[絵本]せきたんやのくまさん

毎日がジェットコースターのような子育ての日々、子供達を布団に入れて絵本を読む時間が、毎日の締めくくりになります。

この本は、短いながらもあっという間に子どもたちの心を鎮めてくれますので、大変重宝しました。

あるところに、せきたんやのくまさんが、たったひとりで すんでいました

から始まり、平易な文と可愛くもリアルな絵で、くまさんの日常が淡々と描かれます。
馬は「ぱかぱか ぱかぱか」走り、くまさんは「どかん!」と石炭を配ります。順調に石炭を売り切り、無事就寝。お疲れ様。

配る仕事は、子どもたち大好きです。特にゴマは一時期運送業にはまっていました。おもちゃの乳母車に山盛りにおもちゃを乗せて配りまくる。配達先はお姉ちゃんのセイかママか祖父母のいるところ、どこでも可。
ニコニコ笑顔で、「じょうじょ(どうぞ)」と渡してくれるので、「ありがとう」と受け取らねばならないのですが、配送先が多岐に渡るので、おもちゃが家中に散らかる。
運送屋さんは回収は業務外らしく、「だめですよ」なので、母は次第に受取りの際に笑顔が消え感じの悪い客になるのでした。
今となっては、家中おもちゃでも、もっと付き合えば良かった気もしますが、当時は毎日を平穏に回すので精一杯。

ちょっと不思議なところもある本です。
一人きりで暮らしているはずなのに、寝室への玄関には父母の物らしいコートの絵。そんなディテールも子どもたちの心を惹きつけてやみません。

☆☆☆
せきたんやのくまさん
フィービとセルビ・ウォージントン 作絵
いしいももこ 訳
福音館書店
1987/5/30 発行

福音館書店ホームページ
https://www.fukuinkan.co.jp/book/?id=122

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