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【21歳】間借りカフェを半年間運営して分かったメリット・デメリット

こんにちは、ゆうかりと申します。

2021年の3月からフリーランス としてマルチ的に活動し、紆余曲折あり同年9月に大阪・本町で間借りメイドカフェを日祝に運営。

大阪のメイドカフェの本場、日本橋とはかけ離れている場所での運営でしたが毎月4~5回の営業・60名以上の方にご来店頂き今年の4月に日本橋で実店舗を構えることとなりました。

経営・飲食業とはかけ離れている仕事をしていた段階からのスタート
色々調べた結果「間借りカフェ」というスタイルを見つけ、実際に半年間営業を行いました。

半年間運営をしてみて、改めて分かった間借りカフェのメリット・デメリットを今日は書いていきたいと思います。

メイドカフェという形での経営ですので通常の飲食業とは若干異なる部分もあるかもしれませんが、それでも共通する部分は沢山あるかと思うので是非参考にして頂ければと思います。

間借りカフェのメリット

資金の削減

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飲食店を開業するのに必要なお金は少なくとも300万以上、1000万かかるとも言われています。
居抜き物件を借りたらかなり費用は削減できるものの、それでもいきなり「飲食店を始めよう!」と思い立って自分のポケットマネーで開業できる方は少ないかと思います。

物件所得費・内装工事費・厨房機器等の調達が多くを占めており、自己資金で賄えきれない部分は公庫や銀行等でお金を借りるのが一般的です。

実際今も実店舗オープンで動いていますが、内訳を見ると内装工事のお金がダントツでかかっています…自分の口座からごっそりお金が減るのは何度見ても心臓がヒュッてしますね。

一方間借り営業では、実際に営業しているお店をお休みの日にそのまま借りることができる為上記の費用が削減でき、比較的費用を抑えて出店する事ができます。

実際に私がメイドカフェ開業する際、ザックらばんですがおおよそ20万〜30万程で開業できました。

◯間借り分の賃料
◯制服(メイド服)
◯看板
◯食器(一部)
◯チェキカメラ等雑費
◯食品衛生責任者取得費

一番初めの開業当初は上記のものにお金をかけました。
(細かい内訳は控えさせていただきます。)

いきなり実店舗を構える際に必要なお金の10分の1以下で開業できる為、資金面のリスクを減らして開業ができるのが大きなポイントだなと感じました。

お客様との信頼関係を築ける

資金面よりも私はここが1番のメリットだなと感じています。

飲食店は接客業ということもありお客様と関わる機会が多い為、信頼関係がとっても大事になってきます。

メイドカフェの話になりますが、どんなに女の子のサービスが満足するものであっても内部事情の悪い噂(オーナーに関すること、お給料関係の問題、女の子の不仲等)を聞いてしまうとどうしても客足が遠のいてしまう場合があります。

もちろん「その子が好きだから行く!」という方もいらっしゃいますが、反対に言うとその女の子が退職してしまうともうお店へ足を運ぶことはなくなってしまいます。

女の子に依存する経営になりがちなメイドカフェですが、それではずっとお店の場所を守り続けることは不可能ではないかと考え、まずはオーナーの私自身がお客さんとの信頼関係を築き上げ、「お店を好きになってもらう」経営を選びました。

この経営スタイルと間借り営業はとても相性が良かったのです。

営業日数が週に1日しかないからこそお客さんを認知しやすく、2回目3回目と来ていただいた方も一発で把握でき直接お礼を言うことだってできます。

実際、間借り営業で来て頂いたほとんどの方の初来店の大まかな時期や日時、回数等は記憶にインプットされています。

実店舗を持ち経営に集中してしまうと、オーナーという立場上店頭に立つ事が少なくなりお客さんとの交流も必然的に減ってしまいます。
ですのであえて間借り営業を選択してお客さんとの交流を増やし、お店とオーナー、お客さんとの距離を縮めようと努力致しました。

この人になら女の子を任せられる!そういう人になりたかったのです。
その為に、どれだけ小さいことでも惜しみなく行動した半年間でした。

自分のやりたい事ができ、やりたいことに対する情熱を再認識できる

私はインフルエンサーでもなければ、アイドルやメイドさんでもありません。
ただ新卒でフリーランスになって、女の子が好きで、元々メイドカフェの世界へ足を突っ込んでただけの本当にそこら辺に転がってる人間です。

そんな人脈も知名度も0の私がいきなり「メイドカフェ開くよ!」って言っても拡散力がないこの状態では毎日閑古鳥が鳴いてしまう事、誰でもわかると思います。

それに加え、経営に対する知識や飲食経験も乏しい絶望的な状況でした。

気持ちだけが先走るととんでもないことになるのは流石に理解していた為、一番リスクが少ない間借りカフェを選択しました。

撤退する気は全くもってなかったですが、間借り営業をすることで
「自分がカフェ業に対してどれくらいの情熱があるのか」
「勝算があるのか」
「実店舗の展開は現実的なのか」

