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我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか〜Findyの場合〜(約1万字、2024年10月アップデート)

Findyが実現したいこと、つまりは起業家である @yuichio826 が人生をかけて達成したいことを文字に落としてみました。Findyに少しでも関心を持った人がじっくり読んでもらえればという発想で書いているので長いです!
(*なお、2024年10月27日(日)にここ2年の取り組みを踏まえて加筆修正しました。嬉しいことに骨子は全然変わらない形でした!)


経営理念「つくる人がもっとかがやけば、世界はきっと豊かになる。」

最も大切にしていることは、経営理念の「つくる人がもっとかがやけば、世界はきっと豊かになる。」です。

その背景はWebサイトでも掲載しているのですが、以下の通りです。ちなみに、このnoteで書いてあることの中で、一番言いたいのは以下の数行だったりします。

つくる人がいなければ、何も生まれません。

つくる人が能力を発揮できる組織がなければ、イノベーションは実現しません。この国は、過去にモノづくり大国と呼ばれました。

だけど、いつの間にか、つくる人をないがしろにしてしまったのかもしれません。本当は、技術もアイデアも解決策も、常に現場にある。

つくる人がもっと尊敬され、もっと影響力を持ち、もっと輝く世界になったとき、社会は前に進み、未来はもっと豊かになるはずです。
本当に世界を変えてきたのは、つくる人だから。

Findyは、つくる人を応援することこそが、 豊かな世界につながると信じています。

Findyコーポレートサイト

豊かな国を作り、後世に残したい

実は学生時代に最も関心があったのは開発経済や途上国支援、特にODAの活用方法などでした。当然、憧れた職種は国連やJICA、国際NPOなど。ただ、NPOで働く経験もする中で効率性の観点から企業へと関心が移り当時流行っていた京都議定書をベースに作られた排出権取引などをやっているビジネスに関心を持ち、新卒の三菱重工業やその他にも受けた商社や日揮などを受けました。(&ぶっちゃけ国際機関のようなところで働けるほど勉強を続けられる性格ではなかったのですがw)

浅い表現になってしまいますが世の中の矛盾や不合理、貧困のようなものを自分の力で変えたいと真剣に思っていた学生時代だったりします。ただ、当時はまだまだ日本が高度経済成長の遺産もある時代で上記のような「日本→海外」という視点で物事を見ていました。実際に、バックパッカーで海外に行くと空港やホテルには日本製品が溢れており、日本の勢いを感じる時代でした。

その後、10年以上の時を経て強く感じるようになったのは日本の衰退です。以下のグラフを見ていただくとわかりやすいですが、一人当たりのGDPを見ると新しい産業が起こり続ける米国やドイツ、韓国はずっと右肩上がりで、日本もギリギリ維持をしているものの、油断をするとイタリアやギリシャのようになってしまいそうな状況です。

Google Public Data Explorerより

明らかに先進国である欧米と比較して伸びていないGDP、増える税金、重くのしかかる高齢化社会の負担増加。現在は借金で問題を先送りしていますが、我々の世代は是が非でもこの問題に向き合わざる得ない未来がこの先10〜20年以内にやってくると思っています。その時にいかに軟着陸させることができるか、それは僕らの世代がイノベーションの数を最大化し、国内の社会をデジタルで効率化しつつ、ソフトウェア含めて海外で稼げるようになるしかないと思っています。

また、この記事を書いた頃からデジタル赤字が大幅に増えてきています。2023年は5.5兆円とどれだけインバウンドでの稼ぎも増えているので一旦は相殺されていますが、このままでは今後も増え続けるのではないでしょうか。

2024.4.25 三菱総合研究所Webサイトより

なぜ豊かさが大事だと思うのか

最近、アメリカは給与が高い、シンガポールはデジタルが進んでいるというXをよく見かけます。悔しいですが、すでに日本と先端にいる国との差は大きいし、今後も広がるばかり。海外にいる人から見ると簡単にマウントを取れるのが今の日本です。しかしながら、現実的に海外で活躍できる人、海外の成長性を享受できる人はほんの一握りです。普通の人に恩恵が届くためには、高度経済成長時代に製造業で実現したように日本発で外貨を稼げる会社を増やすしかないと思っています。

