美術館日記⑧アントワープ王立美術館コレクション展@東京オペラシティアートギャラリー2010.10.2
*この記事は過去に行った展覧会の感想をnoteにまとめ直しているものです。
現在行われている展覧会ではありません。
基本的に当時のものをそのまま書いています。
もはや登場する作品はおろか展覧会自体の記憶があやふやなものもあります…
太字のものは過去の私への現在の私からのコメントのようなものです。
展覧会タイトルは正確には「アントワープ王立美術館コレクション展 アンソールからマグリットへ ベルギー近代美術の殿堂」です。長いですね。
オペラシティでこういう◯◯美術館展とか近代美術って珍しい感じがします。
タイトル長い。(過去の私もそう思ったんだ)
英語のタイトルは「between 1880 and 1940」だったので19世紀後半から20世紀前半ぐらいまでのアートということのよう。知らない作家ばかりだった。
アカデミズム、外光主義、印象主義
象徴主義とプリミティヴィスム
ポストキュビスム:フランドル表現主義と抽象芸術
シュルレアリスム
1は19世紀ごろの写実的な絵やスーラに影響を受けた点描技法で描かれた絵など。
風景画とか割と大人しく静かな印象の絵が多かった。
同じアンソールの作品でも2の方に展示してあった《フランドル通りの軍楽隊》に比べると1で展示してあった作品はインパクトがあまりなかった。
リク・ワウテルスの《ノートルダム・ド・ボン・オドゥール礼拝堂》(1912-13)がいちばん色彩の組み合わせが面白くてよかった。
セザンヌにがっつり影響を受けてるかんじ。
2の象徴主義のレオン・スピリアールトはかなり好き。
ほぼ独学で水彩の絵にクレヨンを用いていたり自由。
とてもムンクっぽい。黒い。暗い。
1900年あたまだから年代的にもムンクとほぼ同じかちょっとあとぐらい?
スピリアートを知れただけでこの展覧会に行ってよかった。
そしてフランドル表現主義。本展に出品されてるものがそうなのかよくわからないけどドイツに比べてやや素朴な。
キュビスムの中に表現主義が隠れているという感じで「何を描くか」よりも「どう描くか」にかなり重点が置かれているのかなと思った。第一次大戦ごろに動向を知り戦後独自の形に展開。
ファン・デン・ベルヘ、デ・スメット、ベルメークらが代表的。田園風景や農民の姿を描くのも特徴的だとか。
ポール=グスターヴ・ファン・ヘックという人がいて(肖像画展示されてた)セレクシオン画廊をやって同タイトルの雑誌を出してフランドル表現主義に大きく貢献。
ドイツのヘルヴァルト・ヴァルデンがシュトルムという雑誌と画廊経営をして表現主義作家の活動を共にしたのと一緒だなと思う。
収蔵品展もアントワープを意識してか幻想をテーマに。
すごーく良かった。
あとは川見俊。地方の家シリーズ心が痛い。地元に感じる感覚がむくむく。
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