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立ち上がり動作と筋緊張〜運動麻痺+痙性〜【動画1時間付き】

脳外臨床研究会会長 作業療法士 山本秀一朗
セミナーレポート作成 言語聴覚士 yucco

フルリカバリーを目指し、全国のセラピストと共に成長し続ける脳外臨床大学校で学ぶyuccoです。

脳外臨床大学校オンラインサロンでは、日々たくさんのセミナーが展開されており、オンラインサロン内だけで留めておくのはもったいない!!
全国の悩んでいるセラピストや困っている患者さんの力になる学びを届けたいと思い、セミナーレポートとともにお届けしています♪

運動麻痺・痙性へのアプローチ
発症→上位運動ニューロンの障害→運動麻痺→痙性→可動域制限→退院→フルリカバリー
アプローチするのは上位運動ニューロン障害を改善していく必要がある。

《はじめに》

運動麻痺・痙性へのアプローチは、原因である上位運動ニューロンを働かせていく必要があります。

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《運動麻痺・痙性へのアプローチの復習》

α運動ニューロンが働く必要があります。
運動麻痺は随意運動障害、空間的位置変化が行えない障害です。
α運動ニューロンが発火しません。
しかし、α運動ニューロン自体は障害されていません。
α運動ニューロン障害は末梢神経障害です。
なぜ働かないのか?皮質脊髄路がα運動ニューロンに命令を伝えられないから運動麻痺がおこっています。

痙性とは伸長反射異常です。
Iaから出てくる速さ依存性の伝導路が刺激を送ることによって、α運動ニューロンが発火します。
バランス反射と言われており大事な反射ですが、皮質脊髄路が伸長反射を制御しています。

γ運動ニューロンが筋紡錘の張りを調整しています。
筋肉は一度収縮すると弛緩しますが、γ運動ニューロンが張りを調整し続けています。
筋肉が収縮し続けるためにはγ運動ニューロンが働く必要があります。
α―γ連関といいます。

皮質脊髄路、つまり上位運動ニューロンが働かないことでα―γ連関が制御できません。
基底核や小脳から網様体脊髄路系を通ってγ運動ニューロンをコントロールしています。

随意運動を作っていくためには、皮質脊髄路をコントロールする必要があります。
筋緊張をコントロールするためには、6野からくるγ運動ニューロンのコントロール、伸長反射を抑制する皮質脊髄路にアプローチをしていく必要があります。
随意運動をしてプログラムを作り、筋収縮をしていかない限り、γもαもコントロールできません。

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《なぜ筋緊張が亢進するのか?》

α運動ニューロンへの抑制性への入力の減少、過剰に反応してしまいます。
γ運動ニューロンの活動性が亢進してしまいます。
このことによって痙性が起こります。

上位運動ニューロンを使うために、随意運動トレーニングが大事になってきます。
起動系から実行系のトレーニングが効果的です!!

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《立ち上がりのポジション》

立ち上がりとは基本動作の一部です。
基本動作ができるからこそ、移動動作ができて、その先でセルフケアができるからこそ、社会といわれる社会的行為や認知活動があります。

例えば、トイレの自立を考えた時に、
車椅子駆動、歩行、移乗動作を獲得する必要があります。
移乗動作には、座位、立ち上がり、立位が必要です。
この基本動作ができないことで全てのA D Lで介助が必要になります。
だからこそ、立ち上がりは大事です!

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立ち上がりとは?
殿部にある重心を足底へと移動させ立位へと繋げる行為のことです。
安定して動けないところから不安定にして動けるようにします。
いかに重心を高めていけるか⁉︎

《立ち上がりに必要な動きとは?》

立ち上がりの評価の時に何を見ていきますか?
座位→殿部離床→伸展相→立位
大きくはまず4つのどの部分が問題かを見ていく必要があります。

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