じゃあ、みんなで貧しくなれば良いのではないか、あるいは自分だけは稼げる業界で働いているから良いのではないか、という声もあるかもしれません。ただ、所得水準の低い国、あるいは格差の大きい国はなんだかんだで治安も悪いことが多いです。少なくとも仕事で何度か訪れたフィリピンやブラジルは日本ほど夜、安心して出歩くことはできません。できれば治安の良い国を維持したいものです。私個人の意見ですが、自分の子供達の世代に少しでも良い状況を残したい、あるいは残していく義務があると思っています。

また、経済力が弱まった国はどうなっていくのか。信じたくない話ですが実際に、世界では強い国が弱い国に対して、武力で侵攻する事態なども起こっています。そこまで行かなくとも、多くのインフラや基盤が強い国の基準のもとに動く社会になっていくわけです。これを良しとするのかどうか、一度考えてみても良いテーマかもしれません。

豊かさの源泉はテクノロジーの活用とイノベーションの増加

では、豊かさを維持するためにはどうすれば良いのか。ヒントは歴史を見つめ直すことだと思っています。日本の高度経済成長はまさに技術を活用してものを作り、海外に売ることで稼いできました。その過程で効率性や安さの観点で数多くのイノベーションを起こしてきました。80年代は半導体で世界一の技術力を誇った国でもあります。

また、その中心にいたのはエンジニアでした。ソニーやホンダがエンジニアも含む創業メンバーによって起こった企業であることは有名ですし、自分が新卒で入った三菱重工でも優秀なたくさんのエンジニアが活躍していました。他にファナックや京セラの創業者なども技術者出身ですね。

エンジニアが海外の優れた技術を学び、時には模倣し、徹底して改善をしていく中で世界を通じるプロダクトを開発してきたのだと思います。それは発明より改善が中心の技術革新だったかもしれませんが、それでも世界を驚かせてきたことは間違いありません。

「挑戦するエンジニアのプラットフォームをつくる。」というビジョン

製造業で勝ってきた日本ですが、電気自動車のテスラが、あるいは掃除機のルンバがそうであるように今後はハードだけでは勝てず、ソフトウェアやアルゴリズムとの融合、あるいはソフトウェアそのもので勝つ必要性が出てきます。DXとは単なるデジタル化ではなく、本質的にはデジタルを企業の競争力としていくことだと思っています。

そんな時代の中核を担うソフトウェア、アルゴリズムエンジニアが活躍するためのプラットフォームを作りたいというのがFindyのビジョンです。以下がビジョンを説明するボディの文章です。

テクノロジーによる社会変革の時代に最も必要なことは、エンジニアの可能性を拡げることです。
Findyは、アルゴリズムとヒューマニティの融合によって、すべてのエンジニアが不安なく挑戦できる世界共通のプラットフォームをつくります。
個人のチャンスを生み出し、組織の生産性を向上させ、社会の人材資産を好循環させる。
エンジニアプラットフォームが、デジタル社会の発展を加速していきます。

Findyコーポレートサイト

この中でこだわったのが「世界共通のプラットフォーム」です。やはり海外でソフトウェア、アルゴリズムの力を用いて勝てる会社を増やしたいという思いを実現するために、自社もその挑戦を積極的にやっていきたいと思っています。

エンジニア出身ではない自分がこの事業を進める意味、中間材のような存在

新卒で入社した三菱重工業でたまたま設備投資に関わる部門に配属されなければ、おそらく海外営業で満足した大企業生活を送っていたのではないかと思っています。ただ、偶然にもエンジニアとビジネスの中間に位置する部門への配属になりました。上司もエンジニア出身で、一緒に仕事をするのも生産技術などエンジニア系もしくは現場の工場長出身の方中心でした。仕事内容としても設備投資を実行したいエンジニアの支援をメインにしており、そこで彼らの設備への熱い思いに触れることができたのは良い思い出です。

当時、現場の作業長はこんな設備を入れたいと思っているが、なかなか企画部門を通らないということで、IRRの計算などを一緒にやってみたり、いわゆる間に立つ仕事をさせてもらっていました。また、経営陣も技術者出身が多く、エンジニアが技術的な知見をもった上で事業を推進していく姿が当たり前の会社でした。ちなみにビジネスサイドも技術的な知見がないとものを売れないので営業部長などの技術知識は相当に高いもので、技術と近い環境だったと思います。。

