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賢い失敗の仕方/失敗とは違うNGパターンと3禁

今回は失敗についての話をしていきたい。

 継続のコツ、失敗のススメ。気が付けば、私も結構こういうテーマで話したり、書くことが多い。普遍的に結果を出すための大事な要素だからだろう。

ちきりんさんや、名だたる企業家の方たちが、結局突き詰めて話していることは、「どんどん失敗しようぜ」「続けていくことが大事だよ」ということだ。

分かってはいるけれども、なかなか行動に移せないからこそ、声高にこういったテーマが伝えられているのではないかと思う。私も継続するためのキーワードや上手な失敗の仕方ってどういうことだろう?というテーマに常にアンテナを張っているつもりだ。

致命傷にならない賢い失敗をできるか

 そんな中、先日、失敗についての考え方で面白い言葉に出会った。

「Fail fast, cheap and smart」という言葉だ。

 「失敗は早くしろ。早く、安く、そして賢くしろ。」というような意味になる。現在、アメリカのIT起業家が好んで使っている言葉だそうで、こういう言葉をキャッチフレーズ的に使って、どんどんどんどんチャレンジしていくわけだ。

 これからビジネスを行っていく仕事人にとっては、分かりやすく示唆に富んだ表現だと思い気に入った。

 20年ほど前まではじっくり考えて、色んなデータを集め、検証を重ねて遂行していく。がっちり足元を固めて、石橋を叩いてから完全に勝てるところにしっかりとリソースを割く。こういった形が強かったと思うが、これには時間も費用もかかる。

典型的な大手企業がやるべき手法だが、失敗する確率は低いものの、中小企業にとっては、マンパワーもお金も使えるような企業にはちょっと敵わないだろう。

 だからこそ、小さな会社やフリーランスは、とにかく小さく早く安く始める。その上でどんどん仮説を検証して、PDCA(Plan, Do, Check, and Act)を回していく。そして、致命傷にならない失敗を多く重ねて改善していく。これが新たな王道なのだろう。

 

大胆に切り取った仮説から検証を進めよ

「仮説思考」という本がある。

まずは大雑把に100ぐらい考えられる要素の中から、多分この3つが大まかに言えば大事だろう、ということを選び97を捨てる。

その3つに関して、深く深く掘り下げて、そのうちの1つをしっかり選び、深掘りしながらどんどん検証していく。

その中で、ある程度その仮説が正しくて妥当性があれば、付随して、それに関連する他の要素も深堀りしていく。

全く見当外れなことがあれば、すぐに違うところに取りかかっていく。こういうやり方の方が結果的には早いし、安く済むと、説明してくれている。

 国立情報学研究所所長の喜連川優さんが語っていたが、「やんちゃとぬくもりが鍵となる社会になるのではないか」という話は腑に落ちるものだ。小さくても温かみの感じるコミュニティを大事にしつつ、えいやっ!と始める人がどんどん有利になる時代になると思う。

 新しいことを始める時は勇気が要るものだし、スピード感を出すことも怖いものだ。

できれば失敗したくないなと思って、守りに入りがちになるが、こういった情報を網羅しながら、

  •  ・よし、どんどん失敗するぞ!と決める

  • ・決めたら続ける

  • ・続けながらPDCAを回す

  • ・検証して、仮説に対してアプローチとフィードバックをする

 あとは続けていくことによって、できるだけ早く自分の思っているところにたどり着く。そんなイメージで私は行動している。

 少しでも読んでくださってる、あなたの参考になれば嬉しい。



賢い失敗とは違うNGパターンと三禁

 前述したように、賢く早く失敗をする、という感覚は大事だ。

しかし、これとは別に、絶対にうまくいかない思考パターンで、これは直した方がいいよねというものも存在する。この例えとして、駄目なPDCAサイクルというものをご存知だろうか。

 駄目なPDCAサイクル

本来のPDCAサイクルというのは、Plan,Do,Check,Actということで、グルグルとやってみる。それに伴って仮説を立てた状態で検証して、さらに改善していくというサイクルを回すことだ。

それに対して、駄目なPDCAサイクルになると、PlanのPは一緒だが、

  • DはDelay(遅延)

  • CはCheckではなく、Cancel

  • AがActではなく、Apologize(言い訳)

となる。

 駄目なPDCAサイクルというのは、立派な計画を立てるけれども、遅らせてしまったり、取り止めてしまったり、言い訳をしたりするという感じだ。学生の勉強計画みたいなものだが、典型的な負けパターンとも言えそうだ。

トレーニングプログラムや、何かやろうとすることに対して目標設定をしても、こういうパターンになる人は多い。この駄目なPDCAサイクルに入ってしまうと、失敗というよりは怠惰な自分の思考パターンなので、なかなか結果に繋がっていかない。

中年が気をつけるべき三禁

中年が気をつけるべき三禁も存在する。けっこう有名なものだが、

  • 一つが説教

  • 二つ目が昔話

  • 三つ目が自慢話

 これは私が尊敬しているオジサマの一人、高田純次さんの金言だ。

高田純次さんは、いろいろなセクハラまがいのことをしたり、すごくふざけたりするところもあるが、確かにあの方がテレビで説教していたり、昔話とか自慢話をしているというのは、ほとんど見たことがない。

何となくこの三つはセットで出てきがちなので、私のように年を重ねてきた人間にとっては気をつけなければいけないなぁ、と肝に銘じている。

 

まとめ

 何事においてもそうだろうが、特に仕事に関しては、結果を出したい、成功したいと努力を重ねたり、自分で工夫して改善をしていく人がほとんどだろう。

 しかし当然のことながら、絶対の成功法則というものはない。その時代の運もあったり、仲間やご縁だったりするものなので、こうすれば絶対に成功するという再現性のあるものというのはそんなに存在しないと思っている。

 ただ絶対に結果は出ないよねというパターンは間違いなく存在する。何かをやって結果を出そうと考えて、努力をしたり、新しい行動をするのであれば、駄目パターンは最初に潰しておくのは重要な考え方だ。

ここを徹底することで、成功確率は少しでも上がるはず。こういったことも含めて失敗学というか、上手な失敗の仕方をしようといった話になってくるのだと改めて感じている。

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