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アジア各言語で「私は日本人です」は何て言う?

言語は複数を一気に学ぶと理解に相乗効果があると言われます。
僕のnoteでは、主に東南アジアで使う言語を並行して紹介しています。
さらに、YouTubeで解説ライブも行っています。


英語: I'm Japanese.

まず、英語では、
「主語+be+日本人」で、「私=日本人」が表されます。



韓国語: 나는 일본 사람이에요 (ナヌン イルボン サラミエヨ)

ではお次、韓国語はどうかというと、
文法構造は日本語と完全一致で、「主語+助詞+述語」です。

나(ナ)=私
는 (ヌン)=は
일본(イルボン)=日本(「日本」の音読み)
사람(サラm)=人(〜の人)
이에요(イエヨ)=です(ちなみに、この「エ」は口を縦に開いて発音する)


英語と同じくリンキング(「get you」が「ゲットユー→ゲッチュー」的な)が起こるので、

最後の「사람 이에요(サラmイエヨ)」は、
mとイ(i)がくっ付いて「サラミエヨ」と聞こえます。

☆「私は」を「チョヌン」で言う方法を知ってる方も多いと思いますが、それは日本語で言うところの謙譲語にあたります。今回の「ナヌン」をそのまま入れ替えて「チョヌン イルボン サラミエヨ」でも通じます。



中国語(簡体字): 我是日本人 (Wǒ shì Rìběn rén)

一方で、中国語は(今回は)英語と同じSVOの順で
「我(主語 "私") + 是(be動詞) + 日本人(述語)の順になります。

我=私
是=be動詞
日本人=日本人


ただし、発音がエグいので注意が必要です。日本人が1番使うのに、その日本人にとって一番むずいのが「日本人(Rìběn rén)」です。泣

我:Wǒ
・口をすぼめて「ゥオー」
・今回のように後ろに「」が来る時は語尾を上げない

是:shì
・舌先を上あごに近づけ、できた隙間から「シ」と発音
・ただし、「i」は発音しない(↑の状態から舌を動かさない)
・結果、「シ」と「ス」の間みたいな、摩擦音に聞こえる

日:Rì
・同じく、舌先を上あごに近づけ、できた隙間から「r」と発音
・ただし、「i」は発音しない(↑の状態から舌を動かさない)
・結果、「リ」と「ル」の間みたいな、摩擦音に聞こえる

本:běn
・ここでの「ě」は、「エ」ではなく、喉で鳴らす「ゥ」みたいな音
・英語で「あいまい母音」に慣れてる人なら、それの「喉」バージョン
・nは舌先を上の歯茎に当て、しっかりと「ン」と言う

人:rén
・再び、舌先を上あごに近づけ、できた隙間から「r」と発音
・そのまま、顎を下げて「é」(喉で鳴らす「ゥ」みたいな音)へ
・「ゥ」って言ってるつもりで、自然と「ア」っぽく聞こえたらOK
・nは舌先を上の歯茎に当て、しっかりと「ン」と言う


☆文章だけだとほぼ意味不明だと思うので、各自で実際の音声をチェックしてみてください!



ベトナム語: Tôi là người Nhật.

ベトナム語は、母音記号と声調記号があるので、ぱっと見「ヤバッ…」って思いますが、慣れてくると「音節(?)が少ない」ので、短い音数で多くの情報を伝えられて便利です(たぶん)。

文法は英語と近く、今回もSVOの語順です。
Tôi (主語 "私") + là (be動詞) + người Nhật (日本人)。


まず、母音記号から説明します。

ベトナム語では、同じ母音、例えば「a」でも、
「口を大きく開ける『あ』」
「口を横に開く『あ』」で、
音を完全に区別します。

その区別として、「a」の上に「â」「ă」など、記号をつけて区別します。

一見メンドイですが、英語だと
「ア」と読む「a」も、(例:lack)
「エイ」と読む「a」も、(例:lake)
同じ「a」なので、いわゆる「初見殺し」です。
(もっと言えば、æもあるし、ɔːもある。気狂ってるとしか…)

