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【弓道】早気克服備忘録2:はじめに

わたしは早気でした。そして、早気です。

つまり、
以前よりは早気ではなくなったけれど、まだ一般的には早気ということです。

この連載は、以前出版した書籍の続編です。


この記事では「口割までは引ける」というかた、またそういう自分への備忘録を兼ねて書いていきます。
ある程度書きためたらkindle出版をする予定です。
そのため、申し訳ありませんが次回は有料となります。
(自分で書いた無料記事でも出版の際に審査にひっかかるので)

※早気は100人いれば100通りの「原因・解決策」があります。
ここからはわたしの体験に基づくあくまでも個人的な見解です。

では早気についてご説明します。

弓道家であれば、だれもが耳にしたことがある「早気」。
ざっくりいってしまえば弓道で最大の魅せ場(見ている人を魅了する場)である「会」という場面において魅せばなくすぐ「離れ」が出てしまう現象です。
そう、それはまったく自分の意に反して行われるのです。

そしてここまでは、たいていの弓道家は知っています。
ですがそれの原因を追究し、克服する方法はこの早気になった人しかわかりません。


先日の講習会で主任講師をしたとき、早気で悩む受講生がたくさんいました。その際、早気を経験したことのない講師に
「早気って、会で頑張ればいいいいだけではないの?」
とこっそり聞かれました。

そうです、ただ会で粘ればいいだけではないのです。
ただ粘って頑張るのもひとつの手段です。

会で長く保っているだけならそれで十分で克服できます。
弓道未経験者の前で引くなら、まったく問題ありません。
なぜなら、「早気」というものを知らないからです。

ですが経験者、特に段位が上がるほどに弓道で求められるのはそれだけではありません。
目でみる射形の他にそれ以外のもの、そこから伝わるものも求められます。

いろいろな意味で、実に厄介です(笑)

わたしも早気にはずいぶん悩まされてきました。
それでも、早気絶好調時のわたしを知っている人が久々に最近のわたしを射をみると「早気じゃなくなったね」といわれます。

たしかにそのときよりはマシになりました。
そして全体的に早気のかたも増えているように感じられるので、よけいにそう感じてもらえたのかもしれません。

また、以前よりも自分の早気の原因も追究できています。

すべての早気にいえること

弓道歴36年。
これまで自分を含め、数々の早気のかた・早気の克服法を見聞きしてきました。

その長い経験上、うすうすは感じていました。思っていました。
でも確信が持てませんでした。

「このように引けば、そんなに外さないだろう」

そう、自分の的中に基づく弦道さえ間違えなければほぼ外しません。

弦道(つるみち)とは。
大三から会に至るときの妻手(右手)の軌道です。
これがきちっと決まっていれば、いつも決まった形や張り合いで、決まった会におさまることができます。つまり、自分に合った弦道を見つけてこれを体に覚え込ませるのが、上達の近道です。

とはいえ。
この基準となるものは、自分の体。いわゆる筋骨です。

「1+1=2」
のように、毎回きっちりと答えがある“ものさし”ではありません。

「1+1+(今日は疲れたな)=2?」
というように自分のモチベーションや体のコンディションで微妙に違ってきます。

この「微妙」というのが、射の結果に「相当」な影響を与えかねません。
このような気持ちを律するのもまた修練。
弓道が精神修養であるといわれる一因ではないのかと考えます。

これがわかっているからこそ、導かれる結果が

「不安」「焦り」

です。
晴れの場、つまり試合や審査などでこのような感情を抱かない人はまずいないと思います。
2つはなくともどちらか片方、特に「不安」を感じる人がほとんどだのはず。ただそれを「自覚しているか、していないか」だけなのです。

稀にどちらも抱かない人もいるでしょう。
ですがそれは、ほんのごくごく一部です。だからこそ「稀」というのです。その場合、早気である確率も低いです。
参照元:36年の弓道歴(笑)

わたしも実際、つい先日体感してきました。
選考会の時に外すと待ててしまうという場面。

もともと射を崩していたのもあり不安がずっとありました。
最後の決勝で、ようやく崩していた原因がピンポイントでわかりました。

「選ばれるにはどうしても外せない」

そして、大事なチェックポイントを厳選して会にはいり間違いないと感じた部分で離れ。

もちろん的中。

自分の中では、それでも会を保ったつもりでいました。
ですがしょせんつもりです。

観覧席から応援していた弓友からは、
「どんどん早くなっていったから、これは勝負にでてる(外さない)と思いましたよw」

いつも見ていてくれる先生からは
「最初の点数制のときよりも最後の決勝になったら、中(あ)てっこだから早かったね」

やっぱりな...…
まぁ、もともとその先生はわたしのことをあまりよく思っていないので辛口なのは慣れっこですが。
やはり追い込まれると悪癖はでてきます。
的中にこだわればこだわるほど、焦れば焦るほど。

焦りは不安と表裏一体、一組です。

まずここを克服しないと早気と決別するのは難しそうです。
それにはまず「的中の安定」。

この連載で、
なぜ調子を崩すか、原因はどこか。
的中を取りこぼさないようにする伏線をどう張るか。

これを自分を実験台として突き詰めていきます。

※ここでいう早気は、会まではおさめられる場合が前提です。
(わたし基準w)

あなたの早気克服の参考になれば幸いです。

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