など、客観的に自分のやりたいビジネスを見つめ直す事ができます。
そこから冷静な判断をしながらステップを踏んでいく事ができました。

カフェビジネスはかなりリスクが高い事業です。
気持ちだけが先走って莫大なお金をかけて無理やり初めから店舗を持って営業すると、後から「やっぱり自分には向いてない」となっても取り返しがつかない事だってあります。

間借りカフェのデメリット

お店の色を出しにくい

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間借り営業の宿命とも言えますね…

やっぱり自分のお店の強みや個性を出すには、内装部分であったり食器だったりかなり細部まで世界観を作り込む必要があるのでそういった面では間借り営業はかなり不利です。

内装や食器も既存のものをお借りするわけですから、かなりの工夫が必要です。

自分のお店は萌えサービスを提供しない、限りなくカフェに近いメイドカフェだったので、ごく普通のカフェで間借り営業をしている店舗をとにかく毎日探し続けました。

自分のお店のコンセプトや世界観が比較的近い内装の店舗で営業する事で、実店舗へ展開したときも間借り時代とのギャップの隙間を埋める事ができるかと思います。

日割家賃にすると割高な場合がある

家賃は間貸しする店舗が決める額なので、一概には言えませんが
自分の場合は間借り時代の家賃と、実際に契約した物件の家賃にほとんど差がありませんでした。
結果的に間借り時代に月に4~5回営業してた時と、これから月に24日営業する物件の家賃がほとんど変わらない為日割り家賃に大きな差が生まれます。
それにより、間借りより実際に実店舗を持って経営する方が1日単位の売り上げ目標が大幅に下がる結果となりました。

間借りで自分たちが営業してる間の光熱費、厨房機器や食器もお借りするわけですのでそれらを踏まえた上での日割り家賃に設定しているオーナー様が多いので、どうしても割高になりがちなのが間借りあるあるです。

営業日数、人件費、その他変動費を考えるとあまり利益を出しにくい為、長い目で見るとどうしても間借り営業は不向きなものとなってしまいます。

なので自分の中で「3ヶ月」「半年」などある程度目処を立てて営業することをお勧めします。
タイムリミットを自分の中で作ることで、程よく焦りが出てくる為限りある時間の中で試行錯誤でき、次に繋げていきやすいです。

食材ロスとの戦い

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これは間借りするお店の曜日・時間帯などでも変わってきますが、私の場合は週に1回、日曜日のみの営業だったので食材はその日限りでしか使えませんでした。

実店舗を持ったらもっとメニューを増やしたい…!って思いを馳せて間借り中は食材ロス削減のため、フードとデザート1品ずつしか出しませんでした。いや出せなかったです。

ただ1品ずつだと流石に飽きられてしまうと思った為、週替わりでメニューを変えるなどの工夫をしながらの営業でした。

実店舗だと余ってしまったものは全て明日に持ち越すか食材などは別の日替わりメニューなどに使える事ができますが、間借り中は余ったものは全て廃棄なので毎週何食作るかすごい悩みました。

なので、少しでもロスをなくす為に予約システムを設けてご来店するお客様の数を把握したり事前にSNSで呼びかけるなど積極的に行動しました。

食材ロスはかなりの痛手になってくるので、間借り店舗が決まった段階で食材の管理やロス削減に向けた工夫を考えるべきだなと感じさせられました。

最後に

以上が、実際に自分が半年間営業してわかった大きなメリット・デメリットです。
細かく追求すればもっとありますし、時効になった段階でお話ししたいことも沢山ありますが大きな割合を占め、皆様の間借りビジネスの参考になるのではないかと思ったものを書かせていただきました。

カフェビジネスはぶっちゃけ思ったより稼げないです

莫大なお金をかけずとも稼げて・リスクが少ないビジネスなんていくらでも存在します。
なので生半可な気持ちでカフェ事業に取り組むことは決してお勧めはしません

自分自身も初め両親に「メイドカフェをやりたい。自分一人でやりたい」と伝えたら、

「いくらかかると思ってんだ、経験もないのにできるわけがない。まずは1.2年我慢して色々勉強してからお店を開け」
と言われました。まあ150%両親が正しいです。

「どうにかなるだろ」「周りもできてるしきっと成功する」
そんな甘い考えは両親の言葉で一気に消え去りました。

ただやりたい気持ちは一切消えず、どうしても1年も2年もじっとしてられなかった私は間借り営業の存在を知り人生が変わりました。

2021年の5月にメイドカフェ開業を志し、9月に間借りとしてオープン
2022年4月に実店舗オープンといった流れなので、約1年で実店舗展開にたどり着く事ができました。

もちろんお金なんて銀行や公庫から借りることはできるし、タイミングよく居抜き物件が見つかればかなり費用も抑えて最短で開業も出来たかと思いますが、今思い返しても間借り営業はやっておいて良かったなと思います。

カフェ事業はとても人気であらゆるコンセプトのカフェがある為、自分がしたいと思い描くカフェは大体もう他の店に先超されているのが実情です。

だからこそ間借り営業という負担が少ないところからスモールスタートさせて、自分自身の経営スタイルとその中から見出せる自分のお店にしか出せない強みや個性を把握していく事がカフェ事業成功の近道なんじゃないかと、自分自身が営業しながら気付きました。

少しでも参考になればなあと思います。

最後までありがとうございました。


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