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被殻出血や視床の損傷で失語症はなぜ起こる?〜言語野と言語神経ネットワーク〜

皆さん、こんにちは!!
急性期でスーパーSTを目指すyuccoです。
STの仕事と育児、脳外臨床研究会での活動に奮闘中です♫

脳外臨床メンバーから皆さんのもとに、皆さんから患者さんのもとに熱い想いと質の高いリハビリが届くように、バトンを繋いでいます。
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#臨床BATONスーパーST

皆さん被殻出血や視床の損傷で失語症になるって聴いたことはありますか??
今回の内容は7分半の動画でもお伝えしています。是非文章と合わせてご覧ください♫

言語中枢といえば、ブローカ野ウェルニッケ野などの皮質の問題が一般的ですが、皮質下の障害である被殻出血や視床の損傷で失語症状が出る患者さんがいます。

なぜブローカ野やウェルニッケ野などの皮質が傷ついてないのに、言語症状が出るのでしょうか。失語症があるから失語の訓練をするけど、被殻や視床と関連させてのアプローチに至らなくて、そもそもの失語症の原因にアプローチできていないのではないかと感じていました。

被殻や視床のどの機能が問題で失語症状が出ているのだろう?そこがわからないと何にアプローチしたら良くなるのかわかりません。

私の中での答えは、被殻出血の場合は同側の大脳半球の異なる言語領域を繋ぐ連合線維にまで出血が伸展していることにより失語症状が起こると考えています。
そして、視床病変は視覚性注意に関係する核(LG,PUL,R)、言語性記憶に関係する核(A)、ブローカ野を含む運動前野とループがある核(VA,VL)の損傷により失語症状が起こると考えています。特に視覚性注意が大きく関わると考えています。なぜなのか、この謎を今回は紐解いていきたいと思います!!


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