一方で、ネット業界に入った頃は、エンジニアというよりは営業出身の方が率いる経営チームが多い印象を受けました。結果的にビジネスサイドからエンジニアに仕事を依頼するといった関係性が多かったり、双方に壁があり課題解決に時間がかかるなどの声もよく聞いていました。壁があっては技術でグローバルに勝負できる会社は生まれない、製造業出身の自分から見て、強い違和感を覚えるとともにここを変えていきたいと感じたものです。

上記の通り、エンジニアとビジネスサイドの壁を壊すことをやっていきたいと書きましたが、私自身の経験を最も活かせるのが、この分野だと思っています。具体的には、エンジニアとビジネスサイドにある壁を超えるような共通言語を作る、そして両者を有機的につないでイノベーションのスピードを上げていく、そんな立ち位置に両者の中間材のような存在でった自分自身も、そしてFindyもなれるのではないかと思っています。

実際のソフトウェア開発のプロセスの面でも、ビジネスサイドは機能を開発し事業を進めることばかりを意識しがちで、その基盤となる開発者体験への投資理解はまだまだな現状です。例えば、テストカバー率やリファクタリングへの投資などを積極的に取り組めている企業はそれほど多くはないのではないでしょうか。

Findyではエンジニア組織支援SaaSのFindy Team+を活用してそうした投資の価値を数字面でも可視化することで、エンジニアとビジネスサイドの共通理解を生み出す存在でありたいと思っています。そんな時、実は営業出身でもエンジニア出身でもない自分の立ち位置(人事やカスタマーサポート、新規事業、経営企画など中間の職種が多い)ゆえのフラットな目線感が活かせるのではないかと思っています。

ちなみにですが、アルゴリズムの企画やそれに伴う特許申請などは好きなので2022年中くらいまではやってました。

Findyの強みは非構造化データの構造化

前段でアルゴリズムの企画に触れましたが、Findyの一つの強みは共通理解を生み出すための数値化、つまり非構造データの構造化だと思っています。エンジニアとビジネスサイドの壁を壊す共通言語、つまりアルゴリズムを作るところで、非構造化データの構造化がとても大事な要素になると思っています。

構造化されたデータ、例えば広告関連のデータなどはすでにGAFAMなどを中心に解析がし尽くされています。またこれらのデータはコンバージョンなどデータを活用して得たい結果なども明確であるため、データ量が多いところの方が精度が上がる領域です。一方で、人間がある程度、意味づけを行う必要がある専門領域のデータ構造化はまだまだこれからだと思っています。
ちなみに製造業の検品や小売り店舗の解析及び最適化などのバーティカルSaaSが伸びてきているのはまさにこの分野ですね。

非構造データを活用したアルゴリズムづくり

もう少し具体に踏み込んでいくと、Findyの強みはソフトウェアエンジニア×人・組織という特定の分野で非構造化データを構造化し、アルゴリズムを開発することです。その結果、Findy転職やフリーランスサービスではマッチングの精度を上げたり、エンジニアのスキルの一部を可視化したりしています。最近では、Findy Team+で企業サイドの課題の可視化も行っており、組織内の改善などに役立てていただいています。

今後は、「挑戦するエンジニアのプラットフォームをつくる」を実現していく中で、プラットフォームの価値を最大化させる手段としてのアルゴリズムを最大限活用していきたいと思っています。

この辺りのアルゴリズム企画の仕事は、必ずしもエンジニア出身である必要性はなく、Findyのクライアントやユーザーの徹底した理解と業務オペレーションの理解が大事だと思っています。現状、Findyのアルゴリズム開発は業界や業務フローに詳しい企画者とエンジニアがセットで開発していくスタイルをとっています。

エンジニアの世界が楽しいのは最先端の技術テーマに触れ続けることができること

2017年のサービスローンチ時からの一つの楽しみですが、最先端を牽引するエンジニアと接する機会をたくさん持てていることだと思っています。すでに5年ほどこの業界に関わる中で、業界としてもアドテクからFinTech、SaaS、Web3、生成AIといった変遷を、技術的にも新しい開発言語やそれらによってできるようになることなどを学ぶ機会がたくさんありました。

