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MAGO GALLERY SHODOSHIMA 2022春 訪問記録

小豆島で5月13日にオープンした話題のギャラリーに行って来ました。
オープンしてから地元紙に取り上げられるなど、島で話題になっている注目のスポット。
今世界が注目する美術家の長坂真護氏のユニークな作品が無料で鑑賞出来ます。

場所は、小豆島の人気観光地・エンジェルロードからすぐの小豆島国際ホテル1F。
エンジェルロードからだとすぐですが、ホテルの正面玄関から目指す場合は左に伸びる廊下を不安になるくらいずっとずっと進んでいった突き当たりの真っ白い壁の洗練された空間、そこが目的のMAGO GALLERY SHODOSHIMAです。

瀬戸内国際芸術祭の春会期が終わった平日に伺ったこともあり客は私のみ。
ホテルの従業員でギャラリー開設と同時に担当になったという女性に一点一点丁寧に解説して貰えたお陰もあり、長坂さんの自由な発想が表現されたさまざまな作風に見入ってしまいいつの間にか滞在は1時間以上に。

長坂氏の作品は、そのほとんどが電子機器や家電の廃材を画材として利用されているのがなんと言っても大きな特徴です。
先進国が廃棄した電子機器がガーナのスラムに破棄され生まれてしまった「電子機器の墓場」。現地の人々はそれを燃やして生活しているということ。さらに結果有害なガスを吸い込むことになり、若くして癌で亡くなる人が多いこと。
私自身の生活スタイルも決して無関係ではなく、何かしら彼らの生活に影響を与えてしまっていることを事実としてまずはしっかりと受け止めました。

そんな廃棄物の中から現地の人にも不要とされるものを選び、それを世界が認めるアート作品として仕上げ、さらにそれを現地に還元するというサイクルをサステイナブルに回し続けることは、熱い思いだけでは出来ない事だと思います。

冷静に時流を読む才能、閃き、必要な人と必要なタイミングで繋がれる縁。
いろんなものが奇跡的に繋がったのだろうなと考え巡らせながらも、やっぱりそれを起せたのは長坂さんに熱い思いとそれを貫き続ける強さがあったからこそなんだろうな、と想像してみたり。

海外協力隊としてインドの田舎で活動しながらコロナで緊急帰国し、インドで見たこと出会った人のことが気になりながらもインドはそれっきり、という経験のある私としては、色々思い出すことや、考え直すきっかけにもなる経験となりました。

長坂真護氏の取り組みのコンセプトや目的自体がとても印象的ですが、それを意識せずとも作品自体に力強さとエネルギーを感じます。じっくり距離を変えながら見ていると発見も多く、純粋にアート作品の鑑賞としても心から楽しめました。

これから値上がり必須とのことで投資目的の購入者も多いという長坂氏の作品。
日本の平均月収や年収を裕に超えるような値段設定ながら、かなりの数の作品が「売約済み」となっていました。

こちらのギャラリーは常設展示で夏には売約済みの作品を中心に大幅に入れ替わるとのこと。
必ずまた伺いたい場所です。

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