わせているから周辺は成り行きだけれど、伝えたいことを伝えることが写真を撮る理由なのだとしたらそれで十分だ。

ボクが好きな写真はそういう写真だ。構図に凝ることもなくなった。写真の教科書を開けば、最初の方で紹介されるであろう「日の丸構図」が大好きだ。前回書いた「好きな写真について #29」の写真もアヒル隊長がど真ん中にいる。シンプルだけど、何が撮りたいか撮り手の想いがストレートに伝わる写真。そんな写真がボクは好きだ。

もしかしたらX100Vが壊れるまで、この先ボクは新しいカメラを買わないような気もする。Leica Q3について調べたのは昨日のことで、実は今日はSIGMA社のfp Lについて調べていた。

高画素の可能性が伝わってきて魅力的なカメラだなと思ったけど、ハード面が微妙という壁をクリアする自信がボクにはない。ただ、今後このサイズ感でカメラの所有欲を満たしてくれるような機種が開発されれば、ボクは飛びついてしまうかもしれないと思った。SIGMA社のものづくりに対する"こだわり"は技術職として尊敬している。Iシリーズの紹介ページを初めて読んだ時、ボクはめちゃくちゃ興奮した。

たとえば、ひんやりと主張する金属の質感。じっくりと心地よい重み。
しっとりとした操作感が癖になるリング。カチカチと何度でも聞きたくなる操作音。

Iシリーズの紹介ページより

変態だなって思った。X100Vを4年間くらい毎日触り続けているボクが言うのもあれだけど。カメラやレンズを愛し、愛した存在を記録する。写真を撮る行為って、めちゃくちゃ幸せな時間なんだなと改めて思いました。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。
皆さまも素敵な写真生活をお過ごしくださいね。

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