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「流す」精油

今年の講座は5月スタートのものが多く、テキスト作りなど少しペースがつかめてきたところで、我が家の3人の子供たちにはじまって東京の実家、広島の親戚などの家族関係で色々と考えさせられるような変化が、良いものも悩ましいものもひとまとめに、なぜだか一気に押し寄せてきました。

一つ一つの物事をじっくり考える時間がなかなかとれず、すべてのことが細切れに、そして頭の中はいつも考え事でいっぱい。。そんなことありますよね?

そんなとき、自分としては一番良いのは森や山に行くことなのですが、それもままならない時は、ボトルに入った植物の力を借りることが多いです。

今日はそんなときにぴったりの精油の紹介です。

一つ目は「ベルガモット」。

ベルガモットというミカン科の果実の皮から採った精油です。

ミカン科の精油は気持ちを切り替えてくれたり、快活な方向に向かわせてくれるものが多いですが、ベルガモットは明るさも持ちながら、気持ちを落ち着かせてくれるような鎮静系の香りも同時に持っていて、我が家ではとても重宝しています。

もうひとつは「ヘリクリサム」。「イモーテル」とも呼ばれます。
こちらは「ヘリクリサム」というキク科の花から採った精油です。

このヘリクリサムは私にとって思い出深い植物で、昔小中学生の子供たちに向けてハーブの講師をしていた時、子供たち(特に男の子)が一番反応するハーブがヘリクリサムだったのです。

ヘリクリサムの精油は深みのある、微かにスパイシーさも持つフローラル系の香りなのですが、ヘリクリサムの別名は「カレープランント」。生の茎と葉からは強いカレーの香りがするのです。(本当にカレーそのものの香りなのですが、残念ながら食べられません。)

午前中にハーブの授業がある時、子供たちは大抵ヘリクリサムの前に来ると「カレー食いてえ。」とか「腹減った。」と言っていました(笑)

そんなヘリクリサムですが、精油の作用としては「流す」作用が強いです。

滞った感情を「流す」。

何かの感情で頭の中がいっぱいで緊張が取れないとき、そんな感情を穏やかに流してくれるため、寝る直前まで仕事をして夜眠れないときなどにも重宝してくれます。

また、面白いところでは、ヘリクリサムはあざを治す効能が有名です。

ヘリクリサムの前で「カレーの匂いなのに食べられないのかよ。」などと言っている子供たちに、「みんな勉強のしすぎとか、お母さんに怒られてもやもやした時って、頭の中に何か詰まってるような気持ちにならない?そんなときはこのカレーの匂いのする草が役に立ってくれるんだよ。」とか、「遊んでるときに転んだりしてあざができた時もこの草は役に立ってくれるんだよ。」なんてよく話していました。

そんなわけで、頭の中が何かでいっぱいの時、ひとつひとつ片付けたいけどなにから手を付けていいかわからないとき、まずは気持ちを落ち着けてごちゃごちゃになった感情をいったん流す。

ベルガモットとヘリクリサムの精油、またはその2つの精油のブレンドが助けてくれます。単体で使う場合とブレンドして使う場合とありますが、両方試してみてお好きな方を使うのがよいと思います。

簡単な使い方としては、精油をコットンやティッシュに一滴垂らして枕元に置く。

わたしは寝る前に精油を嗅いで寝ることが多いのでこの方法が一番手軽です。

日中お使いになるときはアロマディフューザーを使ったり、お湯を張ったマグカップに一滴垂らして自分のそばに置くなどもよいですね。

あと最近好きな使い方はこれ。



海に行くと砂浜に打ち上げられている植物の欠片。

その造形が面白くて美しくて、つい拾って帰ります。

そんな植物の欠片に精油を一滴。穏やかに香りが広がって良い気分になります。

森の中や公園などにある松ぼっくりや小枝など、身近に落ちている植物の欠片があったらぜひ試してみてくださいね。



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