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法務の語り酒シリーズ?『スタッフの評価は納期がすべて』と言われたこと、それ以来、大事にしていること

お疲れさまです、法務の村井です。

お酒を呑みすぎてしまったので(?)、今日は気楽に『法務の語り酒シリーズ』の第一弾!として、『私の仕事人生を変えたひと言』をご紹介したいと思います。(「誰が興味あんねん!」という声が早くも聞こえてくるので、シリーズ化のハードルは極めて高いことでしょう)。

 PROFILE 

村井 結(むらい ゆい)
2010年リクルートに新卒で入社し、約10年間勤務。同社の営業・経営管理部門を経て、法務部門のマネジャーとして事業法務全般、M&Aの推進および法務業務のIT化へも挑戦する。2019年7月にマネーフォワードに入社。事業法務全般やM&Aに加えコーポレート法務にも携わるとともに、2020年6月よりマネーフォワードシンカで法務を専門としたキャリアアドバイザーを務める。 私生活では、夫の単身赴任に伴い、保育園児と2人3脚での暮らしを継続奮闘中。   

『スタッフの評価は納期だけ、それがすべて』

これは、私が2~3年目のまだ青かりし頃、コーポレートスタッフの評価について、営業部門の目標数値ような定量指標がないため不明瞭になりやすいといった趣旨の話をしていたときに、とある方に言われたことです。
結局、この方とは一緒に仕事をさせていただくことも、今なおそう思っていらっしゃっているのかも、当時とて本心だったのかも(生意気そうな私を諫めるために放った言葉だったかも知れません)、分かりません。ただ、今もはっきりと覚えていて、結果としてすてきな気づきをくださった言葉なので、栄えある(あるわけがない)第一弾として紹介をさせていただきました。

当時、これを聞いたときは「こんな人の下では働きたくない」と思ったものですが、さらに考えると、法務以外の人に、日々の業務の中で納期以外に何を評価してもらえるのか?と考えると、ほとんどそのような機会はないことに気づきました。

納期は信頼の土台、スピード>正確性の場合もある

実際には、法令調査、法令手続き、契約書作成、紛争対応などの法務コア業務をリスク判断も含めて法的に問題なく遂行できること、これは法務の仕事においては核だと思いますが、これを法務以外の部門の方が「質が高い/低い」を判断するのは極めて難しいと思います。恐らく「正しいか/そうではないか」の判断も通常できないと思います。判断できるのであれば、そもそも法務に相談していない、とも言えますね。これは、法務が特別ということではなく、法務以外のスタッフ部門の多くは概ね同じことが言えると思います

そうすると、結局、「納期以外に評価はない」というのは言い方は極端であれ、一理、いや五理くらいはあるのではないかと思いました。心の中では「この契約書、完璧」と舌なめずりするような気分のときもあります(笑)が、誰に分かってもらえるものではなく、一時的には、納期だけが分かりやすく相手の信頼を勝ち得もするし、逆に失う要因にもなるということです

場合によっては、品質よりもspeedが求められることもあると思います。これはミスが致命的となりやすい法務にとっては試練の時です。ですが、こういうときに、品質にこだわって納期(単に決めた納期ではなく事業や会社の状況を考えたときに必要なタイミング)を守れないのはご法度。相手や会社が置かれている状況を見極めて、品質とスピードのバランスを案件毎に調整していくのも、法務の腕の見せ所かな、と今では思っていますし、スケジューリングは以前にも増して大事にするようになりました。
これは、とりあえず枝豆と麦酒!の気分なのか、丁寧につくられたおつまみとこだわりの日本酒を呑みたい気分なのか、それによって取る行動も変わるじゃないか、ということと一緒なのかと思っています。この例え、分かりやすいようで全く何も説明していない気もしますね(笑)。

ほんとの腕の見せ所✨

しかし、こう書いてしまうと、納期だけ守っていればよいのか!と急に楽しくない仕事になっちゃいますね。私は、あくまで、納期は信頼の土台、最初のとっかかりでしかないと思っています。そういう意味では『スタッフの評価は納期だけ、それがすべて』と私自身は思ってはいません。お伝えしたかったのは、そう考える人がいること、品質が分かりにくい法務のような仕事では特に納期というものが大事になりうることを学んだ、ということです

それでは最後に、法務の楽しい話を。
法務の仕事をしていらっしゃる方にとって、楽しいときっていつですか?もしくは、法務以外の仕事をしていらっしゃる方にとって、法務って頼りになるな~と思ったときはいつでしたか?
「まんまやないか!」と突っ込まれそうですが、ぜひ、聞いてみたいです。法務の仕事って、細かくてつまらなさそうというイメージをお持ちの方も結構多いのではないかと思っています。私も新卒で配属になったときから2年目になるまでの間は、本当につまらなかったです。金曜にお酒を飲むことだけを楽しみに生きていました。あ、それは今もあまり変わりありませんね。笑

そんな私ですが、今となっては、退屈で仕方のなかった契約書を作っている瞬間も、なかなかに楽しい時間となってきました。自己満足の塊のような完璧な契約書が仕上がった瞬間の高揚や、契約交渉の場面の緊張感もたまりません。「敵に回したくない法務」と言われてみたい!
法律を前提に「この方法ならどうか」と議論している瞬間も、わくわくします。そして調べ抜いて考え抜いて「どや!」と広げた意見に、鋭い突っ込みが入り「はっ!」となる瞬間も大好物です。脇汗がとんでもないことになりますが。
普段は受け身な法務が法務発で企画・発信できたときもうれしいですね。高い緊張感と非日常感の中で、M&A案件を推進するのも、刺激的!前回のnoteでご紹介した、経営判断に関わる瞬間というのも、法務ならではの醍醐味ではないかと思います。

あれもやりたい!これもやりたい!そして乾杯したい!人手が足りない!

これを読んでくださって、奇特にも、法務の仕事って楽しそうかも?もっと面白い仕事がしたい!と思った方がいらっしゃいましたら、ぜひご連絡ください!マネーフォワードの法務で一緒に働いてくださる方も絶賛募集中です!



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