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執筆活動のなかで思うこと

作家とはむしり取って作品を書き上げる生き物だと私は思う。

自分の内側から考えや言葉を紙やパソコンへ引っ張り出し、形を整えて外の世界に披露する。言い換えればアウトプットという行為だろうか。それは私にとって自分から何かをむしり取っている感覚なのだ。

書くことは外界へ自身の考えを表現する方法として私にあらゆる機会を与えてくれた。普段は内側にしまってあるものを言語化する。書いたものには私の生きる肉体の重さが含まれている。

いつも何かを書き上げると体から何かが減ったような感覚がある。きっと書くたびに私は自分にくっついているものをむしり取って文章をかいているのだろう。だから書くことは片手間にできるような行為ではない。それは確かだ。時折唸りながら次の言葉を探し、締め切りや条件があれば不安に駆られてパニックになりそうになる。

それでも生きてきた環境の中で共通して評判がよかったことが文章を書くことなのだ。

不得手なことの克服に時間を割いて人並になったとして、得手である人の優れた働きにはかなわない。それなら私は書いていたいのだ。

きっとお腹が空くうちなら大丈夫だ。



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