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毎日超短話288「ライク・ア・ローリング・ストーン」

転がってきた石が、とてもきれい。手に取ると、ピカピカに光っていて、まるで宝石みたい。

「君に拾われるとはな」と石は言った。その声に聞き覚えがあって、わたしは「あのときの」と思わず返した。この石がまだ若かった頃、石はわたしをナンパしたのだった。なんか尖っていたから、わたしは知らんぷりしたけれど。

「ずいぶん、まるくなったのね」
「転がり続けてきたから」
「余計なものがなくて、きれいだよ」

照れ笑いする石を、バッグにしまった。

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