PAIN & GLORY #21 良客
普段は自分のプロジェクトに関することを、昼間は仕事として進めている。ただ日本からの投資家やお客様がいらしたときは、その方々と一緒に会社として進めているビジネスを見て回ることがある。俗に"アテンド"というやつだ。
しかし中には、それが全く苦にならないほどの方がいる。そんな数少ない良客の1人が、富山で一番大きな建設会社の社長で、産廃処理や機械部品の製造、カンボジアでは日本語学校を営み、日本に人材派遣の仕事を行なっているTさんだ。
体の大きさ以上の存在感を放つ人で、その佇まいはまさに"大社長"といって差し支えないだろう。Tさんとは日本で出会い、自分の祖母が富山出身だったことをきっかけに良くしてくださるようになり、今となっては仕事からプライベートまであらゆる面でお世話になりっぱなしの社長だ。
Tさんは実に日本人らしい考えを持っておられる。だが日本で財を成した方らしくないのが、新しいことを全く恐れずに立ち向かうのだ。自分のような若者の言葉にも耳を傾けて下さるし、自分の話を押し付けたいだけの人ではない。日本で
"自分の話を偉そうに聴かせたいだけの大人"
をこれでもかと言っていいほど見てきた自分が思うに、部下から慕われたり実年齢より若く見える人の特徴として挙げられるのが
"若者に対して積極的に歩み寄る"
ということだ。これは簡単なようですごく難しい 。
もちろんガキンチョたちの戯言など、ほとんどの場合何の意味もなさないことばかりだ。だがそこからでも何かを吸い上げようとしている大人は、純粋にエネルギーが桁に違いすごい。Tさんはまさにそれの権化のような人だ。
実は現在、そのTさんの元では自分の大学時代の後輩が働いている。明日はその彼について書いてみようと思う。
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