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寺嶋由芙オフィシャルインタビュー①「日本よ、これがアイドルだ」

さて、第1回目のインタビューは、ラジオとライムスター・宇多丸さんを敬愛する、たわわちゃんです。

本日は、貴重な機会をありがとうございます。今回、インタビューが初めてなので、僕が敬愛するRHYMESTERの宇多丸さんのタランティーノへのインタビューとか、木村拓哉さんへのインタビューとかを事前に聞いて、インタビューの極意は何なんだっていうのをちゃんと学んできた上で、今回このインタビューの準備してきたつもりなので…

寺嶋:タランティーノだと思ってください(笑)

答えづらい質問とかもあるかもしれないんですけど、

寺嶋:はい。わかりました(笑)

最初の質問から、ちょっと答えづらいかもしれないですけど、

寺嶋:はいどうぞ。

好きな色は何ですか?

寺嶋:ピンクが好きなんですけど、アイドルのときは青をもらうことが多いので、持ち物とかは、ピンクが多いけど、マインドは、青で生きてる感じです。

ありがとうございます。冗談はさておき(笑)、今回「サバイバル・レディ」っていうタイトルを初めて聞いたときに、今の時代にあった、いわゆる女性のエンパワーメントとか叫ばれるこの時代に、凄く良いタイトルだなって思ったんです。このタイトルはトミヤマ(ユキコ)先生からですか?

寺嶋:トミヤマ先生から最初、“サバイバル・ガール”ってもらって、ただ、“サバイバルガール”は、他の人が使ってると。

そうなんですね。

寺嶋:ナカグロの「・」を入れればちょっと差別化できるけど、どうしましょうみたいなことをトミヤマ先生に言われて、じゃあ、“ガール”じゃなくて“レディ”だったらいけるのではっていうことを、2人で話をして、自分も“ガール”っていう年齢じゃないかなっていうのもあるし、トミヤマ先生から見たら私はいつまでも教え子だから、“ガール”って思ってくれてたんだろうけど、" ガール”というよりは、ひとつお姉さんになりたいし、ジェーン・スーさんの「貴様いつまで女子でいるつもりだ問題」の話とかを2人でして、レディな心持ちになりまして、"レディ”におさまりました。

率直にその「サバイバル・レディ」っていう言葉を初めて聞いたときに、どう思われたかっていうのを教えてください。

寺嶋:ちょっと笑いました。いい意味でめちゃくちゃダサイと思って、でも、上原子さんのメロも最初からベタベタな感じだったし、そこに、「サバイバル・レディ」っていうタイトルと歌詞がのることで、とても大人の遊び感が出てきたというか、わかってやってる楽しさみたいなのが生まれて、いいなと思ったし、つけたときは、「自分のアイドル人生を、サバイバルって思ってもらえたのかな」って思って嬉しかったけど、よく考えたら今コロナ禍でどなたもサバイバルしてるから、共感してくれる人が多いんじゃないかなと思って、どんどんしっくりきました。

確かにそうですね。僕、個人的にトミヤマ先生と付き合いがあって、それでトミヤマ先生に「ありがとうございます」ってメール送った時に、トミヤマ先生から、「30代の寺嶋は“スポ根”だ」っていうのをもらって。でも、なんかスポ根っていう感覚が、このサバイバル・レディにぴったりきて、それで曲聞いたときにやっぱなんか凄く良いタイトルだなって、また改めて思った感じはありました。
つんく♂さんのnoteに「サバイバル・レディ」の作詞に挑戦したけど、言いたいことがまとめきれなくて、トミヤマ先生にちょっと手伝ってもらったみたいな感じの文章を読んで、それを読んだときに、寺嶋さんとトミヤマ先生の関係性がめちゃくちゃ良い関係だなと思いまして。率直にそのトミヤマ先生って寺嶋さんにとってどういう存在ですか?