それに比べれば、ベトナム語はむしろ親切なのです。


今回で言うと、
Tôi(私)の「ô」
người Nhật(日本人)の「ư」「ơ」「â」
が、母音記です。

ただし、心配無用。簡単です。

まず、「ô」など、上に「^」が付いてるやつは、日本語でローマ字読みした時と似た音になります。

なので、まず2つは
ô=日本語の「オ」とほぼ同じ
â=日本語の「ア」とほぼ同じ
です。


次に、「ư」など、右上に「 ’」が付いてるやつは、口を横に引くだけです。
言ってみれば「イ」の口で、それぞれの母音を発声するだけです。

なので、残り2つ
ư=「イ」の口で「ウ」
ơ=「イ」の口で「オ」
です。

簡単でしょ?


次に、声調です。
これはすごく雑に言えば、日本語の「イントネーション」みたいな話です。

「橋」と「箸」で意味が変わるみたいなことが、ベトナム語では大量に発生(逆に言えば、それだけ同じ表記(?)の単語が存在する)します。

今回は、
là (be)と、ngườiに、下がる「↘︎」声調、
Nhật に、止める「.」声調
が付いてます。

「下がる声調」と言うのは、日本語だと
・「あいうえお」と言うときの「え」
・「がっこう」と言う時の「こう」

などで、自然にやっています。

「止める声調」は、
・傘の「さ」
・音の「と」

など、日本語でわりと自然に起こっています。

そう思うと、声調も身近な存在ですね。
ただし、ベトナム語の場合、これを間違うと全然違う意味になったりするので要注意です。


☆基本的に声調記号は母音の上に付きますが、その声調は「単語全体」に影響します。これ、間違えやすいので注意です。


と言うことで、発音をまとめると、

Tôi
・トイ
・「声調がない」のも一種の「声調」です。「平坦に」言う必要があります


・ラ↘︎

người
・ングオイ(この中で「オ」が1番強いイメージです)
・「ウ」と「オ」が両方ươの声調なので、口は常に横に引いたまま
・かつ、下げる↘︎声調です

Nhật
・「nh」は「ニャ」の音
・なので、音的には「ニャt」
・止める成長なので、「ニャッt」みたいな感じになる

です。

これも中国語と同じく、文章だと意味不明だと思うので、音声をぜひググってみてください。



マレー語:Saya orang Jepun.

最後、安心のマレー語です!
なぜ「安心」かと言えば、文法も発音も、日本人にとって(比較的)簡単だからです。あー安心する。笑

文の構成としては、日本語で言うと「私 日本人」と言ってるだけです。
助詞とかいらなーい!笑

Saya(サヤ)=私
orang(オランg)=人
Jepun(ジュプン)=日本

発音もほぼ「ローマ字読み」が出来ます。
特に「r」が日本語の「ラ行」で(基本的に)通じるのは有難い。。


一応、その中で注意すべきポイントを挙げると

・orang(オランg)=人
この語末は韓国語等でもお馴染み「ng」サウンドで、
日本語で言うと「案外(あんがい)」と言う時の「あんg」の音です。

「グ」とまで言ってはダメですが、その手前の、喉を締めるような「g」の音を出す必要があります。


・Jepun(ジュプン)=日本
お次、これもマレー語の特徴ですが、「e」が「ウ」になりがちです。

正確には、「e」にアクセントが乗った時(「Pen」など)だけ、「エ」と発音し、それ以外は「ウ」、英語で言う「あいまい母音」のようになります。

一方で、「u」は、ベトナム語同様、口をすぼめての「ゥ」になります。

なので、「Jepun」は「ジュプン」です。
ジュは、緩めの「ウ」、
プは、梅干し食べてるかのような「ゥ」です。


YouTube解説


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