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扉の向こうは、知らない世界でした。

自己紹介

頭髪化粧品メーカー中野製薬株式会社で広報を担当している柿沼です。イベントやセミナーに参加することが増え、メモを取っている時に「どうせメモとるんだったら共有すればいいじゃん」と思いノートをはじめました。

プロフィール

1991年生まれ。仕事では広報として日々さまざまなメディアの方とリレーションを築き、アフターファイブや週末はコンテストのために筋トレに励んでいます。主にイベントやセミナーの備忘録や、おすすめの○○などを書いています。音楽と映画と京都が好きです。

35歳以下のマーケター275名が集結する「ライジングアジェンダ 2022」

「ライジングアジェンダ 2022」とは?

本題です。先日、ベルサール新宿セントラルパークで開催された「ライジングアジェンダ」というイベントに参加してきました。次世代マーケターの「個」を高めることを目的に開催され、5~6名が座る円卓が50台ほど配置されている大きな結婚披露宴会場のような空間に、35歳以下のマーケター275名が集まりました。
10:30~21:00という長時間に渡って展開されたトークセッションは、その数15。ファミリーマートさん、丸紅さん、パイオニアさん、アイ・ビー・エムさん、Facebookジャパンさんなどなど・・・登壇企業は26社。「TED」のステージが15回(1回に複数名の登壇あり)あると想像して貰えばイメージが沸くでしょうか。。。

トークセッションの間では、休憩時間ならぬ”ネットワーキングタイム(実際は休憩込みの交流時間)”があり、名刺交換やお菓子を食べながらの交流など275名が思い思いの時間を過ごしていました。途中席替えも2回行われ、テーブルごとにさまざまな業界・職種のマーケターと交流することができました。
トークセッションの内容はもちろん「マーケティングとはなんぞや」というものもありましたが、マーケターとしての「個」の成長のためにどんなことが必要かというマインドの部分が大半を占め、参加者の多くがこのような内容に感化されたのではないでしょうか。

得られたこと

私が得られたことは、主に「外の世界を知ることができたこと」と、「繋がり」です。普段仕事をしていると、自分がいる美容業界、さらに自社の中で考えがちなので、どうしても外の世界を見ることが疎かになってしまいます(美容業界についてはめっちゃ考えるのでそれはそれで良いですが)。ましてや美容業界は末端の業界で、例えば金融やインフラなど社会的に広いところではないため余計にです。なので今回イベントに参加させてもらって「こんな仕事があるんだ!」「こんな人たちがいるんだ!」という新感覚を覚えました。そしてなんと言っても、その方たちと繋がることができたというのが一番大きかったです。

また、マーケティングは「スキル」であり、その先の成長はそれを活かして様々な分野で貢献することというお話や、マーケターのキャリアは専門分野を極めることと、経営者になることというお話がありましたが、自分がマーケティング本部員であるということをありがたいと思い、広い視野でマーケティングという活動をポジティブに捉えると、自分がしている仕事の可能性は無限大だと感じました。

特に心に響いたセッション

1.「マーケティングでキャリアを築くために」
足立光さん(株式会社ファミリーマート)、須佐奈央子さん(株式会社サンリオ)

左:須佐さん(サンリオ)、右:足立さん(ファミリーマート)

前述した「マーケターのキャリアは専門分野を極めることと、経営者になることというお話です。経営者と聞くと自分には程遠いと感じますが、30代で社長というのは世界ではわりとスタンダードであり、50代社長というのは日本と韓国くらいとのことでした。
 
大事なのは自分がどうなりたいかをまず決めること。
仕事内容や配属先、人間関係などは自分では選べないけど、自分のなりたいビジョンがあれば、そこに向かって今与えられている仕事を全うして成果を出すだけなので、あまり周りは気にならなくなるかもしれません。

もう一つこのセッションで響いたのは、須佐さんがおっしゃっていた「自分が面白くなることも大事だけど、人のことを面白いと思う気持ちも大事」ということです。こんなこと言える人がいるんだ!と思いました。私も意識しているのですが、”無関心”は一番何も生まないと思うので、広い心をもって一旦受け止めて相手の面白いところ(笑える面白さというよりも魅力)を常に探したいと思います。

2.「キャリアのベン図で自己成長を考える」
内保枝季さん(アスミック・エース株式会社)、上西弘弥さん(丸紅株式会社)、田口佳之さん(株式会社ARROWS)、原田真衣さん(株式会社リチカ)、モデレーター:石戸亮さん(パイオニア株式会社)

