おしりは社交的なのか。

【テーマ：おしりは社交的なのか。】

先日旅行先で街ぶらをするべくレンタル自転車を借りた。

私は普段電チャリを毎日乗るので、その地で初めて乗った自転車には

少しだけ違和感を覚えた。

そしてその日は一日中その自転車に乗って降りて乗って降りて

山道も交差点もいろんな道路という道路を走って、

その日のうちに旅を終え家に向かった。

しかし、

駅から家までの間、わが愛（まな）チャリにまたがった瞬間。

「違う！！！！！」

強烈な違和感。おしりが違うと言っている。

私のおしりはもう旅のサドルを適合してしまっていたのだ。

たった一日のサドルと、これまでの膨大な時を過ごしたサドル。

お前は忘れてしまったのか！そっちを選ぶのか！

と自分のおしりにガッカリだった。

そういえば一昨年、台湾に行った時にも同じことがあった。

その時は2週間ずっと台湾で自転車に乗って移動していたが、

そこから帰国した時も、私のおしりはサドルを見失ってしまっていた。

きっと今ではあの時の台湾のサドルも覚えていないのだろう。

そしてこの度のサドルも忘れるのだろう。

でも、逆に考えれば、

おしりはかなり、初めての環境に打ち解けるスピードが

早いのではないだろうか。

普通だったら少し気を遣ったり、落ち着かなかったり、

打ち解けるのに時間がかかるところ、

私のおしりったら「何十年も住んでましたよ？」くらいのマインドで早々に仲良くなっちゃった。

もしかしたらおしりって

めちゃくちゃコミュ力高いのかもしれない。

誰しも新しい環境で戸惑い、不安な気持ちを味わうことがあると思う。

そんな時にはちょっといといき。まあまあ、座ってほしい。

どんな内気な人でも、ぼっちでも、

みんなおしりあるじゃん。

誰だってコミュ力の桃を装備してるのだ。

おしりは忘れっぽいけど、覚えるのも早い。

おしりがある限り、

人間はどんな場所にも適合していけるのかもしれない。

日々感謝です、おしり。