ちなみに、Rubyのパパこと @yukihiro_matz さんにインタビューをさせていただいたのですが、めちゃくちゃ楽しかったです。本当に仕事の中でこれだけ楽しい時間を過ごしていいのかと感じました。

また、最近ではデータをどこに保持するのかを含めてデータと安全保障も関連づけて語られるようになってきました。同じく役得ではなるのですが、さくらインターネットさんは国内で唯一、ガバメントクラウドへの指定を受けており、現在積極的に開発を続けているとのことです。その中でも、日本にクラウドを一から作る技術を残したいという田中さんの姿勢には強い感銘を受けました。

Findyの立ち位置はサポート役であり脇役である

ここまでFindyの経営理念やビジョンや関わっている領域の可能性、面白さ、自分自身がこの領域でサービスづくりをしている理由を書いてきました。では、Findyはこの領域の中でどんな立ち位置でありたいのかについてですが、ズバリ”脇役”だと思っています。主役はテクノロジーを活用してイノベーションを生み出すエンジニア自身であり、その集合体である企業だと思っています。

Findyは「挑戦するエンジニアのプラットフォームをつくる」という立ち位置からエンジニアとテック企業を”支援していく”、という存在だと思っています。

とある広告代理店の中の人から、自社は代理店でありクライアントが主役であるため、コーポレートカラーはグレーを使っているという話を聞いたことがあります。自社が主役の会社は主観ですが赤系統の色を使っており、脇役であり支援したい業界などが明確な場合は青やグレーを使っている印象があります。どっちが良いというわけではないですが、IR資料などを読んでいると各社の色と会社のカルチャーが重なって見えて面白かったりします。Findyもあくまで支援する会社として青系の色を使いながら、脇役ですが絶対に必要な存在になれるように会社を成長させていきたいと思っています。

「技術立国日本を取り戻す」

Findyの設立時に設立趣意書を作りました。これはソニーの設立趣旨書がものすごくかっこいいなと思ったのが背景にあります。

創業時に以下のような言葉を書いています。ここは個人としてとても大事にしていきたい観点だったりします。

かつて日本企業が、クルマや家電などの製品を次々と世に送り出し、世界を驚かせたように。
我々の世代も、もう一度世界をあっと驚かせたい。
そして、日本の豊かさを維持したい。
そのため我々は、”テクノロジーを担う個”をエンパワーメントします。

Findyコーポレートサイト

このFindyの挑戦は何合目まできているのか、現実的にはまだまだ始まったばかりだと思っています。まずはソフトウェア産業からグローバルで戦える会社を増やすこと、そして自分たち自身がそうなってく必要があると考えています。同時に、製造業や小売なども海外で勝負し続けるためには、DXが最重要命題になってきています。

その結果、ソフトウェアそのもの、そしてハードやリテールなどリアルとソフトの融合分野で、世界をリードする会社がどんどん出てきてほしいと思っています。

技術立国を取り戻すたための鍵はエンジニアの存在であり、プロダクトに集中できる環境

では、どうやって技術立国を取り戻すのか。その鍵をソフトウェアエンジニアが握っていると思っています。

先日、投資家として入っていただいたCarbide Venturesの経営陣がトレジャーデータの創業者メンバーでもあるのですが、彼らと話している中で日本のエンジニアはとても優秀であるため、もっとグローバルでの挑戦機会が増えて欲しいという話がありました。

Findyが開催しているイベントでも、海外で働くエンジニアに登壇してもらう機会を作っているのですが、彼らのコメントでよく聞くのは技術的に通用するという話です。

つまり優秀なエンジニアがグローバルで勝てる領域に集まりプロダクト作りに集中できる環境を作っていくことがとても大事だと思っています。調整やビジネスサイドに技術面の理解をしてもらうプレゼンテーションばかりではなく、あるいは外注先への指示書作りばかりではなく、プロダクトに安心して集中できる環境です。

B2Bビジネスに高い潜在力がある日本

ではどのビジネスドメインで勝っていくのか。
これまでグローバルに拡大したインターネットビジネスの中心はB2Cでした。GAFAの主戦場はダイレクトにエンドユーザーと接点が持てるコンシューマー分野でのユーザー囲い込みが主流ですね。