寺嶋:でも本当に、自分の中の、「どうしていいかわからないけど、絶対これおかしい気がする!」みたいなことをちゃんと論理立てて考える道筋をくれた人なので。大学3年生のときもそうだし、それ以降もそうだけど。そうやって、知識を得たりとか、誰かに教えてもらったりしながら、分けて考えればわかるようになっている、とか。別に私は会社員とかじゃないから、女性社員が悩んでる問題は関係ないって思ってたけど、でもトミヤマ先生の講義を受けたら、女性社員が悩んでることから抽出した悩みも、実は私も持っていた!みたいな、その普遍的なものを見つけるやり方を教えてくれた人みたいなところがあるので、今でもすごい尊敬しているし。そういう一面も尊敬してるけど、なんか楽しそうじゃないですか、これがすごい素敵だなって。

はい。なんか僕もお世話になってるときにトミヤマ先生がこういうことを教えてくれるんじゃないかなと思って、頼ったりとかしてたらもう、僕も関係ないんですけど、トミヤマ先生のことを、そろそろ恩師って呼んじゃおうと思ってるくらい、僕も尊敬してる人なんで。

ゆっふぃーさんのアルバム、『わたしになる』とか、『きみが散る』とかもそうだったんですけど、アルバムの7曲目と8曲目に、チャレンジングな楽曲を持ってきてるというか、『わたしになる』なら、「いやはや ふぃ~りんぐ」と「ゆるキャラ舞踏会」、『きみが散る』だったら「終点、ワ・タ・シ。」と「夏’n ON-DO」、今回『サバイバル・レディ』は、「Best Honey」と「Last Cinderella」。コンセプトがありながらも、チャレンジングな曲を持ってきてるっていうのは、やっぱり意識的に配置してる感じはあるのですか?

寺嶋:それはですね、松浦亜弥のファーストアルバムの曲順を見ていただくと

そうなんですね!やばっ(笑)

寺嶋:『ファーストKISS』というアルバムがありまして、その曲順が収録曲の7曲目が「LOVE涙色」で、8曲「そう言えば」って私の一番好き曲なんですよ。アルバムの7、8曲目、特に、8曲目に、(好きな曲を)持ってきたくなっちゃう癖があって。

すげえ!

寺嶋:狙ってなくても、今回、サバイバル・レディ」の曲順番バーっと並べて、どの子が8曲目になったかなと思ったら、「Last Cinderella」がいたから。多分そういう何か、癖があるんだなと思います。

それは何かちょっと聞けてありがたいです。ずっと思っていたことだったんです。

寺嶋:8曲目にいい曲がくるといいアルバム、っていう思い込みがあります。

今回でいうと、「Best Honey」とか「Last Cinderella」とかもそうなんですけど、、僕らみたいな楽曲にうるさいタイプのオタクをちゃんと殺しにかかってるような楽曲を用意してくれてるじゃないですか。それで僕らみたいな楽曲にうるさいタイプのオタクがプレッシャーになったりとかはありますか?

寺嶋:全然プレッシャーになってない。そういう楽曲派を自称する人たちって、発信力がある人が多いから。SNSにすごい細かく書いくれたりとか、そういう人たち同士で情報をお互いから得るじゃない。例えば、たわわちゃんのお友達はきっとそういう人が多いし、みたいなことで、その界隈でちゃんと広がっていくから、ありがたくて。もちろん顔がかわいいとか、声が好きとかいろんな要素で好きになってほしいけど、楽曲派という人たちのコミュニティにちゃんと私の名前が伝わってることはありがたいなと思っています。

確かに。ラジオリスナーとかそうですね。

寺嶋:そういう人が、照れずにライブにともっと来てくれるようになるといいなとは思います。

「仮縫いのドレス」について、以前、加茂啓太郎さんがA&Mサウンドを狙ったというツイートされていまして。それで僕、正直A&Mサウンドというのが、よくわかってなくて、調べたらカーペンターズとかがそれに当たるみたいな感じのことを書かれてあって、それでカーペンターズとか聞いたら、ああなるほど!みたいに思って。カーペンターズって、何か語り掛けるような歌い方じゃないですか。
そういう感じで「仮縫いのドレス」を歌うときに意識されて歌われたりとか、そういうことはありますか?

