なぜ「勇者タイプ」はいないのか
先日、キャリアグラム診断士さん達の間で「なぜキャリアグラムには勇者タイプがないのか?」という議論がありました。
その議論を受け、私自身も改めてその理由について考え、この記事で説明しようと思います。
◆RPGなのに勇者がいない!?
まず、キャリアグラムはRPGのようなデザインが特徴的です。
リリースされた2021年当初より「ドラクエみたい!」「RPGが好きだったので懐かしいです〜!」と言われることが多かったです。
その際にも言われました。
「あれ?"勇者タイプ"かと思ったけど"騎士タイプ”なんですね!」と…。
そうですよね、RPGぽいキャラ展開にこのキャラデザイン…。
なぜ勇者じゃないんだろうと疑問に持たれても仕方ありません。
◆勇者タイプがいない理由
まず大前提として、キャリアグラムのの9タイプには優劣が存在しません。
全てのタイプが、それぞれの強みや役割を持っており、誰かが特別に「主人公」として目立つようなことがないように工夫されています。
仮に「騎士タイプ」を「勇者タイプ」にした場合、どうしても主人公らしさが強調されてしまいます。
勇者という名前は、RPGやファンタジーにおいて特に象徴的で、ストーリーの中心にいる人物としてのイメージが強くなりがちです。そのため、一つのタイプが他のタイプに対して優位に見えてしまう可能性があります。
実は最初、勇者という名前を考えたこともありました。
しかし、キャリアグラムの大切なコンセプトである「全てのタイプが平等である」という部分を守るために、最終的には「勇者」という名前を使わない選択をしました。
◆【裏話】キャラデザについて
リリース前の当時、各キャラの名称について色んな案がありました。
例えば…
神様タイプは天使タイプの案もありました。
探検家タイプはギリギリまでスタータイプ・女優タイプで迷いました。
探偵タイプは参謀タイプだったり。
その他、リリース後に名称が変わったタイプもあります。(これ知ってるあなたは初期からのキャリアグラマーですね!)
・女神タイプ・女王タイプ→ジェンダーレスの時代に突入したので特定の性別にならないよう神様タイプ・王様タイプへ変更。
・冒険家タイプ→負け戦はしないタイプ=冒険しないタイプなので探検家タイプへ変更。etc
タイプ名ひとつとっても、かなりこだわりをもって名付けています。
また、人型のキャラクター案もありました。
しかしこれはお蔵入りに…。
実在の人間を想起させるようなデザインは、固定概念を生み出すからです。
例えば探検家タイプの人型キャラは上の写真の中では中央の「キラキラDreamer」です。
しかし実際の探検家さんの中には、このようなドレスファッションをしていない人もいれば、好まない人もいます。
「こういう格好をしなきゃいけないのかな?」
「こういう格好を好まないからこの診断結果は違うんじゃ…」と固定概念に繋がるので人型キャラはやめました。
その点、現在のようなRPGキャラであればファッションや好みによる固定概念が引き起こされませんよね。
◆繰り返しになるが優劣はない
また、キャリアグラムにはそれぞれのタイプが成長するための道筋である「成長方向=成長タイプ」や、ストレスを感じた時に現れる「ストレス方向=ストレスタイプ」があります。
この2つの方向性も、特定のタイプに対する優劣は全くありません。
成長タイプの方が優れていて、ストレスタイプの方が劣っているわけではないのです。
成長方向では、自分に追加したい要素を取り入れ、ストレス方向では手放していきたい要素に気づくことができるようにデザインされていますが、どちらもあくまで自分の中での調整であり、どちらが上位にあるという意味ではありませんので注意してくださいね。
◆まとめ
これが、キャリアグラムに「勇者タイプ」がいない理由です。
キャリアグラムは、どのタイプもそれぞれの役割や特徴を尊重し、どのタイプも一つのストーリーの主人公であるようにデザインされています。だからこそ、あえて「勇者タイプ」は存在しないのです。
もっと言うなら9タイプのキャラみんなでようやく一人前です。
なぜならどのキャラもあなたの中に同居しているからです。
自分の中にいる要素同士で喧嘩せず、仲良くすることでどんどん人として成長していけますよね!
最後に。
さまざまな見解を頂けたようです!どれも素敵だったのでシェアしますね〜!