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訪問看護はじまり3

出勤4日目。

3日目までは病院より楽、楽勝と思ってた。

重いリュックの持ち運びで体力を使う。腰痛再発。

しかし7ヶ月もの休暇で私の体はなまりになまっているのだから仕方がない。

4日目の訪問はケア量が多くご自宅や利用者さんのキャタクターが濃すぎる人だったことと、最後の訪問が長引いてしまいステーションにも戻ったのが5時半。それらが重なり、精神的に息切れしている感じになった。

え、定時で帰れないじゃん。私は疲れで内心切れ気味だった。やっていけるかな、と思った。やっていけるか、という思いには病院やクリニックとの違いを強烈に感じたからだ。

「この状態で自宅で暮らしているって、嘘でしょ?」

「認知症の高齢者が1人暮らしをされている、まじで?」

「この患者さん私がどんな人間か厳しい目で観察している」などなど。

実際の「家」に出向くことは面白さもあるが、慣れていないから驚きの連続。

世の中には見えない場所で訪問看護やヘルパーさん、デイサービスなどを活用しながらギリギリの状態で家で生活されている方がいるんだという衝撃。

病院は患者が来るところ。訪問は看護師が家に出向くところ。入院されている患者さんたちはほとんどの方が遠慮しながら入院生活を送り、 看護師の顔をいつも伺っている。訪問は逆だと感じた。

暮らしの場に入るということのリスクを感じてしまった。

職場自体に不満は今のところない。

訪問看護のメリット、デメリットが私の中でループしている。

考えていたメリットは、                         基本1人外回りで煩わしい人間関係からやや開放される。                                  外回りだから外の空気を感じながら仕事ができる。                                  ひとり人行動であるから時間の使い方の自由度が高い。                                  コロナ禍もあり時間より早く上がり早く上がった時間の残りで外で記録ができる。                                  知り合いの紹介で入職したので所長の人間性の良さや雰囲気の良さを感じている。それがご縁だと思い流れに乗って今の状況になった。                                  経験と技術はあるため仕事に対する不安はあまりない。                                  訪問看護自体が直接緩和ではなくとも利用者さんがご高齢であることはターミナルケアだということ。                          直行直帰できる、しかし私の場合は車で通勤するより電車の方ラクだという面が否めない。                               給料は比較的良い。                           記録が少ない。                             夜勤がない。                              残業がない(ある時はあるが)

デメリットは、                             夜勤とオンコールではどんなふうに気持ちの持ち方が変わるか。                                  楽と考えられるのか鳴らなくても持ってるだけでプレッシャーを感じて落ち着かなくなるのか。                             職場はあえて自分の居住圏外を選択したためオンコールで出動した時の負担をどのように感じるか。                           汚部屋問題。

そうデメリットではないかと感じているのはオンコールを持った時の気持ちの変化だ。汚部屋は嫌だけど半分は諦めている。

きっと仕事に慣れ、同僚に慣れ、利用者さんや家族の方に慣れれば、     「私、できるかな」という思いは次第に消えていくのではないかと思っている。

コミュニケーション力は高い方なので次第に慣れていくだろう。

そこまでたどりつくまでが山だ。いつだってそうだった。

同行訪問で一緒の10歳下のナースさんが、                「自分がそうならないように考えさせられるからお手本です」と言った言葉がよかった。

病院だってそう、そうならないためにはどう予防していくか、人生の計画みたいなものをつい考えてしまう。でもそれを「お手本」と言葉で表現した人は初めてだった。

「お手本」私もこれからそう言おうと思った。

あ、そうだ。書いていたらメリットが多いことに気づきました。

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