製造業の時代でも、日本発グローバル企業でB2C分野で勝っている企業はそれほど多くはない印象を持っています。例えば、ゲームでは任天堂やSONY、あるいはユニクロなどがそうですが、自動車もディーラー経由ですし、2C向けはマーケティング含めてそれほど強くない印象です。一方で、B2Bに関してはいまだに強い部品系や素材系など世界トップレベルの企業がたくさん存在しています。

ここからはかなり主観が入っていますが、日本企業はそれほどマーケティング面での強さはないが、効率性や論理性、価格などで差別化すれば勝てるB2Bの方が得意なのではないでしょうか。自分も前職のブラジル進出で強く感じましたが、特に米国の会社のマーケティング力というのは非常に強い。広告プラットフォームやECツールなど本当にUS系の企業が強いですね。

では、効率化が求められるB2Bの世界が強いのか。背景にはリバースエンジニアリングに強みがあることが要因だと思っています。発明は決して得意ではないかもしれませんが、海外の先端製品やサービスを利用した上で、それらから徹底的に吸収し、より良いものを生み出すイノベーションには長けているのではないかと思っています。改善の積み上げですね。そして、今グローバルでB2B SaaSが伸びている時代です。特に製造業や物流などのバーティカル領域に関してはまだまだチャレンジできる部分がたくさんあるので、日本のスタートアップにとってもチャンスが大きいのではないかと思っています。

ちなみに海外のサービスを絶賛する方も多いですが、例えばHRの領域でも触ってみると意外と使いにくいな、うーんというものも多かったりします。だからこそ、B2B×IT/Webではまだまだ改善で勝てる領域があるのではないかと思っています。

また、高度経済成長期の強さの源泉は欧米と比較して安い日本の給与水準で世界水準のものを作ることでした。悔しい話ではありますが、今の日本は近い状況にあると思っていて、であれば逆手にとってグローバルで戦えるサービスを欧米よりも安価に開発した上で売り出し、自分たちの年収も上げていく、そんな戦い方も可能なのではないか、むしろ必要なフェーズに来ているのではと思っています。

「学びと仕事をつなげる」

もう一つ、学びと仕事をつなげたいという思いも設立以来、強く持っています。以下の文章が設立時に考えていたことです。

世の中で求められる能力が、次々と変化していく時代。それに対応する人材育成がますます重要に。我々は「学び」と「仕事」がシームレスにリンクする社会を創ります。

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日本の経済成長が鈍化し一人当たりのGDPが伸び悩む中で購買力平価ベースの賃金が下がっていく現象が起きています。つまり、若者からすると将来稼げるようになるのか、食べていけるのかが不安になる時代です。

また、経済成長が確かな時代は英数国理社をしっかり勉強して、良い大学に入り良い会社に入ればだいたい定年まで良い生活ができる時代でした。ある程度どこでも成長しているので、一定以上の能力があれば収入に繋がった時代です。

一方で、今後は自ら自分の身につけるべき能力を見極める必要があります。
どんなスキルを身につければ安定的に稼いでいけるのか、その指針にGitHubを解析して算出する「スキル偏差値」が少しでも役に立てば良いと思っていますし、最近ではエンジニア向けのカンファレンスやイベントを積極的に開催しており、転職時だけではなく使っていただける、挑戦するエンジニアの成長につながるサービスを目指しています。


「そしてFindyも世界へ」 

3つ目の設立趣意書で書いたことは、以下の通り自分たちも世界に挑戦したいということです。

日本の豊かさを維持するためには、日本を世界にアピールすることも必要。 そのために、自分たちが率先して世界に出ていこう。 Findyはテクノロジーを軸に、世界規模のスタートアップを目指します。

Findyコーポレートサイト

技術立国日本を取り戻すために、世界でチャレンジできる会社を日本発でまず増やしていきたい、進出したアジアの国から増やしていきたいという思いがあります。そしてまずトライするべきは自分たちだと思っています。前職でブラジルへの進出を経験、失敗したのですがそのリベンジをしたい気持ちもあります。