左から:石戸さん(パイオニア)、内保さん(アスミック・エース)、上西さん(丸紅)、田口さん(ARROWS)、原田さん(リチカ)

ベン図は「複数の集合の関係や、集合の範囲を視覚的に図式化したもの」です。

キャリアのベン図

先ほど自分がどうなりたいのかを決めることが大事と書きましたが、さらに「Will(やりたいこと)、Can(できること)、Must(社会・組織の中ですべきこと)」という3つの要素を掛け合わせて考えると、自分がなりたい姿とそこに向かってやるべきことの輪郭が出やすくなるとのことでした。

3.「知と汗と涙の近大流コミュニケーション戦略」
世耕石弘さん(学校法人近畿大学)

世耕さん(近畿大学)

このセッションは満場一致でみなさん面白かったのではないでしょうか。語弊を恐れずに言うと、世耕さんはコテコテの関西人(大阪)で、ものすごく絶妙なテンポで引き込まれるお話でした。持ち時間30分経過のベルが何度も鳴らされているにもかかわらず、全くひるむことなく突っ走っておられました(笑)。

出典:近畿大学
出典:近畿大学
出典:近畿大学

特に関西ではこれらの広告を見たことある方も多いのでは?
とにかく世耕さんのお話は、世間の認識を逆手にとって使えるものはすべて使うという大胆なものでした。近畿大学はマグロの養殖を行っていることで有名ですが、近畿大学=マグロというイメージをシンプルにそのまま利用されています。また、下2つの事例の広告はバッシングを受けたみたいですが、とにかくインパクトを与えるために逆境を恐れずに展開されたとのことでした(ちなみに近代キャンパスがないとき~Ver.も準備していたのだとか笑)。
私がこのセッションで感じたことは、「人の頭の中にしかないイメージを想像してそれを利用する」ということと、「イメージを得るには、イメージを捨てなければならない」ということです。いろんなバッシングを受けてもブレないことで、尖ったイメージをもってもらうことができるのだと感じました。

4.強いマインドの作り方<ネクストリーダーマインドセット>
堀昌之さん(株式会社SAKUSEN TOKYO)

堀さん(SAKUSEN TOKYO)

何かを判断するときに、「今までこうだったから」「前こうだったから」ということを考えることはないでしょうか?もちろん前例を知ることは大事ですが、それに頼っているとブラックスワン(=従来の知見からは予測できない事象)に出くわすということでした。大事なのは未来の姿を想像して、未来の姿に引っ張ってもらうことです。
よくモチベーションを上げるといいますが、モチベーションを”上げる”時点でHave toになってしまうとのことでした。それよりもWant toを持つことが大事であり、それがあるとおのずとモチベーションは”上がる”のではないかと感じました。

5.「トップマーケターとの差を埋める、インサイトのイロハとは?」
中村淳一さん(Facebookジャパン)

中村さん(Facebookジャパン)

インサイトとはよく言いますが、結局は相手が何を考えているか、何を必要としているかということだと思います。お話の中で「インサイトがわかる人=対象に対しての肌感がある人」ということがありましたが、この”肌感”という言葉はすごく腑に落ちました。
肌感がわかる人は、多方面で経験が多い人だと思います。勘のいい人やセンスが良い人がいますが、これらは結局”経験”があるからそれを基にビビッ!と脳が働くということですね。
余談ですが、私にはコミットすることで有名な某企業で働いている筋肉ムキムキな友達がいますが、彼は食事や必要な栄養素なども量は計らず、勘でやっているとのことでした。これも同じだなと思いました(笑)。
あとはこのセッションの中でリンゴをデッサンするワークがありました。終了後「丸で書いている人いませんか?」との問いがありましたが、本質はリンゴを上手に描くことではなく、構造を理解することでした。これはなるほどと思いました。内側の構造を理解することで、それを表現・描写する際によりはっきりとわかりやすく伝わるということです。ちなみに私が描いたリンゴがこちらです・・・

絵を描くのが好きで小さいときに絵画教室に通っていたので悪くはないと思います(笑)改めてデッサンは構造を理解する訓練になるなと思いました。

最後に

今回初めてこのようなイベントに参加させてもらいましたが、やはり外に目を向けることは大事だなと改めて思いました。社内研修で外部の講師の方がおっしゃっていましたが、「他業界の常識が、当業界の常識となる」とはまさにこのことですね。灯台下暗しの逆で、当たり前ですが、近くのことばかり見ていては周りのことに気づかないと感じました。これからはより外へのアンテナの感度を強くして過ごしたいと思います。

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