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毎日超短話477「除夜の鐘」

除夜の鐘が仕事を終えて、ひと息つく。毎年撞きに来てくれるあのひとが、今年は来てくれなかったと淋しく思っていると、まだ仕事をしている遠くの鐘が聞こえてきた。あ、あのひとが撞いてる。よかったよりも、やっぱり淋しいと思ってしまった除夜の鐘は、自らボーンと一つ鳴らす。星が一つ消えて、今日が始まる。


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