見出し画像

「仕事術」というフィクション

私が本を読み終わったことを知っているかのように焚きつけてくるお言葉「読んだ本の感想をnoteに書いてみませんか?」
今読み終わったばかりの本の感想をnoteに書いてみよう。途中から引き込まれて仕事をほっぽり出して遊歩道のベンチで小一時間かけて読み終わらせた。途中で一羽の鳩がやってきて、待ち合わせたかのように鳩に何らかの食べ物をやるおじさんが合流した。鳩はたくさんの食べ物を独り占めして、どこからも他の鳩がやってくることなく30分ほどかけておじさんからもらった食べ物をたいらげたようです。
そして業務上のChatが鳴り止まないこと15分、PCがないと確認できない内容であることに気付いて家路についたところ、かわべりで鴨が集ってるおばちゃんと雑談をかわし、家に着き、issueを解決して今に至る。

「ありえない仕事術 正しい“正義”の使い方」

いやーめっちゃ面白かったわ。
これはもうまじで敵ながらあっぱれでしかなかった。敵でもないけど。その場合はたんなるあっぱれ?
読み終わったら「っていうか何このタイトルw釣りwww」としか思わないと思います。でもタイトルとは関係なく本当にとてもよくできた書物でした。本当に。涙も流した。途中からこれはだまされているなあと思いながらも涙を流すことができるんですねー。
でもわたしは気づいていたんです、「はじめに」の最後に小さく「これはフィクションです」と書かれていることに。
上出さんのお名前を知ったのは多分広告代理店で働いている友だちからずいぶん昔に教えてくれた時だと思います。まあまあ大きめの企業で働かせていただいているためどのくらい社会不適合者かどうかはわかんないというか自覚がないけど、まあやっぱりかといって一般的な社会生活に馴染んでいないなーみたいな私に向けて「こんな(変わった)人がこんな番組作ってるよ」みたいな気持ちで親心のある友だちのひとらいが紹介してくれたような気がします。どう言う意図だったかはわからない。後で確認します。
上出さんが関わった番組自体は見てないんだけど、web上で目にする文章とか、あと私は妻の大橋未歩のことまあまあフォローしていて、なぜかというとなんかアナウンサーというイメージ上めちゃくちゃ色々背負ってそうだけどなんか楽しそうに生きていて、素敵に歳をとっているというイメージで好感を持って観察している、そんな人が選んだ男、そのていどの前情報ですけど、そんな感じで存在は把握していました。

別に本にもフィクションですって書いてあるしところどころ気になったことをググったところヒットしねーなみたいなこともあったので(Googleもその一旦を担ってたとしたらそれはそれですごい)途中であ、これがフィクションか。と思いました。なんか最初の方に書いてあったことも、あーそうですよね、みたいな、既存のビジネス書を若干否定的に受け取ってる割に、「そーですよね」案件が多い、と感じていたので、途中から本気のフィクションに入ってきて、それが嘘だからどう、とか本当だったらどう、とかいうことも、特に思わなかった。
あと本を読みながら、やっぱり歳を取るごとに「そーですよね」案件が増えるのは、歳をとって色々経験してきたからですよね、ということにやっと気づくことができました。なんか、この本を読んでいるときに突如気づいた。多分20代だったら50代が書いてるビジネス書も平等に時間があったとして半分以下しか経験していない可能性があるが、30代過ぎて仕事上もそうだしおじいちゃんおばあちゃん全滅しちゃったなみたいなタイミングで、「あー次は親か」という気持ちとか、なんか生態系てきに人生のフェーズがすすんでいるみたいな、そいう発展も感じながらお年を召しているため、なんかもしかして、もう「人生100年」みたいな98歳くらいの人が書いている内容しか新しい情報はないかもしれないみたいな気持ちにもなりました。98歳の人と私との間には第二次世界大戦、太平洋戦争という多分今生きてる日本人の本当に大半が経験していなかった事象があるんですけど、50歳の偉そうなおじさんもお局さんも、戦争は経験してないからな。「オッペンハイマー」の感想もゆくゆく書いたいとは思っているが、戦争コンテンツがいまだ真新しい発見というか、擦られつつも結局新しい気持ちで見られるものと私個人が思っているのもそういうところにあるのかもしれません。
話が逸れてしまいましたが、結局これはビジネス書というよりは、なんだろう。。。生き方?生き方というか、人の命の受け取り方(メディアをとおして)みたいな考え方、もしくはマスメディアとの向き合い方の警告書なのかもしれない。
特に、最近もめちゃくちゃ時間を割いて報道されている殺人事件。。。実家にいるときテレビが基本的にずっとついているのですが、ずっと報道されていた事件など、東京で飲食店をたくさん経営してる人がまあまあ近めの身内と揉めて殺されたっぽいみたいな事件の話とか、そんなに飲食店をたくさん経営してそして身内に命を狙われている人はいないはずなのに、そして不確定要素が多すぎる段階で同じことを何度も何度も「これはあくまても推定なんですが」といいながら元刑事かなんかわからん人を含めてコメンテーターみたいな人が色々根掘り葉掘り推理するみたいな時間、めっちゃ長いんですよ!!!テレビ一日中見てなかったらわからんと思うけど!もう、容疑者のフルネームも覚えたし!やっぱり時代生かわかんないですけど読み方むずいキラキラネームみたいな人多いな!!!みたいな、まじ、大多数の人に関係ない事件を永遠に報じている時間何?と思っていたんですが、そのからくりも狙ってないと思うけどこの本に書かれていてなるほどです〜と思いました。
ワイドショーと今も言われているかわかんないですけど朝から夕方にかけてのテレビで報道されている話、そしたらこれは誰に対するどのようなニーズの情報だろうって、実家にいる間ずっと疑問に思っていたんです、なんか、その「マスメディア」として人間の欲望に応えていくというか、それを利用していくみたいなことはとてもわかりやすく書いてあったので割愛します。どうぞ本書を読んでください。

乱暴にまとめに入るけど、7割はまじで期待と全然ちがうし、多分途中で気づく。だけどなんか、それ以上に得られる感情の整理があった。
どんな人に呼んで欲しいかはわからないです。でも上出さんが時間を割いて伝えたいと思っていたことが自分に伝わったと思いたい、そんな本でした。
さいなら。

この記事が参加している募集

#読書感想文

189,831件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?