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議事録のレベルと仕事のでき

もうすぐ3月11日。私も片足だけだけど東日本大震災復興に関わる事業に携わっていた。何度も仮設住宅にお邪魔する機会があり、被災者の人とお話ししたのは私にとって大きな経験の一つである。

東北に派遣されてた同僚の方、だいぶ年が上のおじさんなのだけど、途中から飲み仲間にもなるほど、仕事でも仕事終わりでも仲良くさせていただいた人。東北の人ではないけど、東北に愛された、存在だけで場が安定するようなそんな人。この時期になるとふと思い出す。

当時、初出社の日がちょうど東京の事務所で会議があった日で、その方も東京に来ていて一緒に会議に参加した。会議はまったくのちんぷんかんぷんだったのだけど、なぜか議事録を取らされて、ひたすらメモった内容を議事録に落として後日参加者へ共有した。数日後、別の用件で上京していたその方にお会いした際、議事録をほめられた。

あの議事録見て、あ、この人すごいセンスあるって思いました。初日にあれだけ要点を聞き取って、聞き取るだけじゃなくてまとめたってすごいですよ。仕事できるんでしょうね。期待してますよ。

ビックリした。そんな褒めなくてもいいじゃないか、ぐふふ、と思ったのは言うまでもない。そう思うと当時20代半ばだったけどすでに適応力というか勘が良かったんだなと思う。結構あっという間に仕事の面では信頼してもらえたのはありがたかった。

震災に関わる仕事って、私も海外だけど被災地の現場で仕事をしたことがあるから分かるけど、被災者の人に近い人とそうでない人の間に大きな隔たりみたいなのはどうしてもあって、だからその方も本部のお偉いさんにしょっちゅうキレてたし、現地採用した地元のスタッフがないがしろにされるのを何よりも嫌っていた。見た目はシンプソンズみたいな穏やかさなのに、キレるとマジ怖かった。そんなのも良い思い出である。

議事録の話に戻って、その方に褒められてからというもの、私も他人の議事録に興味を持っていた。この視点て多分正しくて、議事録が簡潔で分かりやすい人はかなりの高確率で仕事ができる。ええ、はい、まあ自慢なんですけどね。

反対に、まとまりがなかったり、要点がどこか分かりづらい、または内容が薄っぺらの議事録を書く人は人はシンプルなポンコツである。議事録が完璧すぎるほど細かい人は、他人の視点で物事を考えられないただのインテリ頭でっかち野郎である。なお、修士以上を取った男に多い(偏見)。このあたりは周りの同僚または上司で確認してみると面白いと思います。

もうかれこれ7~8年会ってないけど元気かな。正確な年齢を知らないけども確実にもう60は越えているだろう。冬にニット帽をかぶっていた姿が印象的で、よく夜な夜な飲みながら東京の本部のスタッフをネタにして4時間くらい爆笑し続けたのは本当に良い思い出。それでいて仕事は二人で超真剣にやってたし。

この時の職場で出会った人たちはほんとに財産だと思える人が多い。ありがたや。

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