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毎日超短話184「教科書」

引っ越しの荷物をまとめていると、押し入れの奥から古い教科書が出てきた。

教科書が「覚えてる?」と聞いてくるので、「忘れちゃったよ」と返事をする。

「あんなに好きだと言ってくれたのにね」

申し訳なくなって、その夜は徹夜で勉強することになった。

やっぱり好きだったと思い出しながら。


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