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中国茶1000人チャレンジ34人目

中国茶お茶淹れ1000人チャレンジの経過報告です。

▼チャレンジ宣言はこちら
 ※ 1〜3人目のレポも上の記事内に書いています

▼4〜5人目(わたしの父と母)

▼6〜17人目(音声SNSで繋がったお茶仲間)

▼18〜33人目(出版塾仲間)


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私の1000人チャレンジ、
34人目のお客さまは古巣カフェの社長。

こうして社長とのエピソードを書こうとしたとき、
何から書けばいいのか考えがまとまらず
昔の記憶に思いを馳せる時間がずっと続いた。


憧れて入社した会社を
やめて飛び込んだ
横浜中華街の中国茶カフェ。

お客様の目の前で
茶葉にお湯を注ぎ
「お茶」を提供する仕事。

ハードだったけど楽しすぎて
もう一生働いていたかった。

でも結婚して福建へ移住することになって、
後ろ髪引かれながらやめた場所。

子供に恵まれず、
終わりの見えない不妊治療に
メンタルやられていたときに、
すくい上げてもらった場所。

あの時、突然
「働きたい」と連絡してきた私の
無茶振りにこたえてくれて、

「妊活やめな」って
言ってくれた社長のおかげで
今の私がいる。

勤めている間も辞めた後も、
なにかとお世話になった社長。

今回の一時帰国で
ちょっと用事があったので、
久しぶりに挨拶へ行こうと連絡をしたら
「せっかくだからランチしよう」
と誘ってくれた。

ここまで来たら聞いてしまえ!

という勢いで1000人チャレンジをはじめたこと、
社長にもその1人になってもらいたいこと、

つまりランチの後に
ちょっとお茶お淹れしたいです、
とお願いしたところ即快諾。

ほんとうにありがたい…

▲数年ぶりの横浜中華街

そしてランチ。
なにげに数年ぶりの再会。

でも久しぶりに会う社長は
以前となにも変わっていなくて、
なんかついこないだも顔を
合わせていたようなそんな感覚になった。

ランチはいつものお店。

なんだろうな、
日本で食べる中華は
やっぱりおいしい。

日本人の舌に合わせて
作ってくれているからか、
福建で食べるのとは違う、
なんていうか、なつかしさがある。

(このとき社長から聞いた話がおもしろくて…翌朝スタエフでしゃべった)

#088 「人間やるの何回目?」っていう発想がおもしろすぎた ライブ

ランチの後は
中国茶カフェに移動してお茶タイム。

私が用意したのは香港で
買ってきた重焙煎鉄観音。

鉄観音といえば私が初めて
福建で飲んで感動したお茶。

烏龍茶なのに
緑茶のような明るい緑色の水色、

ふわっと広がる
花のようなやわらかい香り、

渋みはなくてツヤのある甘みが口を、
喉をうるおしてくれる。

その爽やか系の鉄観音を焙煎すると
ほうじ茶のような深みのある
ほっこりしたお茶になる。

香港では昔から焙煎した鉄観音が
好まれていて昔ながらのお茶屋さんでは
今も定番商品として店頭に並んでいる。

特に何度も焙煎を重ねて
炭のような香ばしさのある鉄観音は
「いかにも香港!」というイメージのお茶。

飲むと「あ〜香港だよね」ってなる感じ。

今回私が持って行ったのも
そういうがっつり系重焙煎鉄観音。

社長は香港が好きだ。

コロナ前はいつも年に何度か
買い付けに訪れていた。

それがここ数年行くことができなくなって
「大変なことになってるんだよ」って。

なにが大変か聞いたら
「香港行きたい気持ちが暴走してる」んだと。

見るとカフェのソファー席の後ろの棚には
香港のミニバスやらタクシーやらの
フィギュアがずらっと並んでいる。

前はこんなのなかった(笑)

香港らしさを散りばめることで
心をなぐさめているんだとか。

よかった。
重焙煎鉄観音。

私のお茶のセレクションは
間違ってなかった。


一煎目。

茶杯を口元に近づけると
ふわっと香る香ばしさに
「はぁ〜」と思わずため息が出る。

味はなめらか。
焙煎のざらつきみたいなのは
ほとんど感じない。

蓋碗の中に残った香りも味わう。

ぎっしり濃厚な香りが
ズドンと太く入ってくる。
そのパワーに圧倒される。

「いいよね〜これだよね〜」
社長もその香りを満喫してくれていた。

社長の前で茶葉を取り出し、
茶器を温め、ゆっくりお湯を注ぐ。

もちろんこんな風に
「お茶を飲むだけの時間」
を一緒にすごすのは初めて。

私がお茶を淹れている間、
社長はその様子をスマホに
おさめてくれていた。

お茶を飲むこと自体は
日常の中にあることだけど、

時間を約束して
いつもより丁寧に淹れるだけで
「ちょっと特別な体験」
になるんだよなぁ。

お茶を囲んでのんびりおしゃべり。

束の間だったけど
密度の高い充実した時間だった。

やっぱりお茶はいいもんだ。

忙しい中時間を作ってくれた社長に感謝です。

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