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Moon Filament

抽象画を描きました。色味がゲームのイメージボード的な仕上がりになったのが嬉しい。

今日は星のカービィ30周年記念コンサートのアーカイブ映像を観ながら描きました。

■ 今日の1枚

Moon Filament 2022.8.28

白の色合いが気に入っています。白と感じる面の奥に色々な色が埋まっている絵が好きなんです。美術予備校時代の同期(油画専攻)が得意だった技法。私は油画が描けないのでずっとあの白に憧れていた。

普段は細い筆は使わないんだけど、今回はなんとなく線のようなものを入れたかったので思い切って使ってみた。明確な図形を使い始めると図形だけで画面を組もうとしてしまうから敬遠しています。

制作時間は6分。背景とオブジェクト、という関係性がはっきり出過ぎたような気がしなくもないです。1ヶ月後くらいに見たらまた印象が変わるかも。

■ CDジャケットにしてみた

Moon Filament

タイトルを「Moon Filament」と「Anthesis」で迷ったのでTwitterでアンケートを取らせてもらって、Moon Filamentに決めました。

Anthesisは開花期という意味で、Flower Filamentともいうらしいです。そこから白熱灯のもとで夜に開花する特殊な花をイメージして、Moon Filament「月の糸」というタイトルをつけました。

セリフのない、架空の探索RPGのサントラのイメージ。イメージあるうちに1曲くらい何か書いておこうかな……と思ったらできてしまったので貼っておきます。

病み上がりで喉がずっとうまく使えなかったのですが、ようやく回復してきました。歌っても痛くならなかった〜! よかった〜!

と思ったら作業してる間は脳内麻薬出てたみたいで今更痛み出しました……いつ治るんだこれ〜〜〜。

■ 文庫本の表紙にしてみた

『白熱灯』

お気に入りの白が目一杯使えてとても満足。久々の縦タイトルです。最近タイトルのななめ置きが続いていましたが、このフォーマットも凄く好きだなあ。

というか白字が好きすぎるのよ。なんでこんなに好きなんだろう。不思議だ。

あとこうやってトリミングすると右下の色の濃い部分の周りがかなり青みがかっているのがわかって不思議な感じがする。全体の配色で目に入ってくる色が変わるの視覚効果って感じがして面白い。

本の内容は何がいいかな。一週間前から学校に行けなくなった中3の女の子が、夜になってはじめて外出できるようになって、街灯の白熱灯をたよりに近くの公園まで散歩するようになった。

そこで毎日、大型犬を連れた年上の少年に遭遇する。傷んだ茶髪にダボダボの黒いスエットを着ていて、見た目は不良っぽいけど笑顔が可愛くて凄く優しい。

「よオ」
 お兄さんの連れた犬がぺろぺろと手の甲を舐めてくる。ベンチから立ち上がる体力がなくて、その場で体育座りをしたまま首を傾げた。
「今日もルギーと散歩?」
「うん、今日初めての外出。そっちは?」
「昼間コンビニ行こうとして玄関で倒れた」
「はは、外出クエスト失敗だ」
 彼も犬を繋いで木製のベンチに腰掛ける。倒れたと報告しても軽く流してくれるから落ち着く。
「でもやっぱ具合悪そう、家まで送ろうか?」
 そう言われ軽くフリーズした。それが夜間に出歩いている女子中学生に対する厚意であることはわかっているが、どう答えていいかわからない。
「お母さん、そういうの嫌がるから……」
「嫌がるって? 出歩くことは許してるのに?」
「許してるわけないじゃん。諦めてるだけだよ」
 言ってから、何をそんなにむきになっているのかと思った。この人にうちの家庭の事情なんて関係ないのに。
「うーん……俺が年上のお姉さんだったら、安心してもらえる感じ?」
「え、なんで?」
「心配ってそういうことでしょ」
 そうだけど。それこそあなたにはどうしようもないことでしょ、と言いかけてやめた。
『白熱灯』より

もう既にこの二人を好きになりかけている。続きを書きたい……。笑

こうやってお話の種を作っておけるのやっぱり楽しいな。そして即興で書こうとするとどうしても自分の分身たる特性がキャラクターに混ざってしまう。主人公の体力がなかったり、お兄さんが極度のお節介だったりするところ。

私が学生のときに脳内会議をしていたイマジナリーフレンドがこのお兄さんに似ている。一人で懐かしくなってしまった。

■ 昨日聴いた曲の話

昨日リリースされたhiga kengoさんとハコノトリコさんの「Take2」という曲がとてもよかったのでご紹介。

聴いているうちに自分のチューニングがこの曲に合ってくる感じのする不思議な曲。最初の歌パートが終わった後にピアノの和音が入ってくる辺りからじわじわと”向こう側”へ手を引かれていく。

その後、1:24〜の

僕が選んで与えられた海をただ泳ぐだけ
higa kengo & ハコノトリコ「Take2」

という歌詞の部分がとても好き。金物がなりを潜める海のサウンドから2:12あたりでまたちょっと地上の空気を吸わせてくれるのが息継ぎみたいで好き。

息継ぎをしながら潜り泳ぎ続ける曲なのかな〜と思ったりしました。ラストの「さあTake2」でリピート誘導かかってる演出も素敵。何度も聴いちゃう。

エアリーなミックスもとても良い。

シングルでこれだけの満足度がある楽曲が作れるの凄いよ〜〜〜。サブスクのリンクを貼っておきます。おすすめ。

■ おわりに

目の前の音楽をどんな風に聴けばいいのかわからないって人も、世の中には多いと思っていて……私はこういうところを聴いてるよって読書感想文みたいなものがあれば、それを手がかりにして、自分の感じたこととの差異を確かめて……みたいな音楽体験ができるんじゃないかとふと思ったりしたんです。

なんというか、こうやって思い切った行動に出る気にさせてくれた「Take2」という作品に感謝だし、この記事を読んでいる人に聴いてほしいと思ったので紹介しました。

これからも心を動かされた音楽の話とか、ちょこちょこしていけたらいいな。

ここまで読んでくださりありがとうございました。
ではまた次回!

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