寺嶋:そのカーペンターズっていうの、私も最初に聞いてて、とはいえ「学校へ行こう」の曲ぐらいしか知らなくて、参考にできたかわからないけど、なんかそういうちょっと優しい感じというか、聴いてて邪魔にならない感じっていうか、何かしながら聴いてたり、BGMのような存在感がいいんだろうなっていう。「仮縫いのドレス」がめちゃくちゃめちゃくちゃ好きなので、めっちゃ練習していったら、演歌みたいになっちゃって。そしたら、山川(恵津子)さんに、「頑張って歌いすぎだからもっと力抜いてほしい」と言われて、レコーディング何回も撮ったんだけど、最終的に使われたテイクはすごい最初の方に録ったテイク。私、いつも最後の方が声が良くなるので、いつも、後半のテイクが使われがちだけど、全開になるより前のテイクが採用されているので、その力の抜き加減を、狙ってできるようになったらいいんだろうなって思う。

山川恵津子さん、僕、知識として全然なかったんですけど、中島愛さんという声優さんの本(「音楽が教えてくれたこと」甲斐みのり、中島愛)にですね、「少し背伸びをした女性になれた感覚になる」って書かれてあって、それで、「みんな迷子」とか、「仮縫いのドレス」を聞いたときに、これからの寺嶋さんの行くべき道をちゃんと示してくれているのかなと思って。山川さんと出会ったことによって、今後どういう感じになりたいかとか、ビジョンが見えてきたりとかはありますか?

寺嶋:山川さんのアレンジとかメロディーが似合う人になりたいなということを思わせてくれる方で。すごく綺麗で、凛としている音というか。松井さんの歌詞や、中田さんのメロディも相まってなんだけど、アイドルとしてすごいあるべき姿を、可愛くて可憐で、でもピンとして、親しみやすいんだけど触っちゃいけないみたいな、すごい良い距離感があるアレンジだなと思っています。あと、本当にいるかいないかちょっとわからない音っていうか。その感じが好きです。

すごい。じゃあ、もう1曲、新曲の「冬みたい、夏なのに。」。にゃんぞぬデシさんの曲で。以前、にゃんぞぬ​デシさんがインタビューで、夢を三つ言っていまして、それが「ROCK IN JAPAN FES.のGRASS STAGEに7年連続で立つこと」と、「音楽で稼いだお金で1軒家を建てること」と、もう1個に「楽曲を提供すること」って言っていたんですよね。にゃんぞぬ​デシさんとゆっふぃーさん、出会って結構経つじゃないですか。このタイミングで、にゃんぞぬ​デシさんに頼んだのは、何か理由とかはあったりとかする感じですか?

寺嶋:加茂さんがこれはとっても前のめりだったんだけど、前にもデシちゃん(にゃんぞぬ​デシ)からデモをもらってて、別にリリースに向けてっていうよりは、由芙ちゃんに曲をかきました!って持ってきてくれてて。いつか実現させたいなと思ってたんだけど、なかなかちょっとかなわず。今回のアルバムで、初めてご一緒する作家さんがいっぱい増えるといいなっていうのもあって、デシちゃんも入れましょうっていうのもしっくりきたし、前からお友達だけど、たまたま1回ご飯食べに行ったんです。お互いなんかいろいろバーッて喋って、なんかすごく気が合うなあっていうのがわかり、それを加茂さんが、知ってるかどうか知らないけど、そういうこともあって、あの曲を作るにあたって、いろんな意見を言い合える関係が出来てからの、これだったんで良かったな確かそういうこと。

「君も好きだったんね、夏」にの歌詞に関して、僕なり考察してみた結果がありまして、RHYMESTERに「フラッシュバック、夏。」って曲があるんです。それで僕的には同一のテーマを歌っているような感じがしまして。宇多丸さんが以前「フラッシュバック、夏。」についておっしゃっていたのが、「(夏は)人生における若さだったりとか、生命力の象徴だ」みたいな。だから夏はキラキラしているし、思い出もいっぱいあるしみたいな。それで「君も好きだったんだね、夏」も同じテーマを歌われてるような気がしたときに、「君も好きだったんだね、夏」おける夏っていうのが、”アイドルを一生懸命追っかけている時期”のような気がしたんです。そう考えたときに、もしかしたらこの曲は“いなくなったオタクたちの讃歌”みたいな感じの曲を、ゆっふぃーさん歌いたいんじゃないかなと思っていまして、その辺どうですかっていうのを聞きたかったんですが。

