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#14 大村邦夫さんの職人としての想い

2022.02.07

初めに

こんにちは、ささです!前回は、ヒスイ羊かんの作り方とその開発背景についてご紹介しました。

今回は、大むら菓子舗を営む和菓子職人の大村邦夫さん(以下、大村さん)の、開業までの経緯や普段のお仕事、日々感じておられることなどについてまとめています。ぜひ最後まで楽しんでいってくださいね。

取材には、大むら菓子舗さんと、朝日町観光協会の上澤聖子さんにご協力いただきました。


和菓子職人になり、開業した経緯

大むら菓子舗さんは、2021年3月に開業60周年を迎えました。大村さんは、近所の方が饅頭屋さんをやっており「やってみたら?」と声をかけてもらったことから、和菓子作りに興味を持ちました。そして18歳の時、東京の下北沢のお店で修行を始めました。大村さん自身は次男でしたが、長男が東京に住んでいたため、6年間の修行を経て朝日町に戻り奥さんの暮美さんと共に開業することになりました。

開業当初東京で人気のあった歌舞伎の公演などで振舞われるお菓子である「踊り菓子」を作りたかったのですが、需要としてはお餅や栗饅頭しかなく大村さんが60歳になるまでは、そのようなお菓子を作っていました。60歳を過ぎてから、商売の方向を変えようと思い、ずっとやりたかった生菓子に挑戦し売り出すことに決めました。15年ほど前から、大村さんのもとで修行をした娘の幸子さんもお店のお手伝いをしています。


普段のお仕事

生菓子に関して、1年間を通して売られている商品と季節に合わせて毎月商品が変わるものがあります。通年だと新幹線のかがやきをイメージしたものがありますし、取材させていただいた月には、山茶花やゆずをイメージした生菓子が作られていました。さらに朝日町はお茶を飲む人口が多く、お抹茶を教える先生方からのオーダーを受けて、商品を作ることもあります。朝日のショッピングセンターアスカや、最近では新幹線の黒部宇奈月温泉駅のお土産屋さんにも商品を卸しています。御年84歳でおられますが、「もっと勉強してより食べやすいものを!」と毎日商品の改良をしています。

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駅で実際に売られている様子

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和菓子の中でも特に生菓子は店頭でないと買えないためおすすめです!

他にも笹川の里山をイメージした「ほたる最中」や、栗がたっぷり入った「手焼き栗どら」などたくさんの商品があるので、詳しくは大むら菓子舗さんのHPをみてみてください!

大むら菓子舗, <https://www.oomurakashiho.com/>, (最終閲覧日2022年01月28日).

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ここからは、大村さんのインタビュー内容をまとめています。

和菓子職人としての誇り

職人として日々感じていることは、「いい歳して、変なもんつくられんがよ。」新しい商品を作ることは、職人としてのプレッシャーを感じる一方、アイディアから商品を生み出すというわくわくがあり、自分自身が楽しめる部分でもあります。この楽しさがある和菓子職人という仕事が生きがいです。またお菓子屋として、同じ商品を100個作るよりも複数の商品を少数ずつ作る方が楽しいので、今の仕事内容にはすごく満足しています。

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プレッシャーを感じつつも、その状況や和菓子を作る過程を楽しまれていることがすごく伝わり、和菓子や仕事に対する熱意に溢れておられました。84歳になられてもこのような生きがいを持っておられる様子が、とても素敵でした。


やりがいを感じる時

自分が想像していた通りにお菓子を作ることができた時や、お客さんが商品を食べて喜んでくれた時。直接お客さんの反応を見ることができないと、つまらないと感じてしまうと思うので、店舗へ買いに来てくれるとすごく嬉しいです。お客さんの顔を見ながらお菓子を作っています。いつも来てくれるお客さんの顔を見ていると、お客さんのお菓子の好みがわかるようにもなってきます。


どんな人が買いにくる?

朝日町の人が多いです。ヒスイが話題になってからは、外からの観光客の方も来てくれるようになりました。特に、ヒスイを拾いに来た人がその帰りにお店へ寄ってくれます。年齢に偏りはなく、幅広い年齢の方が来てくれています。


今後どんな人に買ってほしい?

全ての年代の人に買ってもらい、それをきっかけとしてより和菓子を好きになってほしいと思っています。お茶を飲むのに合わせて和菓子も味わってほしいです。なぜなら時代の流れで外食をする機会が多くなるにつれて、家でゆっくり家族でお菓子を食べるという習慣が廃れてきているからです。お菓子を食べながらおしゃべりをすることは楽しく、幸せであることをいろんな人に改めて体感してほしいです。

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食習慣の変化によって和菓子を買う人が減ってきてしまっている中で、家族や知り合いの方々とお茶とお菓子を囲みながら団欒する、ゆったりとした時間の過ごし方の重要さを改めて実感させられました。機械や大量生産ではない、一つ一つ手作りされたお菓子をじっくり味わってみませんか?


取材を終えて

ヒスイ羊かんの綺麗な色合い、独特な食感にはいつも魅せられています。この商品が生まれるまでには、すごくたくさんの苦労があったのだと初めて知りました。中でも、ヒスイとの一期一会を商品でも再現したいという想いがすごく素敵でした。今後ヒスイ羊かんだけでなく、大むら菓子舗さんで作られたお菓子に出会った時には、大村さんのお顔を思い浮かべつつ、家族や友人との会話を楽しみながら頂きたいなと思います。


終わりに

今回は大村さんが職人として持っておられる想いについて紹介しましたが、いかがだったでしょうか?職人魂溢れる想いに感動された方もおられるのではないでしょうか。少しでも、ヒスイ羊かんや大村菓子舗さんについて興味を持っていただけたら嬉しいですし、ぜひ商品を見かけた際はお手にとってみてくださいね!これで今回のシリーズは終了です。また次回お会いしましょう!


ご協力いただいた方々
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大むら菓子舗
〒939-0742 富山県下新川郡朝日町沼保288
TEL/0765-82-0422 FAX/0765-82-2230
HP:https://www.oomurakashiho.com/
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一般社団法人朝日町観光協会
〒939-0744 富山県下新川郡朝日町平柳688
TEL/0765-83-2780 FAX/0765-83-2781
HP : https://www.asahi-tabi.com/
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