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「辞めちまえ」と言う人がいるのもダイバーシティ(多様性)?混乱しないために

ある会社で、パワハラに関する大きなトラブルがありました。トラブルのきっかけは「SNSの使用ルールに関する指導の言い方」でした。社員のAさんのSNSの投稿について、Aさんの上司Bさんがこの投稿は問題だとみなし、「すぐ削除しろ」と指導し、Aさんが「投稿したことには自分なりの考えがある」(投稿の内容は、Aさんが会社で厳しい指導をされ「何のために生きているのか分からない」と思い、そのような内容で投稿した)と削除を拒んだところ、「ルールが守れないなら辞めちまえ」と発言した、ということでした。Aさんは、「強引な指導に深く傷いた」と言い、心療内科に通い始めたほどでした。社内で話し合われた結果、Aさんは問題となった投稿を削除し、今後SNSの使用を制限されました。一方でBさんは今後こういうことがないように、と注意されました。

この会社はダイバーシティ&インクルージョン(多様な人材を受け入れること)や社会貢献を謳い、Aさんもそのような会社に入社できたことを喜んでいました。Aさんは、仕事で結果を出していくことを通して多様性理解を広げていくという気持ちを強く持っていました。それだけにAさんは大変ショックを受けていました。Aさんはこのトラブルがあってから1年後に退職していきました。(Aさんの家族も「そんなつらいことがあったなら無理に続けなくていい」とAさんにアドバイスしていました)Aさんは退職するとき、私には「でも円満退職ですから。新たな道への転身です」と言ってきましたが、果たして円満退職という言葉の通り受け取っていいのかと思いました。一方でBさんは現在もこの会社で指導的立場にいます。

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