寺嶋:いなくなったオタクっていうよりは、縁起が悪いこと言ってるんですけど、私がいなくなった後、の気持ちで書きました。自分の意思で他界したオタクが、あの頃あの子のことを追いかけたなっていうふうに取ってくれても全然いいし。ただ私としては、私か、あるいはそのヲタクに対しての推しがいなくなった後、去年のTIFを思い出して聴く、みたいな。ていうのは(ヤマモト)ショウさんとも最初に言ってて、そのときにやめるとかやめないとか話があったわけじゃないんだけど、なんか、「この夏を一緒に楽しもうぜ!」みたいな曲はいっぱいあるじゃないですか。「恋の大三角関係」も、その夏のド真ん中で、キュルっと恋する曲だったから、そうじゃない角度の夏があった方がいいなと思ったときに、推しがいなくなったオタクの気持ち。それはもしかして、たわわちゃんの言う、自分から推しから離れたオタクのこともそうだし、推しがやめちゃったオタクもそうだし、いろんな気持ちを描きたくて、でも普通に彼女と別れた男の子の歌にも聴こえるみたいにしたいですっていうのはあったかな。

ヤマモトショウさんは「ぜんぜん」だったりとか、いわゆる恋愛をアイドルとの関係性に置き換えてみたいな部分がめちゃくちゃ得意な人だろうなって思っていまして、それで、「君も好きだったんだね、夏」で、ヤマモトショウさんに手伝ってもらった感じもあるのかなと一瞬思っちゃったんですけど。

寺嶋:これも最初、私がダーッて歌詞を書いて、以前noteにも書いたけど、説明しすぎちゃうところとか、歌になったときにあまり気持ちよくないところが多いから、ショウさんに推敲してもらいたいっていうことを相談したら、整えてくれたので。実際、男の人の目線の曲にしたかったから、ショウさんが入ってくれたことによって、男っぽいぶっきらぼうさみたいなものが、私がやるよりもうまく入った気がして、気に入ってます。

なるほど!ありがとうございます。最後にちょっと難しいかもしれないんですけど、今回のアルバムにキャッチコピーをつけるとしたら何とつけますか?

寺嶋:なんだろう、でも「サバイバル・レディ」が一番しっくりくるので、“共に生き抜こう”みたいな。

なるほど。

寺嶋:でも、ただ生き抜くんじゃなく、誠実に生き抜こうみたいな気持ちがあります。

なるほど。僕、今回、制作陣とか見ていたら、今まで関わってきた人たち、そして新しく関わってきたテイチク所属されているアーティストとか、もう一気に集めた感じとか、寺嶋さんの現場に来てくれるスタッフさんも「テイチクベンチャーズ」みたいな感じじゃないですか。アルバム自体が何かアベンジャーズっぽいなって思って、僕なりに「アベンジャーズ」っぽいキャッチコピーにしたいなって思ったときに、「アベンジャーズ」のキャッチコピーが「日本よ、これが映画だ。」っていうキャッチコピーだったんですよ。だから、これはもう「日本よ、これがアイドルだ」ぐらいの感じで押し出していいんじゃないかと思って。それくらい曲の感じとかも多種多様だし、いろんな曲があることで、誰かいろんな人が聴いても、何か一つは刺さると思うんですよ。だからそれこそ、”物見遊山”的に聴くのも、このアルバムへの愛なのかなって思っていまして。だから、本当いろんな人に聞いて欲しいなって思いでいっぱいになりましたね。

寺嶋:本当そう思います。アイドルは、自分で曲を作れない人が多い。そういう仕事だからこそ、これだけいろんな人に曲なり歌詞をもらい、うん、活動の場をもらい。作り上げてもらったって感じが、歌ってるのは私なんだけどなんか結構チーム感があるというか。

グループじゃなくてソロみたいな感じで思われているけど、本当はグループでやっているんだ!ぐらいの感じを、今回のアルバムはより感じましたね。本当いろんな人に僕もちょっとおすすめしたいなと思いましたね!

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後日、たわわちゃんに、感想を伺いました!

前日から緊張であまり寝れなくて、インタビューの掴みも失敗してしまったので、どうなる事かと思いましたが、楽曲派なりに聞きたい事を聞く事が出来ました!



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