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人間関係のモヤモヤには「事実と推測」が入り混じっている

ずっと味噌の匂いがするなぁなんて思っていたら、
着ていたニットの肘の部分に朝食の味噌汁がしみ込んでいて、かれこれ1時間ほど気づかなかった私です。こんにちは。


現職でのマネジメントに関する相談をこっそりしています。
違う部署の副部長2名に加え、その上司の部長との1on1があらたに始まりました。副部長2名が、上司である部長も受けた方がいいということで始まりました。まとめて面倒見ましょう。

この記事では上記副部長2名と3人で行っている1on1on1の中から事例紹介します。

要因分析に「本能の4タイプ」を使っていますので、以下を参考ください。



副部長Aさんのお話

Aさん(注目型)は最近ゴルフを始めたので、アイスブレイクを兼ねてゴルフの話から始まりました。

A:なかなかうまく行かないので、レッスンを受けるべきか、youtubeなどを見ていても、みんな言っていることが違ったり、誰の話を聴いたらいいかわからなくなってきています。

20240124_1on1on1より

いろいろ見てしまって、どれも良いなと。それなりに理由があるし、自分に当てはまるようにも思う。でも、あっちでは〇〇と言ってて、こっちでは△△って言ってるなぁ。どっちなんだ?ってなりますよね。
僕は、まず出球(スライスなのか、プッシュアウトとか)の性質を知ることと、その球が出る理由をまず知るようにします。そのあと、それを改善するための練習方法を見るようにしてますね。

僕のリアルなゴルフ動画の見方


A:ゴルフ動画と同様に、後輩への指導の仕方の勉強などをしていてもいろいろな意見があって、どれを参考にしていいのか難しく感じる。部下のaさんに対する指導の仕方でも、細かく介入すると「指示待ち」になってしまうので、なるべく考えさせるようにしたいと思っています。だけどaさんからは「ある程度のことを言ってはくれるけれど、最終的に指示をくれません。いろいろと学ぶタイミングなので、今は逐一言ってほしいです」と苦情というか、意見を受けた。
でもね、逆の立場だったら僕は細かく言われたらいやなんだよなぁ。

20240124_1on1on1より


アイスブレイクの日常会話、ゴルフの話題から、自然と仕事の悩み相談するシームレスな流れ、スバラシイですね!
なるほど、部下への指示についてですね。
その前に1つ気になったのですが・・・

リアルな僕の感想!


まず、一旦考えてみましょう


自分の過去の経験や、勉強熱心なAさんは一般論(教科書、自己啓発本、youtubeなど)から、「部下には成長を促す指示の出し方が良いだろう」という考えにAさんは至っています。なぜなら、「指示待ち人間は良くない」、「細かく教えてしまうと、指示待ち人間が出来上がってしまう」という考えからのモノでした。

自ら考えて、行動できるビジネスマンになってほしいと思っています。
いわゆる「自律(自立ではない)」ですね。


ちなみに、部下のaさんは「理想型」です。
今回の件は注目型上司と理想型部下らしいのかなと思ったりします。


https://four-types.appspot.com/About4types.html#king

恐らく、Aさんはaさんに「細かく言うと嫌われてしまうのではないか」と思っています。aさんは「やるべきことはしっかりやりたい、失敗したくない」と思っているかもしれません。

法則型の僕からすると、そもそも「何の具体例もないなぁ」と思っていました。いや、ディスっているわけじゃなくてね。注目型と理想型だけだと、抽象的な話が多くて、フワッとしてて、何も決まらずに終わることが多いです。(これは言わない約束だ)

指令型と法則型がいるとこうはなりにくい。
指令型はとにかく動きます。任務を遂行します。困ったときはおそらく、指示をくださいと逐一いうでしょう。
法則型は理由さえあればやります。なので、理由を問います。理由さえ納得できれば、自律的に遂行できます。


逐一感がそろっていないのでは?

逐一って何ですか?どんな具合でしょうか?
Aさんが思っている(いやだなって思う)逐一と
aさんの逐一って同じくらいですか?
aさんがどんなタイミングで困って、どれくらい悩んで、
声掛けしてほしいと思う逐一感
ってどれくらいなんでしょうかね?

一度、Aさんはaさんに逐一進捗確認してみるといいと思います。
多分、足りないとaさんは言うと思います。

それくらい、「逐一」という言葉には幅があると思います。
今回、Aさんが思っている「介入しすぎ」、「成長しない」、
「指示待ちになる」って言うのは、Aさんの中だけの主観ですよね?
一般論的には正しいと思います。
介入しすぎることで指示待ち人間が生まれることは間違いないと思います。
だけど、今回はAさんとaさんという個別の案件であり、「介入しすぎ」と感じるのは一般論ではなく、Aさんとaさんのこと。

勉強した「介入しすぎてはいけない」には、介入しすぎのラインなんて書いてなかったのではないですか?
週一回じゃ多いとか、
具体的に書いてありましたか?

「多い」と感じているのは
Aさんの勝手にな思い込みの可能性はありませんか?

