1月の全短歌⑨81〜90《終》
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使ってない花瓶に花を生けたとき生まれた時間がとても優しい
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わたくしを射止めたいならかぷかぷと笑ってみせよと浅瀬の君は
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今日の日を始めましょうかと待っている朝食ジャパンのスタメンたちが
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ぐるぐるとまわしてみるわ乾電池まだ今日の日を動かしてたい
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天国の階段昇るだけじゃなく降りてくる子がいるかもしれない
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本日の作品発表いたします、見上げた空の美術館にて
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捨て方を教えてあげると夜空では誰かの悩み掃くほうき星
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千切りが億万切りになるくらい刻み続けるもやの時間を
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頂上に上ったけれどなにもなく下る坂道咲いている花
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超えなくていいので憧れていますスノードームに入れることを
1月の全短歌、全90首でした!