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直線と形式

芸術家の言葉に、はっとさせられることがあり、たまにメモをとって残している。

「直線は人間性の崩壊をまねく。」

「才能がなくなると、形式が始まる。」

前者はフンデルトヴァッサー、後者はリーバーマンの言葉で、分かるような分からないような、でも確かにそうなのかもしれないなあ、と私は少し混乱しながら、納得する。

曲線のない世界なんて想像できないし、したくない。直線ばかりじゃ怖すぎる。それに、才能があると、形式に囚われず自由なんだろうな。共鳴できる感覚を言葉にして目の前に置いてもらえると心地がいいです。

ちなみに、最近読んだ川上未映子さんのエッセイ集『発光地帯』の文体も、いわゆるオーソドックスな規範や形式から威勢よくはみ出していて愉快な書でした。たとえば、文が句点ではなく読点で終わって( 終わらず? )、そのまま次の段落に進んだりしていて。

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