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ロードバイク ポジション設定 サドルとハンドルの高低差

前回ではステムの長さについてお話ししましたが、今回はサドルとハンドルの高低差について紹介いたします。
ホビーレーサー、プロ選手のなかにはサドルとハンドルの高低差が大きい選手がいます。
このポジション設定ですと、より深い前傾姿勢がとれるのが特徴ですが、問題点もあります。
前回でも触れたように、ハンドル位置が遠いとハンドルに荷重する乗り方になりがちで、ペダルに充分に体重を乗せることが出来ません。
ハンドルを下げて前傾姿勢を取ることは空気抵抗を少くする効果もありますが、始めから高低差をつけすぎるとハンドルに寄りかかる乗り方となり、好ましくありません。
まずは、ハンドルとサドルの高低差をあまり付けないポジション設定から始めましょう。
プロの選手も体幹の筋肉が充分に出来ていないシーズン始めはハンドルを高め、そして体幹が出来上がっていくにつれて徐々に下げていく選手が多いです。

また、ハンドルを下げすぎると胸が締め付けられ呼吸がしにくくなるというデメリットもあります。
ランス・アームストロングは、サドルとハンドルの高低差が2~3cm、また、ジロ・ディ・イタリアを走った市川選手に至ってはハンドル位置がサドルより高いポジションで走っていました。

ハンドルを高めに設定すると前傾が取れないのでは?という問題点を感じられるかもしれませんが、先日の記事でも書いた通り、ハンドルが近い分には肘を曲げることで対応できます。

スプリントの際に深い前傾姿勢を取るのは、空気抵抗を少くするという目的も勿論あるのですが、発想が逆です。
トルクが掛かった状態で高回転でペダルを回そうとすると、自然と骨盤はサドルの先端に移動し、身体も前傾する姿勢となります。
なので、自分のレベルにあった走行強度を取ったときに腕が自然な位置になるようにハンドルを設定するといいのです。

まずは、高めのハンドル位置で体幹を使った走り方を習得し、そのハンドル位置が窮屈に感じ始めたときに初めてハンドルを下げていけばいいのです。

オールラウンダーであれば、ハンドルはやや高め。クリテリウムを狙うスプリンターであれば低め。ヒルクライムを狙うクライマーでしたら高めに設定すると良いでしょう。

まずは、高めのハンドル位置から始めることを強くおすすめします。

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