影が濃ければ濃いほど光は明るい|マイナスな気持ちとの付き合い方
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影が濃ければ濃いほど光は明るい|マイナスな気持ちとの付き合い方

田口ゆう

「ポジティブシンキング!」「前向き!」「プラスなことを発信しよう!」「愚痴は̠マイナス!」などなど、ここ最近、世の中は「明るいことは素晴らしい」という「病」にかかってるんじゃないかと思うほどだ。

私はライターという仕事柄、1つのことをプラス・マイナスの両面で見る癖がある。1つの出来事がポジティブな記事にもネガティブな記事にもできるからだ。

昨日、公開したこの記事。「自閉症者のパニックとその支援者|「一番傷つくのは本人」止めるためにはケガもいとわない過酷な現場」

はっきり言って暗い。自分で書いてても、暗いと思った。

だけど、この女性支援者 松尾さんは「自閉症の4歳児ハルト君」がトイレットトレーニングに成功すると思ってなかったからこそ、感激して泣いた。女性の上司も一緒に泣いた。

「自閉症の4歳児ハルト君」は子どもがいない人には分かりづらいかもしれないけど、4歳なのに「しゃべることはできなかった」のは一般的にかなり遅い。90%の赤ちゃんが、1歳5か月くらいまでに意味のある単語をしゃべるようになるからだ。

ハルト君の障害が「影」ならば支援者たちの歓喜の涙は「光」。影が濃いからこそ、光はより際立つ。逆にハルト君にとっては、松尾さんという新米の女性支援者との出会いは、トイレをすることの意味が理解できた「光」だったかもしれない。

私が過去に生活保護を受給したことは暗い過去かもしれない。

だけど、その暗い出来事の中で知った周囲の人の温かさは、「まばゆい光」だったし、「悔しくて悲しくて惨めで、だけどとても幸せだった」経験になっている。

私もつい最近、うつになって2週間ほど、寝てばかりの時期があった。最低限の仕事はしないといけなくて、業務連絡をしていた。どうしても内容が暗くなる。周りからバレるレベルでどんよりした内容の返信をしていた。

だけど、私はその時期に自分が今後どう生きていきたいか、どんな文章を書きたいか、何をしたいか考えまくった。その期間にあがいて嘆いたからこそ、今は吹っ切れて前向きになれた。飛び上がるために思い切り沈んだからこそ、高く飛ぶことができた。

だから、今はマイナスなことしか考えられなくて、先が見えないと思っている人たち…そのさ中だからこそ感じる「光」があると思ってみて欲しい。

村田らむさんのこの記事も、今、ものすごく読まれている。だけど、考えてみて欲しい。「精神病院」という暗いテーマなのにも関わらず、私は納品してもらったときに

「サケンデイル、ヒトガイル」とカタカナで思う。

という部分で、思わず笑ってしまった。とてもリアルで重くなく、村田さんは本当に文章がうまい!!と思った。

そういう悲惨な体験をわざわざしにいってる村田さんは、絶対にその体験を楽しんでいる。じゃなきゃ本にならないししない。

私はブロガーだった頃も含めれば文章を書いていた時期がとても長い。いつも「うわぁ、こんな嫌な思いをした!これ、いつかネタにしよう!」と思って生きている。過ぎてしまえば、「あの時は大変だったよ!」という笑いのネタになったりもする。

ネガティブな気分には大いにどっぷり浸ればいいと思う。その影が濃ければ濃いほど、光はまばゆいばかりに明るく暖かく感じるのだから。

明日(11月29日)10時に「15分きざみで深夜も痰吸引|医療的ケアが必要な子の母たち。自身も医ケア児を2日で亡くした支援者の思い」という記事を公開します。

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女性支援者 松尾さんのその後の人生を読んでください。

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田口ゆう
マイノリティ向けweb 「あいである広場」 http://ai-deal.jp 編集長兼ライター 障害者向けグループホーム運営マニュアル 出版予定。 漫画原作者(「本当にあった愉快な話 芸能ズキュン」「認知症が見る世界」連載中) トカナで連載中