リアルな僕の問いと回答

いや、確かにそうだけど、多すぎるとうっとおしいでしょ?

20240124_1on1on1より

はい、多すぎたらうっとおしいです。
じゃあ確認してみたらどうですか?「介入頻度は多いですか?」って。
何事も、確認しないで判断してはいけません。
これもPDCAです。
フィードバックを受ければいいじゃないですか。
勝手に判断していませんか?

僕のダメ押し


人によって説明が違うと同じように、人によって受け取り方は違うということ

ゴルフ動画もそうですが、いろんな人がいろいろな説明をしています。それによって改善する人もいれば、悪化する人もいます。

法則型の僕が思っていることですが、「起こっている現象を正確にとらえる」ことにチカラを注ぎます。

例えばスライス。スライスとは右利きのひとが右に大きく曲がることを言います。でも同じ右に曲がるでも何種類もあって、例えば「まっすぐ出て右に曲がる」のか、「まっすぐ右に飛び出してしまう」のか、という分析をちゃんとすること。それぞれで対処法が異なるからです。
事実・現象と、推測・思い込みを分けることを考えます。


人が成長するには時間がかかる。だから成長と時間はトレードオフだ。

それはそうだ!と思う人も多いと思います。
ただね、言いたいのは「時間がかかる」と思っている時間感覚というのは人それぞれだということ。

それでは時間がかかりすぎるよ!という言葉に対して、
ある人は「一年くらい」を想定している場合もあれば、「〇〇が出来るまで」という成長の内容の方を思い浮かべることだってあると思います。

だからなるべく客観的な数字を置く方が良いと言われています。
特に「いつまで」を明確にすること。

全ては、憶測の中で勝手に印象だけで話をしているとすれ違いが起こるということ。

もう一回言っておくか、
「起こっている現象を正確にとらえる」
「事実・現象と、推測・思い込みを分ける」

これがとても大事だ。




副部長Bさんのお話

「これがとても大事だ」って書いて、思っちゃったから仕方がない。
大事マンブラザーズバンドの「それが大事」をカラオケで入れる人いるけど、最後どんなけループするかちゃんと考えて入れような!(思っているより長いんよ)


Bさんは指令型で、前回の記事のBさんと同一人物

前回のアドバイスからまだ1on1のような対話は十分できていないけれど、その基礎となる会話を意識的にするようにしてきました。何かしらの成長を促すような話はできていませんが、今後徐々に互いの成長につながるような対話が出来ていけばよいと思っています。

20240124_1on1on1より

確かに突然「対話」は成立しませんから、そのアプローチで大丈夫だと思います。まずは会話から意識するようにしましょう。それから徐々に将来の自分や成長に関して互いに開示しあい、関係性を作っていけるといいですね。

僕の返答

続けてBさん

さて今日は別の部下cさんについて相談があって、
cさんが作る報告書が酷いというか、理解できないというか、改善できなくて困っています。特に5W1Hが毎回意識されていなくて、何を書いているのか全然わからないです。ただ、話を聴くとよく解るというか、すごくいろんなことを考えていて、とても優秀だと思うのですが、報告書を書いてもらうと上記のような有様です。
報告のトレーニングが必要だと思ったので、日々の仕事を日報としてまとめる依頼をすることにしました。前回のアドバイスでもあったように理由が必要かと思ったので、「今後も事務作業をしていく上で必要なスキルになるのでトレーニングとして、週報(日報)の作成してほしい」とお願いしました。
でも、全然改善されなくて、困っております。

20240124_1on1on1より

指令型なので、状況を具体的に話をしてくれますね。
また前回のアドバイスをきっちりと理解し着実に実行してくれていますね!
今回の部下cさんは「理想型」です。

cさんは理想型なので、前回の法則型の部下の方とは違うのかなと思います。そこまで理由付けは必要ないですが、理由の説明は基本的にするべきなので、(指令型なのに理由をちゃんと説明できて)
とても良いことだと思います。ですが…

まずは良いと思った点を認めていこう!

まず、一旦考えてみましょう

前回の1on1を受けて、
Bさんは
「自分はあまり仕事の説明や理由付けをしなくても仕事を引き受けがち」
「それを相手にも同じように押し付けがち」

という自分自身のこと知り、それが行動に現れてはいるようです。
しかし相手がどんなタイプか?までは配慮に至っていないようです。
基本、「自分が!」という指令型の面が出ているのかと思います。その結果、他人(部下のcさん)が何タイプだったか?という点については抜けている可能性があります。

具体的に、いろいろと試しているようだったので、
ここでは「問い」で相手から引き出すコーチングではなく、
軽くティーチングをすることにしました。

cさん自身から会話を通じてうまく引き出すことが出来るが、文章化が不得意ということですね。脳機能として、言語(口頭、音、発声)をつかさどる部分と文字化する部分が違う可能性があります。脳科学者じゃないのでわからないですが、そういう可能性はあるかもしれないという話です。もしかすると苦手なことをさせていると感じ取られているかもしれません。
cさんへの日報はどんなフォームで書いてもらっていますか?おそらくフリーで渡しているのではないでしょうか?
そして、Aさんにも同じ話をしましたが、ガチガチのフォームに入力させる方法を取るとcさんは「やらされている」とか、「不快に思う」かもしれない…と思っていませんか?

