頼むからもう諦めさせてくれ

小説を書くのに疲れた。
BL小説に向いてない気がする。

憧れの人がいた。
ひとりは、私がBL小説家になろうとしたきっかけの人。文章がうまく、綺麗なお話を書く人だった。誕生日にあの人の本をもらったのが始まりな気がする。
もうひとりは、今やBLだけでない例のあの人。
そしてもうひとりは。

今の私なら彼に勝てる。文章力だって構成だって私が上だ。だいたい出版物に誤字脱字ある時点でダメだと思う。それ言ったら貴方のシナリオ終わりなんですが…。善処しま〜す。でもシナリオライタークビになったのでもう何もかも終わり。

彼を追いかけてMFに小説を出してみようかと思う。どうやら私はBLよりミステリの方が向いているらしく、彼と同じ土台で勝負してみたい。小説家志望を辞める前に。

でももう書けないんだよ。一文字も書けない。

今回は本気だ。
もう夢を追いかけるのに疲れた。
才能がないのがわかった。
シナリオライターが派遣でも受からない。
つまりは私の作品はつまらない。

諦めるとは辛いことだ。
いままでの努力を捨てる事になるから。
大丈夫、大丈夫、いつか叶う。
だって私は推しくんが主演をやる小説を書くんだから。だから舞台脚本も頑張って。

……で?

夢は叶わない。才能がない人間はいる。
努力は報われない。

神様がいるならそいつは性格が悪い。
何にもできない私に、中途半端な文才を与えた。障害を持たせて飼い殺しにさせた。

よく匿名掲示板に悩みを投稿する。
みんな優しくて、もう少し休んでいいんだよ、休んだらまた書けるよと言ってくれる。
でも、もう書けない。

頼むから諦めさせてくれ。

もう私に頑張れっていわないでくれ。
わかってるんだ、この業界はコネ勝負。
余程面白い話持ってこないと評価すらされず、常連に賞を持っていかれる。

同期のアマチュア小説家がさ、この間プロになったんだ。私にはよくわからないけど、Amazonで電子書籍出してたからプロになったんだと思う。しばらく公募に顔出してないし。

小説書きたい理由なんてもうないんだよ。
自分を救いたいって気持ちは他人の楽曲で昇華された。自分でもこれ半分エッセイですよねレベルの作品を書いた。それ書いた時もういいやと思った。だからもう書く理由はない。

だからもう私に優しくしないでくれ。
私はもう書く理由がないんだ。
ゴミだよ、だってもう何書きたいかわかんないんだから。もうわかんないんだよ、シンデレラやおとまも書いてた熱量はもう無い。若くもない。早く死にたい。

でもみんな頑張れって言うんだ。
頑張りたくないよ、だってもういい大人なんだもん。現実見なきゃいけないもん。

本当に欲しかった言葉は「頑張れ」じゃなくて「夢を追いかけるのは恥ずかしくないよ」って言葉で、それを原稿用紙に打ち込んだ時、結局私は諦めたくても諦められなくて、そういう迷路の中をぐるぐる回ってるだけなんだと思った。

いつまで夢って追いかけていいのかな。いつまで頑張ればいいのかな。いつまで無理して自虐で笑ってなきゃいけないのかな。

そういう時、推しくんが力を貸してくれる。
同い年新人俳優元ジュニアで元コンカフェ店員。整形疑惑がある。友人経由で昔の写真を手に入れたけど二重整形しましたか?
昔のインタビュー見たけどダンスが苦手なんだってさ。でも舞台行くとダンスキレッキレでさ。頑張ってるんだよ。

私もまだ頑張ってもいいのかな?
まだ恥ずかしくないかな?

推しくんと約束したんだ。必ず私は貴方を主演にします!って。それだけの大物になりますって。

それだけが今の柱で、ぐらぐらしてる。
夢を見るのは疲れる。早く辞めたい、諦めたい。毎日泣いてるし、ヘラってる。

27までに芽が出なかったら辞めるかな〜って言って4年経った。あと1年。頑張るから、頑張るから最後くらいはいい事ください。

神様お願いします。
無理なら、さっさと夢を諦めさせてください。
向いてないって、言ってください。

そしたら諦める事をがんばりますから。

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