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ゆいにしおのmid-20s的生活

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1997年生まれのシンガーソングライターゆいにしおが、愚痴をこぼしながらもたくましく生きていく20代のエッセイ。
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2024年7月の記事一覧

ゆいにしおの『mid-20s的生活』- #1 mid-20sと結婚事情 -

ストッキングを脱ぎ散らかして、華やかに飾られた髪はそのままにソファーに横たわる。美味しいご飯と幸せムードにあおられて、少し飲みすぎちゃったみたい。 ドレスに包まれほほえむ友人の写真をアルバムにまとめながら、700mlのペットボトルをがぶ飲みする。 今日は友人の結婚式だった。 我々mid-20sの恒例イベントといえば、友達の結婚式である。みんなタイミングを示し合わせてたのではと思うほど、ポンポンと結婚していった。驚くほどに。 毎日が「結婚するって本当ですか」状態である。 友

ゆいにしおの『mid-20s的生活』- #2 mid-20sとパーソナルカラー診断 -

性格診断・相性診断・姓名判断。 「診断」はどの時代にも存在し続けている。 今mid-20sにホットな診断もいくつかある。 骨格診断・顔タイプ診断・MBTI診断、などなど。 今回はその中でも「パーソナルカラー診断」とmid-20sについて紹介したい。 パーソナルカラー診断は、ここ数年でめちゃくちゃ浸透している。 先日、筋トレが好きな職場の先輩に「パーソナル行ってきたんですよ〜(パーソナルトレーニングをしてくれるジムに行ってきたつもりで)」と話した。 すると先輩は「え!イ

ゆいにしおの『mid-20s的生活』- #3 mid-20sとかわいげ -

これを読んでくださっているmid-20sのみんな、あなたに「かわいげ」はありますか。 私は圧倒的に「かわいげ」がない側の人間です。 かわいげのことをうまく説明するのはなかなか大変なので、例を挙げさせていただきます。 例えば、適度にいじられる程よく近いパーソナルスペースを持っている。 社内のチャットにかわいらしいスタンプを適切につけられる。 こういう「仕草」がかわいげだと思います。 読んでくださっているあなたにも、思い当たるかわいげ仕草、あるのではないでしょうか。 なかで

ゆいにしおの『mid-20s的生活』- #4 mid-20sと占い -

20代中盤に入ってからというもの、女子会で「占い」が話題になることが増えた。 占いに行っている人は共通して「人生に迷った時に行く」ものらしく、人生相談がわりに使っているようだ。mid-20sはなにかと分岐点の多い時期。占いに選択を委ねたくなる瞬間もときどきある。 私もにわかだけど占いは好きだ。 本当に時々、30分3000円くらいのやつに行っているくらいのにわか。 だけど先日、意を決して90分1万5000円の占いに行ってきました。90分1万5000円て。 その占いを紹介し

ゆいにしおの『mid-20s的生活』- #5 mid-20sと老い -

正直、20代のうちは無縁でいられると思っていたアイツ。 mid-20sを迎え、アラサーと呼ばれる年齢にさしかかり、アイツ・老いは、 じわりと私の日常に忍び寄ってきた。 mid-20sの老いは、表面上にはほぼ出ない。毎日見つめてる自分ですら、 「あれ、ちょっと老けた…か?」と感じるレベル。蚊に刺されたても気づかないくらい。 さらに、周りに年上の人が多いと、「いやまだ若いでしょう、私なんて…」 という会話につながることもあるので慢心してしまうし、 「いや! 老けたんです!!」な

ゆいにしおの『mid-20s的生活』- #6 mid-20sとよくわかんない焦り -

mid-20sに突入して、わけもわからず焦りまくることが増えた。 次々と友人が結婚していくから? SNSでいろんな人の成功が流れてくるから? 痩せなきゃ、と思いながら日々着実に体を肥やしているから? さらに、mid-20sにはあらゆる選択肢がある。 転職、結婚、出産などなど、「私はこっちの道だったかな…」と 先々で後悔しないように、なんとかやっている。 これでいいのかな、こっちであってるのかな。 こんなにどうしようもなく焦ってしまうのは、 なりたい自分と折り合いをつけてい

ゆいにしおの『mid-20s的生活』- #7 mid-20sと子どもと生活 -

お正月休み。ちょっとふらっとアウトレットに行ってみる。 お正月休みのアウトレットなら当たり前なんだけど、普段子どもと接する機会が少ないので、見渡す限りの子ども、子どもに驚いてしまう。 こんなに子どもっていたっけ? 芝生スペースをかけまわる子どもたちを目にするたび思う。「いつかは子どもが欲しい。でも今ではないな〜」と。 今ではないという感情、これは大変やっかいです。じゃあいつならいいの?という問いがつきまとうから。「今は無理だなあ〜」となんとなく過ごしているうちに、取り返しの

ゆいにしおの『mid-20s的生活』- #8 mid-20sとアラサーの恩返し -

テレビをつけてぼんやりと洗濯物をたたんでいると、聴き覚えのある曲にふと手が止まった。 これ、なんだっけ? あ、YUIさんの「GLORIA」だ。 それが流れていたのは、転職エージェントのCM。 でも、この曲をよく聴いていたのは、 中学生とか高校生くらいに流れていた、某通信教育講座のCMだった気がする。 そこから私は「これは同世代がCMを作るのに携わっているんだ……!」と、 勝手に脳内でストーリーが進んだ。 YUIさんの「GLORIA」に励まされていた受験期。 就職後何年か

27歳、荷物はパンパン

27歳になった。 当たり前だけど、去年の今日は26歳になった。 26歳になった時に、わたしは『TWO HANDS』という曲でこんな歌詞を作った。 26歳は、両手でかかえきれないほどの選択肢がたくさんあった。なので、とりあえずやれるものはやってみよう、という年にした。 実際、興味が出たものはすぐに勉強し(すぐ飽きたけど)、人と話すチャンスがあれば颯爽と赴いた。 27歳は、両手でかかえきれなくなった荷物を、ひとつずつ選んでいくようなことがしたい。 カラコンをつけるのか