また、日本の株式市場ランキングを見ていると時価総額トップ100以内で国内でビジネスをしている企業は数社しかありませんし、ネット系がランキングに少ないのはそもそも海外で勝てている会社が少ないからではないかと思っています。時価総額1兆円以上は、ほぼ国外の市場を含めて達成している企業が中心です。

また、Findyでは初期Findy Globalという形で海外エンジニアとテック企業のマッチングから海外展開を始めました。当初スキル偏差値を活用し、インドやネパール、ナイジェリアなどでの集客に成功し、これはいけるのではと感じました。一方で、各国で異なる正社員採用の法規制や実際に人口減少国家日本と人口や移民が増加している国との間での大きな採用習慣や収益性の違いに気付かされることになり、最終的には2年半を経て撤退の決断をしました。

一方で、Findy Team+に関しては欧米ではSPACEなどの開発組織で用いられるコンセプトが発展し、アジアでも徐々に盛り上がってきていることから海外展開に踏み切っています。インドのバンガロールを皮切りに、ソウル、台北に挑戦した上で、次の国への展開も進めていきたいと思っています。

エンジニア組織支援のFindy Team+を始めた理由

Findyでは2021年の10月に正式にエンジニア組織支援サービスのFindy Team+をリリースしています。どういったサービスかというと、エンジニアが普段の仕事の中で利用しているGitHubやGitLab、Jiraなどのデータを解析した上でエンジニア組織の生産性改善や1on1を通して人材育成などに生かしていただくサービスです。

最近ではFindy Team+ Awardを毎年開催しており、受賞企業は採用サービスでも可視化できるような機能開発も完了しています。ユーザーにヒアリングしても優秀な方ほど生産性の高いところで働いてアウトプットを最大化したい意欲が強く、開発生産性が高い会社が採用にも強いという流れも始まっています。

すでに数百社の会社に利用いただきデータも溜まってきているので、今後はエンジニアの組織マネジメントの負担をできる限り減らすべく、生成AIなども用いて自動で改善提案ができるツールへと進化させていく予定です。

2024年頭にFindy Toolsもリリース

Findyは新しいサービスを作るのが好きな会社です。自分も新規事業や海外立ち上げが大好きです。2024年にはFindy Toolsというエンジニアが使うDev ツールをエンジニアにレビューしていただくサービスを開発しました。

本サービスは、開発生産性をあげてエンジニアのマネジメントを負担を減らすには不可欠な開発環境の改善を後押する事業もやっていきたいと感じたからです。また、Toolsのチームはカンファレンスなども積極的に開催してくれており、毎回海外からびっくりするようなゲストが出演いただいています。

特に今年の開発生産性カンファレンスでは「テスラ」の創業CTOであり現在も取締役をしているJ.B.ストラウベルさんと1時間お話しさせていただく機会をいただきました。人生初の英語モデレーターでめちゃくちゃ緊張しましたが、ここ半年間英語の勉強は頑張ったのでなんとか乗り切ることができました。(英語が話せる社員からAhとかLikeが多すぎるので改善しなさいと言われましたw)

今後、生成AIとDevツールが連動してくる中で、GitHub Copilotもそうですが、エンジニア一人一人の能力が大きく拡張していきます。一方でこうしたツールはまだまだあくまで副操縦士で、今後もアーキテクチャを中心に、どんなツールを使い、どんなAPIと連携し、どんなテスト自動化を実現し、この部分だけは自社でコードを書くといった技術的なバックグラウンドがないとできない判断や仕事は増えていく方向だと思っています。そんな世の中な流れも後押しとおなり、このToolsも伸びていく可能性があると思っています。

また、挑戦するエンジニアのプラットフォームという観点では新しいツールを探して、使える機会が増えることで、挑戦お機会も増えていくと考えています。

以上、Findyで @yuichio826 がチャレンジしてみたいことを記事にしてみました!ちなみに最近ですが、上記の思いを実現するための仕事に純粋に向き合えていて仕事が楽しくてしょうがない、というフェーズです。

そして、まだまだやりたいことは増えていくはずですので、ここにどんどん追記していきたいと思っています。こんなFindyの夢を一緒に追いかけてみたい方、絶賛ご連絡をお待ちしています。