僕からの回答は科学的根拠はないけれど、否定できなそうな可能性の話はします。


その通りで、なるべくフリーに書いてもらうように指示しました。
Aさんと同じで、成長してほしいという気持ちがありました。
型を設けるのは相手の成長を妨げると思っていましたし、逆にそうされたら「そこまでしなくてもいい」だったり、自分だったら「嫌だなぁ」とか、そんなことまでされないとできないと思われていると感じてしまいます。

20240124_1on1on1より


確かに僕だったら、型を設けると「縛られる」と感じます。
だけど、cさんはどう思うのか聴いていませんよね?
なぜ、聴いてもいないのに「きっと嫌だろうな」と思い、報告の型を渡してみるという行動に至れなかったか考えてみましょう。
Bさんとcさんの間に、実際に嫌だと思う人は居ましたか?
それ、勝手に判断しちゃってませんか?

僕からの回答


翌日のフォロー

Bさんには参考になりそうな報告書の型を「これ使ってみてください」と渡してみました。

5w1Hが…というのに対して、フォーマットを使ってみては?という話題の件ですが、添付資料のp.5のように穴埋め文章を作ってあげるとやりやすいと思います。
こういった型で、穴埋め文章にしてあげるのがまずは良いかなと思います。
cさんは頭の中では解っているし、口頭なら出来るけど、テキスト化する能力を補助するのに役に立つと思います。
穴埋めじゃなくても、p.6のように日報の項目を作ってあげる手もあると思います。なるべくフリーで記載させないことが重要です。
言われた通りにやっているつもりなのに、ダメ出しをされるというのは苦痛です。まずは必要なことを書き落とすトレーニングから始めるとよいと思います。

僕からのフォローメール内容


するとBさんから

ありがとうございます!
フレームワークをすることで窮屈さを感じさせてしまうと思い控えていましたが、経過を見ているとゆうゆうさんがおっしゃる通りフレームワークを行い認知してもらったほうが良いと感じました。本人と話をしてみて、取り入れさせて頂きたいと思います。

Bさんからのメール

 「窮屈さを感じさせてしまうかも」という配慮はとても大事なことです。ただ、「窮屈に思うかどうか」はBさんの推測であって、
事実ではありません。
こういうやり方をしてみてはどうか?それについてどう思うか?を
相手に確認してみるのが良いと思います。
cさんは理想型なので、理由の説明を細かくする必要はないと思います。

僕からの返信

価値観を押し付けてしまうことになりますね。こんなんどお?って聞いて、相手の反応を見ることが大切ですね。
昔から、この言動をすると相手はどう思うのだろうと考えてしまい、しないでやり過ごすことが多かったです。まずは、行動ですね。

Bさんの返信

やり過ごしていいコトは、やらなくてもいいコトなんですが、
仕事になるとそうも言ってられませんからね。
それでも心配なら、後でAさん経由とかで聞いてみてもらうといいかもしれませんよ😁
仲間や信頼って、こういう時にあるんだと思うんだよな。

僕からの返信

やり取りの中に入っていたAさんから

いつでも聞きますよ〜
文字化することで頭の整理がつきますしね。
cさんがそれ(文字化)をうまく学んでくれると、助かります。
また(目標管理上でも)良い評価を付けやすい。
頑張っているのは分かっているのに、そういう印象というか失点がいつももったいないんだよ。

Aさんからの返信


人間関係のモヤモヤには「事実と推測」が入り混じっている


なんかうまく行かない人間関係、どうしても在りますよね。

今回の重要なポイントとして、
「起こっている現象を正確にとらえる」
「事実・現象と、推測・思い込みを分ける」
「やってみて感想(リアクション)を聴く」

人間関係のモヤモヤの中には
推測によって「行動に移す前にすでに尻込みしている」ことがあります。

そして、日本のビジネス界隈には30年どころか
”日本人らしさ”として残っている事なのかもしれません。

海外の、いろんな言語、いろんな人種がまじりあう中では、全く想像できない行動や発言があるので、「憶測で話をせず素直に聞く」ことがトラブルを防ぐことに繋がっていたと思います。

日本人は良くも悪くもそういった混じり合いが少なく、人々の行動や考えがある程度予想できてしまう。それが、現代のビジネスシーンでは足を引っ張っている状態になっているように感じます。

それは僕たちnoteの中でも起こっているように感じます。
偶然、友達の二人が関連しあった記事を書いてくれました。

いや、ほんと偶然です。
たまたまテーマが重なっていただけ。


嫌だなって思っているかもしれない。
フォローを外されたのは僕の何か失言があったのかもしれない。

言われてもいない「かもしれない」に気を病む。


人間関係のモヤモヤの中には事実と推測が入り混じっている。
そう思いませんか?


最後まで読んでいただきありがとうございました。
ありがとう、オリゴ糖




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